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2017年7月14日 (金)

まさかの17年ぶりの新作

Title:in・ter a・li・a
Musician:At The Drive-In

2000年にリリースしたアルバム「Relationship Of Command」が日本でも大きな話題となったロックバンド、At The Drive-In。その後の大きな飛躍が期待された矢先にバンドは解散を発表。メンバーのうちボーカルのセドリック・ビクスラーとギターのオマー・ロドリゲスはThe Mars Voltaを、ギターのジム・ワードとベースのポール・ヒノジョス、ドラムスのトニー・ハジャーはSPARTAをそれぞれ結成し、活動を続けていました。

しかし、2011年にバンドはなんと再結成。その後、残念ながらジム・ワードは脱退してしまったもののついに待望となるニューアルバムがリリース。実に17年ぶりとなるファンにとっては待ちに待ったアルバムが完成しました。

その久々となるニューアルバムなのですが、率直に言って非常にカッコいいアルバムだな、と感じます。久々の新作の冒頭を飾る「NO WOLF LIKE THE PRESENT」からズシリと重いサウンドながらも疾走感あるギターが心地よいダイナミックなナンバー。まずロックを聴く快感さ、ダイナミズムを体現できるような楽曲になっています。

基本的にジムが脱退してしまったことからイメージ的にはThe Mars Voltaにつながるバンドという感じが強いのですが、楽曲的にはThe Mars Voltaよりも疾走感あってパンキッシュな楽曲が多く、The Mars Volta以上にロックリスナーへの訴求できそうなアルバムになっているように感じました。

その後も「GOVERNED BY CONTAGIONS」「PENDULUM IN A PEASANT DRESS」など疾走感あるヘヴィーな楽曲が続き、いい意味で耳なじみやすく聴きやすさを感じる楽曲が並びます。構成としてはThe Mars Voltaほどの複雑さはないのですが、それでもプログレからの影響も感じる凝った構成も随所で見ることができ、The Mars Voltaと同様、何度か聴くうちに出てくる味わいも持ったアルバムとなっています。

解散前の傑作アルバムだった「Relationship Of Command」に比べると若干見劣りしてしまう部分は否めませんし、ダイナミックさ、エモさに関しては前作の方が身体にズシリと響いてくるような魅力はあったのですが、これはこれで傑作アルバム。少なくとも17年待ったファンにとっては十分楽しめるアルバムだったと思います。今後はコンスタントに活動を続けていくのでしょうか。これからの彼らの活動も楽しみです。

評価:★★★★★

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