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2017年3月 6日 (月)

奇跡(?)の傑作

Title:EXIST!
Musician:[Alexandros]

ミュージシャンがもっとも脂ののった時にだけリリースできる「奇跡の1枚」といえるアルバムがあります。いままでのアルバムでは「悪くはないんだけど・・・」的な印象しか受けなかったミュージシャンが絶頂期にリリースする勢いにのりまくったようなアルバム。音楽を聴いていてそんなアルバムにはとても強い喜びを感じます。

[Alexandros]の最新作はそんな「奇跡の1枚」ともいうべき傑作アルバムでした。いままで[Alexandros」というとアルバムはコンスタントに聴いていたのですが、悪くはないのですがあと一歩、という印象を受けていました。そんな彼らがバンド名を[Alexandros]と変えて2枚目となるアルバム。もともと前作からバンドとしての活動に脂がのってきた印象もあったので予感はあったのですが、まさに彼らにとって最高傑作ともいえる傑作をリリースしてきました。

まずアルバムは爽やかなピアノの音色からスタート。続くメロディーラインやバンドサウンドにも爽やかさと同時に切なさを感じさせるポップス志向の強い楽曲からスタートします。しかし続く「Kaiju」は一転、強いドラムスのリズムとへヴィーなギターサウンドがインパクトのハードロック色強いナンバー。英語詞の歌詞は洋楽テイストの強い楽曲となっています。

他にもバラエティー豊かな楽曲が並んでいるのが今回のアルバムの特徴。3曲目「Girl A」は最初は打ち込みのデジロック的にはじまりつつ、サビはハイトーンボイスで哀愁感たっぷりのメロを歌い上げる歌謡曲色の強いナンバー。洋楽的な部分と邦楽的な部分が混在しており、強いインパクトを感じます。かと思えば「Aoyama」は爽快でメロディアスなナンバー。しゃれたメロディーラインにはシティポップの空気感がありますし、「Buzz Off!」はハイテンポでファンキーなギターロック。こちらも洋楽テイストが強いナンバーなのですが、大サビの部分のみ妙に歌謡曲的なメロディーラインになっているのが特徴的です。

前半はそんな様々なパターンの楽曲を聴かせつつ、英語詞がメインで洋楽色が強い楽曲が並びました。一方後半は日本語詞が中心となり典型的なJ-POPナンバーが並んでいます。「Swan」は日本語詞のギターロックなのですが、わかりやすいメロディーラインの良くも悪くもベタなJ-POP。「今まで君が泣いた分取り戻そう」もタイトルからしてJ-POP的なのですが、サビからスタートもJ-POP的。ストリングスを入れて妙にスケール感を出しているのもまたJ-POP的という、こちらも良くも悪くも典型的なJ-POPナンバーとなっています。

ただこの典型的なJ-POPナンバーも、前半の洋楽色が強いナンバーから続けて聴くと[Alexandros]のもうひとつの側面として前半とのほどよいバランスを感じさせます。なによりわかりやすくキャッチーなメロディーラインはアルバムの中で大きなインパクトを与えていました。

前作までJ-POP色が強かったのがグッと洋楽志向が強くなり、その中で上手くJ-POP的な色合いを入れてきていて、そのバランスの良さが楽しめる傑作アルバムだったと思います。前作から脂がのっているように感じた彼らでしたが、そんな勢いのある彼らを象徴するような作品だったと思います。これが彼らにとって「奇跡の1枚」となるか、今後もコンスタントにこのレベルの傑作をリリースできるのか・・・勝負の分かれ目は次回作になりそうですが、このアルバムの関しては間違いなく[Alexandros]の最高傑作でしょう。彼らの印象もグッと良くなった1枚でした。

評価:★★★★★

[Alexandros] 過去の作品
Schwarzenegger([Champagne])
ALXD

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コメント

僕的には少し物足りなさを感じる近年のドロスですが、次が楽しみですね

投稿: ひかりびっと | 2017年3月 8日 (水) 10時55分

>ひかりぴっとさん
彼らはこれからの活躍も楽しみです!

投稿: ゆういち | 2017年3月10日 (金) 00時09分

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