あれから30年も
渡辺美里 ribbon power neo
会場 Zepp Nagoya 日時 2018年6月1日(金) 19:00~
1988年にリリースされ、渡辺美里の代表作のひとつであり、かつ80年代のポップアルバムの代表的な作品のひとつとも言われる「ribbon」。今年はリリースから30周年ということで、先日、「30th Anniversary Edition」がリリース。さらには今回、アルバム収録曲をすべて聴くことができるライブツアーが東名阪で行われました。かなり魅力的なライブイベントだったのですが、前売でチケット代が1万円という高額(!)。そのため迷ったのですが、貴重なライブ・・・ということで足を運ぶことにしました。
会場のZepp Nagoyaは今回は椅子席でのライブ。客層は・・・やはり高い(^^;;やはりリアルタイムで「ribbon」を聴いた世代なのか、正直、いつもの美里ライブの客層よりもさらに平均年齢が高かったような気がします・・・アラフォーの自分が一番若い世代なくらいで。
ライブは開演時間通りの19時ほぼピッタリにスタート。最初はステージ後ろのスクリーンに「ribbon-30th Anniversary Edition-」初回盤特典のDVDにも入っていた、本人出演のUCCコーヒーのCMからスタートします。そしてまずはこの日の司会、@FMパーソナリティーの川本えこが登場し、挨拶。そしてバンドメンバー紹介があった後、ついに渡辺美里本人が登場です。
この日のライブ、セットリストは「ribbon」の曲を曲順に並べただけというシンプルなもの。その間に、司会の川本えこと、さらにこの日のゲスト、山口智充の3人でトークするというスタイルでライブは進んでいきます。
まずは「センチメンタル・カンガルー」「恋したっていいじゃない」と「ribbon」の曲順ということもあり、いきなりライブで一番盛り上がるナンバーからスタート。正直、この日一番盛り上がったかも。アルバムの曲順通りですから仕方ないんですけどね。
2曲終わったら次はトークへ。ステージの端にソファーが用意されており、川本えこの司会のもと、トークを進めるというスタイルでした。最初はまずは山口智充が名古屋で持っているレギュラー番組「ぐっさん家」の話。渡辺美里もよくゲストに出てくるそうですが、個人的にも過去に何度か見たことあったのですが、まだ続いてたんだ、この番組・・・。その後は冒頭で流れたCMの話に。階段を駆け上るシーンがあるのですが、まだ若かったためか、疲れたという記憶がないというエピソードや、階段を駆け上がる時に音が出るようにタップダンサーが履くような鋲がうたれた靴を履いていたというエピソードを語ってくれました。
その後は「さくらの花の咲くころに」「Believe」「シャララ」と3曲。「さくらの花の咲くころに」と「Believe」は名曲中の名曲ながらもライブ映えしないためか、あまりライブでやらない曲だけに生で聴けたのはとてもうれしかったです。逆に「シャララ」はライブでもおなじみのナンバーで、この日も盛り上がっていました。
その後は再びトークに。まず映し出された東京ドーム仕様の野球盤から、ぐっさんがまずは野球盤について熱く語ります。ただ、その後は1989年に行われた東京ドームでのライブの映像が流れます。また、この頃のグッズとしてラジカセの写真が映し出され、懐かしいトークで盛り上がったり、また当時のオリコンチャートが映し出され、「ribbon」が19万枚を売り上げて、2位以下を圧倒しての1位だった事実が語られました。(同日にラウドネスのアルバムがランクインしており、むしろそちらの話題で盛りあがったりもしていましたが・・・)
そして再び曲へ。「19歳の秘かな欲望」「彼女の彼」と曲順通りに続きます。特に「彼女の彼」は知る人ぞ知る的な隠れた名曲でライブでもめったに歌われないだけに、こういう機会だからこそ聴ける貴重なステージでした。
続いてのトークではゲスト(?)としてバンドマスターである本間昭光(ポルノグラフィティなどの曲を手掛けていることでも有名な方ですね)が登場し、4人でのトークに。「ribbon」は当時の最先端の機材を用いて曲をつくっていたエピソードを語ってくれたほか、その上で今回のライブでは「今の音」も取り入れているという話もしてくれました。
そしてライブは終盤戦へ。「ぼくでなくっちゃ」「Tokyo Calling」と続きます。特に「Tokyo Calling」はおそらく「ribbon」の中でももっとも知名度が低いナンバーで、私もライブで聴くのはこれがはじめて。こういう曲が聴けるのはこの手のライブならではです。
ステージ中央でまた3人で簡単なトークを繰り広げた後、さらにお待ちかねの「悲しいね」へ。力強く歌われる悲しげなメロディーラインをしんみりと聴き入ります。そして本編ラストは「10years」へ。こちらはライブでもおなじみのナンバーなのですが、この日のライブのラストを飾るにもふさわしいナンバー。とりあえずライブは幕を下ろします。
もちろんその後は盛大なアンコールが起こり、バンドメンバーと渡辺美里本人は再びステージへ。ラストは「ribbon」がリリースされた年にリリースしながらアルバム未収録曲だった「君の弱さ」へ。アルバム未収録曲だったためか、本人曰く「隠れた名曲」。もちろんこの時期の彼女らしい前向きで元気が出るような名曲で、この日の会場も盛り上がり、ライブは幕を下ろしました。
約2時間程度のステージ。歌った曲は「ribbon」収録の11曲+1曲だったので、数は少な目。その合間のトークで盛り上がり、全体的には「ライブ」というよりも「ショー」といったイメージのステージだったように感じます。
ただ「ribbon」の曲は名曲揃いですし、この日はじめて聴くような隠れた名曲も多く聴くことが出来、個人的には非常に満足度の高いステージでした。トークはもうちょっと「ribbon」制作時のエピソードを聴けるか、と思ったのですが、そういう話はほとんどなかったのはちょっと残念でしたが、もともと仲の良かった渡辺美里と山口智充のトークは息もあっており、間違いなく楽しめる内容だったと思います。
ステージ自体はアラフィフになっても全く衰えないパワフルな渡辺美里のボーカルを聴くことが出来、また、アレンジ自体は基本的に原曲準拠。ただ、途中のトークでバンマスの本間昭光も語っていたように、微妙に今風の音にアップデートしており、そういう意味では元の曲の良さもあるのでしょうが、全く「古さ」を感じさせないステージ。30年前のアルバムの再現ながらも、しっかりと「現役感」のあるステージになっていたと思います。
まあ正直言って、素晴らしいライブではあったのですが、やはり1万円はちょっと高い・・・と思いつつも、久しぶりに聴いたみさっちゃんの唄声と名曲の数々に満足しつつ帰路につきました。また、この手のイベントがあったら行きたいなぁ。次は「tokyo」?「Lucky」??
| 固定リンク
「ライブレポート2018年」カテゴリの記事
- 2018年ライブまとめ(2018.12.30)
- 弦楽四重奏で聴かせるコンサート(2018.12.15)
- ネタ満載の濃ゆい3時間(2018.12.12)
- アラフォー世代に懐かしいセットリストがうれしい(2018.12.07)
- まさかの名古屋公演!(2018.11.20)
コメント