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2018年3月 7日 (水)

あの「アニソン」がついに1位

今週のHot 100

http://www.billboard-japan.com/chart_insight/

以前からチャートインしているあのアニソンがついに1位獲得です。

今週1位は星野源「ドラえもん」。映画「ドラえもん のび太の宝島」主題歌。CD販売・ダウンロード・ストリーミング数(以下「実売数」)、ラジオオンエア数、PCによるCD読取数、Twitterつぶやき数でいずれも1位という驚異的な結果。You Tube再生回数のみ残念ながら3位にとどまってしまいました。先週の10位からランクアップし、7週目にして1位獲得。オリコンでも初動売上14万4千枚で1位を獲得しておりますが、前作「Family Song」の初動19万1千枚からはダウンしています。

この曲、あらためて聴くとすごい曲だな、思います。いわゆるアニソンで、アニソンを専業としていないようなミュージシャンがアニメの世界観に沿ったような曲を書くケースは珍しくありません。ドラえもんの主題歌では例えばスキマスイッチの「ボクノート」あたりが典型例でしょう。ただ、基本的にはミュージシャンの普段の曲の延長線上にとどめていて、例えばアニメのキャラクターやアニメ特有の固有名詞が曲の中に登場するケースはほとんどありません。逆に曲の中に無理にアニメキャラを入れてくるとミュージシャンのイメージがぶち壊しになるケースが少なくありません。

しかしこの曲はタイトルからして「ドラえもん」というストレートにアニメキャラを入れてきているにも関わらず、楽曲は紛うことなく星野源の楽曲。星野源のイメージを全く損なうことなく、「ドラえもん」という飛び道具的な言葉を歌詞に織り込み、きちんとドラえもんの主題歌として機能する作品に仕上げています。さらに曲中にはドラえもんの代表曲ともいえる「ぼくドラえもん」のワンフレーズまで登場させるという粋な演出も。星野源ファンもドラえもんファンも大満足の楽曲となっており、そんな難しいことをやってのけた星野源の実力をあらためて感じさせてくれた傑作だと思います。

さて、続く2位は米津玄師「Lemon」が2週続け同順位をキープ。実売数2位、ラジオオンエア数及びTwitterつぶやき数で3位を記録。さらに今週はYou Tube再生回数で見事1位を獲得しています。ちなみにオリコンデジタルシングルチャートでも今週1位をキープしています。

3位は菅田将暉「さよならエレジー」が先週の4位からワンランクアップし、3週ぶりにベスト3に返り咲きました。実売数4位、PCによるCD読取数5位、You Tube再生回数では2位を記録。一方、ラジオオンエア数では30位、Twitterつぶやき数は19位にとどまっています。ちなみにオリコンの今週の順位は30位。ただしデジタルシングルチャートでは3位を記録しており、配信中心のヒットとなっています。

続いて4位以下の初登場曲です。まず5位にEXILEの事務所LDH所属の女性アイドルグループの合同ユニットE-girls「Pain,pain」が先週の34位からCDリリースにあわせてランクアップ。いつものようなエレクトロナンバーながらも歌謡曲的なメロディーでどちらかというとAKB系のアイドルグループのような楽曲になっています。実売数5位、PCによるCD読取数7位を記録。ただしラジオオンエア数は26位、Twitterつぶやき数56位、You Tube再生回数は81位にとどまりました。オリコンでは初動2万5千枚で6位初登場。前作「あいしてると言ってよかった」の3万1千枚(5位)からダウン。

7位には韓国の男性アイドルグループBOYFRIEND「Try my wings」が初登場でランクイン。実売数6位、Twitterつぶやき数32位でそのほかはランク圏外という韓流らしい固定ファンのみに支持されている傾向が強いランク傾向となっています。オリコンでは初動1万9千枚で7位初登場。前作「GLIDER」の3万9千枚(3位)よりダウン。

9位初登場はEXILE「Melody」。6ヶ月連続の配信シングルリリースの第2弾となります。軽快なエレクトロダンスチューン。実売数は13位、ラジオオンエア数48位、You Tube再生回数93位にとどまっていますが、Twitter数では6位を記録。結果、ベスト10入りを果たしています。ちなみにオリコンデジタルシングルチャートでは初登場で4位を記録しています。

初登場組ラストは女性シンガーソングライターさユり「月と花束」が10位に初登場。アニメ「Fate/EXTRA Last Encore」エンディングテーマ。実売数10位、PCによるCD読取数8位、ラジオオンエア数71位、Twitterつぶやき数26位という結果になっています。ちなみにオリコンでは初動売上1万3千枚で10位初登場。前作「平行線」の9千枚(10位)からアップしています。

今週の初登場組は以上。一方、ロングヒット組ではTWICE「Candy Pop」が先週と変わらず8位キープ。ただ先週1位を獲得したYou Tube再生回数は4位までダウン。実売数も14位にとどまっており、ここらへんが正念場と言えるでしょう。また先週7位だったSEKAI NO OWARI「サザンカ」がCDリリースにあわせて7位から4位にランクアップ。オリコンでも初動売上2万7千枚で4位初登場。前作「RAIN」の5万8千枚(2位)から大幅ダウンとなっています。

今週のHot100は以上。アルバムチャートはまた明日に!

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コメント

星野源の「ドラえもん」はまずこのジャケットに物凄く惹かれました
曲に関してもゆういちさんのおっしゃる通り「ぼくドラえもん」のフレーズをさらっと挿入していれば、冒頭の歌詞は藤子先生が"SF"を「少し不思議」と定義していたのを踏まえたものでしょうし、
最初は突拍子もないものが来たなと思った曲名もアニメタイトルが主題歌の曲名になってたりしていた往年のアニソンを意識してそうですし、
大人になったのび太に見える本人のアーティスト写真といい(笑)、細かいところまで「ドラえもん」という作品へのリスペクトを感じられて感心してしまいました。確かにこの曲は傑作です。

投稿: 亮 | 2018年3月 8日 (木) 00時02分

ゆういちさん、こんにちは。

今回の星野源の曲ですが、映画の挿入歌になっているカップリング曲が今回の映画の内容にかなり沿った内容になっているため、主題歌のドラえもんの方は他の全ての大長編ドラえもんの主題歌に使えるような曲を目指して作られたそうです。そしてその試みは間違いなく成功したと僕は思ってます。

投稿: 通りすがりの読者 | 2018年3月 9日 (金) 12時25分

>亮さん
本当に昔ながらのアニメソングといった感じで非常にいい感じです。要所要所にドラえもんの要素を織り込みつつ、きちんと星野源らしさは残しているのが見事。個人的にはドラえもん映画主題歌では武田鉄矢時代以来の傑作だと思っています。

>通りすがりの読者さん
本当にこの曲はストレートに「ドラえもん」の歌ですね。名曲です。

投稿: ゆういち | 2018年3月17日 (土) 00時02分

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