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2018年3月14日 (水)

AKB系 vs ジャニーズ系

今週のHot 100

http://www.billboard-japan.com/chart_insight/

今週はAKB系とジャニーズ系が並びました。

まず1位には欅坂46「ガラスを割れ!」が先週の18位からCDリリースにあわせてランクアップし1位を獲得。いかにも手垢のついた「反骨ロック」というスタイルで、秋元康の狙いがミエミエなのですが、ロッキンオンジャパンとかが大きく取り上げちゃったのを見ると普段、偉そうなことを言っていてもロック系メディアを騙すのって簡単なんだな、と思っちゃいます。CD販売・ダウンロード・ストリーミング数(以下「実売数」)、PCによるCD読取数及びTwitterつぶやき数1位、You Tube再生回数3位、一方でラジオオンエア数は17位に留まっています。オリコンでは初動売上83万3千枚で1位獲得。前作「風に吹かれても」の64万2千枚(1位)からアップしています。

2位初登場はジャニーズ系、ジャニーズWEST「プリンシパルの君へ」が初登場でランクイン。メンバーである小瀧望主演映画「プリンシパル~恋する私はヒロインですか?~」オープニングテーマ。実売数2位、PCによるCD読取数3位、Twitterつぶやき数9位を記録した一方、ラジオオンエア数は45位に留まりました。オリコンでは初動14万8千枚で2位初登場。前作「僕ら今日も生きている」の12万7千枚(2位)からアップしています。

3位は先週2位の米津玄師「Lemon」がワンランクダウンながらもベスト3をキープ。実売数3位、ラジオオンエア数5位、Twitterつぶやき数3位といずれも上位にランクインしているほか、You Tube再生回数では先週から引き続き1位を獲得しています。来週はついにCDもリリースされるだけにさらに上位へのランクインも期待できそうです。

続いて4位以下の初登場曲です。6位初登場はA3ders!「春夏秋冬☆Blooming!」。イケメン役者養成ゲーム「A3!」の第2部主題歌だそうで、登場キャラクターによるキャラソン。実売数6位、PCによるCD読取数7位のほかはランク圏外というのは一部の固定ファンのみに支持を得ている曲にありがちな傾向。ちなみにオリコンでは初動売上3万6千枚で3位初登場。オリコンシングルチャートでは初のランクイン。ちなみに前作「MANKAI☆開花宣言」はアルバム扱いで、初動1万4千枚(5位)を記録しており、こちらよりは大きくアップしています。

8位にはアイドルグループBiS「WHOLE LOTTA LOVE」が初登場でランクイン。実売数7位、ラジオオンエア数29位、PCによるCD読取数72位。サウンドはへヴィーなギターリフのロック風なのですが、メインとなるメロディーラインは良くも悪くも典型的なアイドル歌謡曲。オリコンでは初動売上2万6千枚で4位初登場。前作「I can't say NO!!!!!!!」の1万4千枚(5位)よりアップ。

9位にはUNISON SQUARE GARDEN「春が来てぼくら」が初登場でランクイン。実売数は13位、ラジオオンエア数11位、Twitterつぶやき数54位、You Tube再生回数91位とふるいませんでしたが、PCによるCD読取数は8位とベスト10入り。総合順位でもベスト10入りを果たしています。NHKアニメ「3月のライオン」オープニングテーマ。タイトル通り、これからの季節にピッタリの非常に爽快さを感じるポップチューンに仕上がっています。オリコンでは初動1万8千枚で5位初登場。前作「fake town baby」の2万5千枚(6位)よりダウン。

今週の初登場曲は以上ですが、今週は1曲、1年に1回、急激にランクアップしてくる曲がベスト10にランクインしています。それが10位にランクインしたレミオロメン「3月9日」。そう、今週、ちょうどチャート対象週に3月9日が含まれていたんですね。昨年の3月20日付チャート以来、ちょうど1年ぶりのベスト10返り咲き。実売数15位、ラジオオンエア数13位、Twitterつぶやき数5位を記録しています。ちなみにオリコンではシングルチャートではベスト50圏外なのですがデジタルシングルチャートでは10位にランクイン。最近、この手の純粋に「曲」が支持されているような場合って、CDはほとんど売れずに、配信のみ売れるケースが目立ちますね。

今週のHot100は以上。明日はアルバムチャート。

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コメント

ゆういちさん、こんばんは。

欅坂は僕自身は大好きなのですが、確かにロキノンが彼女達を取り上げているのは少し違和感を感じています。なんでしょうAKBとも乃木坂ともかぶらない売り方をするためにロック系メディアを利用している感があって。個人的には秋元康にはロック側にあまり来て欲しくはないですね。

投稿: 通りすがりの読者 | 2018年3月15日 (木) 20時20分

>通りすがりの読者さん
そうなんですよね。戦略的にロック系を狙っているのはミエミエなのに、その戦略にあっさりのったロケノンはロックジャーナリズムとしての矜持のかけらも感じません。秋元康があきらかに狙って書いた歌詞をまともに受けたレビュー記事とか見ると「ネタにマジレスかっこ悪い」というネットスラングを思い出してしまいます(苦笑)

投稿: ゆういち | 2018年3月17日 (土) 00時07分

ロッキンオンの読者ですが46の記事は無視しています(笑)
最近ロッキンオンがロックから総合雑誌になる方針に変換したのが原因でしょうが、以前掲載されたゆず(次号の巻頭特集です)、元々ロックよりだったLiSAを掲載するのはともかく46は「は?」ってなりましたから
46がロッキンオンのフェスのメインにいることにも怒りを覚えましたし、これ以上すり寄らないで欲しいですよほんとに
ただMUSICAもビバラのポップ版で46呼びそうな気配しますし、秋元が相当なお金払っているんでしょうね…
ユニゾンの歌詞よろしく「気安くロックンロールを汚すな」です

投稿: softman | 2018年3月20日 (火) 07時26分

>softmanさん
Perfumeとかは十分わかるのですが、乃木坂の場合は秋元康の戦略が明々白々なだけに今のロケノンの方向性はかなり疑問ですね。ロケノンフェスに限らず、最近はロックフェスもすっかり「ポップフェス」になってしまって、個人的にはもうちょっとこだわりのあるフェスとかがあってもいいんじゃないかな、と思います。

投稿: ゆういち | 2018年3月27日 (火) 23時39分

私は坂道シリーズ結構好きなんですけどね
ボーッと歌番組を見てても欅坂の曲って耳に残りやすくて、それが戦略だとしても好きですね

投稿: 匿名 | 2018年4月 2日 (月) 12時11分

>匿名さん
別に曲として純粋に好きなのは全く構わないと思いますし、リスナーとしての立場は戦略云々で好き嫌いを分ける話ではないかと思います。ただ、メディアとして曲を批評する際に、売り手の「戦略性」を完全に無視して批評しているのは少なくとも「音楽評論家」としてすべきことではなく、そういう文章を書く人は単なる蔑称としての「売文屋」だと思います。ロケノンは以前からそういう指摘は少なくなかったのですが、ここ最近、そういう傾向が露骨に強まっているような感じがします。

投稿: ゆういち | 2018年4月15日 (日) 22時40分

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