なにげにワンマンははじめて
椎名林檎 ひょっとしてレコ発2018
会場 名古屋国際会議場センチュリーホール 日時 2018年5月11日(金)19:00~
なにげにほぼ20年来のファンなのですが、実はワンマンライブに足を運ぶのははじめてだったりします。椎名林檎ワンマンライブ@センチュリーホール。いままで椎名林檎はエゾロックで1回、東京事変として日比谷野音でライブを1回見ただけ。今回、念願のチケットも手に入れ、初となる椎名林檎ワンマンに足を運んできました。
会場についたのは19時ちょっと前。で、ホールに入るとステージの後ろで既にカウントダウンがはじまっていました。私が来た時は3分前。やがて10秒前になるとカウントダウンがスタートし、0になると同時にロケットが打ちあがる映像が流れるのと同時にライブがスタート。最初は「人生は思い通り」からスタート。シングルのカップリング曲という、ちょっと意外なスタートとなりました。
最初はホーンセッションが楽しく鳴り響くレビュー風の楽曲からスタート。さらに「色恋沙汰」ではジャジーな雰囲気を醸し出し、全体的にムーディーな雰囲気が漂う序盤となりました。その間もバックのスクリーンでは、最初はロケットが打ちあがり宇宙に出ていくシーンからスタートし、ド派手な映像の演出が続いていきます。
そしてこの日一番歓声があがったのは懐かしいヒット曲「ギブス」を演奏したところでしょうか。いままでのムーディーな雰囲気から一転、へヴィーなバンドサウンドをバックとしたロッキンな演奏に。さらにこちらも懐かしい「意識」へと続き、個人的にはかなり懐かしさを感じる展開となりました。
さらに「JL005便で」では曲にあわせた飛行機の映像をバックにオープニングロールとしてバンドメンバーやスタッフが紹介されます。ちょっと映画みたいな展開がユニーク。この日はこの映像もさることながら、ライブ全体でひとつのエンターテイメントとして組み立てられたような構成が目立ちました。
そしてこちらもちょっと懐かしい「浴室」。いままでのバンドサウンドから一転、打ち込みでテンポよいリズムからスタート。最初は着物姿で歌っていた彼女ですが、ラストでは着物を脱いでセクシーなキャミソール姿に(!)。思わず目をみはってしまいました(笑)。
その後は「暗夜の心中立て」で番傘をつかって踊りを披露していたかと思えば、最後は番傘で自らの姿を隠し、そのままステージからいなくなるという演出。ここで一度、ステージから去ります。
後半戦はスタンダードナンバー「枯葉」のカバーからスタート。映像をバックにフランス語の語りも入り、映画風でムーディーな雰囲気からのスタートとなります。そんな「大人」な雰囲気からスタートした後半戦なのですが、ガラッと雰囲気がかわるのが「重金属製の女」。いままでの色っぽい雰囲気から一転、Tシャツ1枚のパンクロックな雰囲気に。ステージも完全にロックな雰囲気に一転。へヴィーなバンドサウンドを聴かせます。
さらに「華麗なる逆襲」では「MANGARAMA」という文字(椎名林檎の率いるバンドの名前だそうです)をバックのダンスチューンに。この日、観客には小さな旗が配られましたが、椎名林檎本人もこの旗を持って、みんなで振り回します。ちなみにこの旗、ちょっとチベットの文字のような不思議な文字が書かれています。よく見るとバンドメンバーの服もどこかモンゴル風な雰囲気が・・・。テーマは東アジアの内陸部、なのでしょうか?
後半はバンドサウンドメインのロックの雰囲気が強い楽曲が続きますが、ラストは「人生は夢だらけ」で締めくくり。ホーンセッションも入って賑やかな雰囲気で、ラストにふさわしい展開に。ある意味、スタートと対になるような構成といった感じでしょうか。
もちろんその後は盛大なアンコールが。アンコール1曲目はこちらも懐かしい「丸の内サディスティック」からスタート。原曲と異なりフランス語(?)混じりの歌詞になっており、ちょっとムーディーな雰囲気が加わります。そして続いては「NIPPON」。ロック色が強いナンバーで盛り上がります。そしてラスト前にようやくこの日はじめての簡単なMCが。「また近いうちに会いましょう。明日もやってるよ!」というMCが妙にかわいらしさを感じました(笑)。ラストは「野性の同盟」で締めくくり。ライブは幕を閉じました。
序盤から最後まで一気に走り抜けた感のあるこの日のライブ。MCもラスト前にちょっとあっただけ。結果として1時間40分程度というちょっと短いステージでした。
最初から最後までバックの映像をふんだんにつかった演出が魅力的。上にも書いた通り、ライブ全体としてひとつのエンタテイメントとして構成されたようなステージで、ライブ自体ももちろんのこと、演出にも惹かれるものがありました
そしてこの日のライブなのですが、「ひょっとしてレコ発」というタイトルとは裏腹に、残念ながらアルバムはリリースされなかったのですが、それだけにかなり懐かしいナンバーから最近の楽曲まで網羅したベスト盤的なセットリストになっています。
またそのベスト盤的なセットリストによってあらためて感じたのですが、椎名林檎って、本当に音楽的な幅が広いんですね。ビックバンド的な曲からジャジーな曲、バリバリのロックナンバーや打ち込みのエレクトロサウンドなどなど、ありとあらゆるタイプの曲が次々と展開されるステージ。それにも関わらず、楽曲はきちんと椎名林檎のカラーが一貫してついておりバラバラになっていません。バラバラになっていない要因としてはどの曲もポップなメロディーがしっかりと流れているから。あらためてメロディーメイカーとしての椎名林檎の魅力も再認識させられました。
正直なところ2時間にみたないライブはかなりあっという間という印象が強く、非常に素晴らしいステージだっただけに、あまりにも短く、そういった意味での物足りなさを感じてしまいました。それだけ中身の濃いステージだった、ということでもあるのですが・・・。とにかく、椎名林檎の魅力を再認識させられたステージで非常に楽しかったです。これはまた次のライブにも足を運ばなくては!
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コメント
椎名林檎さんにはまだまだがんばってもらいたいですね。
投稿: ひかりびっと | 2018年5月21日 (月) 07時53分
>ひかりびっとさん
ご感想ありがとうございました。
投稿: ゆういち | 2018年6月 3日 (日) 23時11分