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2017年7月 2日 (日)

懐かしの90年代パンク

Title:Stories Noticed
Musician:LOW IQ 01

90年代を代表するパンクバンドSUPER STUPIDのベースボーカルとして人気を博し、その後はソロとして活動。今でも多くのミュージシャンのリスペクトを集めるミュージシャンLOW IQ 01。彼のフルアルバムとしては3年ぶりとなるニューアルバムがリリースされました。とはいえ個人的には前作「Yes,LOW IQ 01」や、前作との間にリリースされたミニアルバム「THE BOP」は未チェック。2008年にリリースした「MASTER LOW FOR...」以来、彼のアルバムを聴くのはちょっと久しぶりとなりました。

それだけ久しぶりだったというのは「MASTER LOW FOR...」が正直あまりピンとこなかったというのも大きな理由なので久々に聴いてみた今回のアルバムもさほど高い期待はしていなかったのですが、これが予想を楽々超える、とても素晴らしい傑作アルバムに仕上がっていました。

今回のアルバム、豪華ゲストも大きな話題となっています。「Delusions of Grandeur」「MI-O-TO-SHI」ではthe HIATUS、MONOEYESの細美武士、「The Date」でMAN WITH A MISSIONのトーキョータナカ、さらに「Big Blue Sky」ではBRAHMANのTOSHI-LOWが参加しています。

彼の楽曲はメロディアスなパンクロック。基本的には90年代のパンクロックをそのまま継承していて、今聴くとちょっと懐かしさのようなものすら感じられます。例えば細美武士が参加した「MI-O-TO-SHI」などは良くも悪くも90年代パンクそのまんま。ハイスタやらHUSKING BEEやらが活躍していたあの頃をそのまま彷彿とさせます。

そんないわゆる思い出補正的な要素もあるのかもしれませんが、このパンクロックを中心としたほどよい楽曲のバリエーションも大きな魅力でした。例えば「Inconstant」はサウンドにちょっとバルカン音楽風な要素が入ったりしてユニークですし、「1958」はロックンロール風。かと思えば「Luster」はオルタナティヴロック的な要素は強くなりますし、「tokeru」ではアシッドジャズ風な要素も。さらに「Bajamar」はラテン風のインストナンバーになっています。

このバリエーションの幅も楽しめたのですが、なによりもメロディーがしっかりとポップにまとまっていてインパクトも強かったのが大きなプラス要素。1曲目を飾る「Delusions of Grandeur」や「Snowman」はヒットポテンシャルも感じる耳に残るメロディーラインをしっかりと書いていました。

以前聴いた「MASTER LOW FOR...」もバリエーションのあるアルバムだったもののいまひとつLOW IQ 01としての軸足を感じられなかった点がマイナスでしたが今回のアルバムに関してはメロディアスでポップなメロディーラインと、バンドサウンドを中心としたパンクロックという軸足を感じることが出来ました。ポップなパンクロックを難しいこと抜きで楽しめる傑作。LOW IQ 01の実力を存分に味わうことが出来ました。

評価:★★★★★

LOW IQ 01 過去の作品
MASTER LOW FOR...

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コメント

懐かしの90年代のテイストを古臭くなく新鮮に出し切った秀作ですね。

投稿: ひかりびっと | 2018年2月27日 (火) 16時25分

>ひかりびっとさん
ご感想ありがとうございました。

投稿: ゆういち | 2018年3月 5日 (月) 23時06分

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