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2017年9月10日 (日)

バラエティー富んでいてとにかく楽しい

Title:キンキーキッズ
Musician:餓鬼レンジャー

前作、活動20周年記念アルバムをリリースした餓鬼レンジャー。すっかりベテランのHIP HOPユニットとなった彼らですが、このたび以前からサポートメンバーとして参加していたDJオショウが正式加入し、5人組となりました。本作はそんな新生餓鬼レンジャーのニューアルバムになっています。

そんな20周年記念アルバムだった前作「祭事」は下ネタを含んだバラエティー富んだエンタテイメント性強い楽曲を聴かせてくれた彼ら。続く今回のアルバムも非常にエンタテイメント性のある楽しいアルバムを聴かせてくれました。

アルバムはまずハリウッド映画の予告編のようなイントロからスタート。ネタ色が強い内容ながら微妙に世相を風刺しているような「予告編」の内容もユニークながら、続く「NO PLAN B」はハードロック風、「超越」はレゲエの要素を入れたエレクトロ風のトラックがリズミカルでかつポップで耳なじみやすいナンバーになっています。

エロ歌詞がユニークな「Miss PenPen」に熟女讃歌の「MILF」で前作同様下ネタ路線が続いたかと思えば、続く「運がYEAH」は家族との日常を描いた歌詞がほっこりとさせられる内容と、ある意味その内容の振れ幅は大きいものの、いずれもエンタテイメント性を強く感じさせる内容になっており、しっかりと聴かせる内容となっています。

サウンド的にもハードコア風な「WASABI」やラテン風の「卒業」、タイトル通りマンボ風の「アゲマンボ」などバラエティー豊富。ラスト「ONE」ではゲストボーカルにSugar Soulが参加してその伸びやかでつやのあるボーカルを聴かせてくれています。

要所要所に入るコントのようなインターリュードもなかなか楽しくアルバムのエンタテイメント性を増す大きな要因となっています。正直、前作に比べるとバリエーション的にもインパクト的にもこちらの方が一歩劣るかな、とも思うのですがこちらの作品も最初から最後までワクワクしながら楽しめる素敵なポップアルバムに仕上がっていました。前作同様、普段HIP HOPを聴かないような方でも楽しめるような傑作アルバム。幅広い層にお勧めできる1枚です。

評価:★★★★★

餓鬼レンジャー 過去の作品
KIDS RETURN
祭事

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