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2017年3月20日 (月)

彼女たちの魅力が8曲に凝縮

Title:トリトメモナシ
Musician:チャラン・ポ・ランタン

前作から1年ぶり。チャラン・ポ・ランタンのニューアルバムは全8曲入りの"ほぼ"フルアルバムという作品になっています。この1年間のチャラン・ポ・ランタンといえばまず「進め、たまに逃げても」が話題になったドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」のオープニングテーマに起用されました。シングルカットはされていないので星野源の「恋」のような大ヒットとはなってしませんが、おそらくドラマを見た方ならこの曲はみなさんご存じではないでしょうか?また、SKE48の松井玲奈と組んでリリースした「シャボン」がベスト10ヒットを記録。松井玲奈の人気に引っ張られてのヒットなのですが楽曲自体はチャラン・ポ・ランタンらしい曲になっており、このヒットで彼女たちの名前も間違いなく広まったものと思われます。

そんな徐々に知名度をあげてきた彼女たちがリリースしたニューアルバム。1曲目はいきなり「進め、たまに逃げても」からスタート。続く「Sweet as sugar」もアコーディオンサウンドが軽快なキュートで楽しいポップチューン。チャラン・ポ・ランタンらしい楽曲でまずはリスナーを楽しくさせるようなバルカン風のポップチューンが並びます。これがはじめてのチャラン・ポ・ランタンというリスナーにとっては、まずはウキウキワクワクするような楽曲でグッと惹きつけられるという訳です。

ユニークなのは続く「まゆげダンス」。こちら打ち込みを取り入れた4つ打ちのエレクトロダンスチューン。彼女たちにとっては異色作で、わずか8曲入りのアルバムの中での彼女たちの挑戦心を伺うことが出来ます。

その後、しんみり聴かせる「夢ばっかり」にエキゾチックにムーディーな雰囲気を醸し出す「月」と聴かせる楽曲が並んだかと思えば、続く「恋はタイミング」は彼女たちの真骨頂といった感じの楽曲。アコーディオンメインの明るく軽快なポップチューンなのですが、恋人の出会いと別れまでを描いた物語性ある歌詞がコミカルだけどちょっと切なく、耳を惹きます。

「雄叫び」は力強いボーカルやホーンセッションが耳を惹くスウィングのナンバー。そしてラスト「かなしみ」はなんとMr.Childrenがアレンジ&演奏で参加(!)。バンド色も強く、チャラン・ポ・ランタンらしさはちょっと薄いポップチューンになっていますが、アルバムを締めくくるにはピッタリの切なくも爽やかに聴かせるミディアムナンバーに仕上がっていました。

そんな訳で8曲入りというミニアルバムながらもチャラン・ポ・ランタンの様々な側面がつまったアルバムになっていました。"ほぼ"フルアルバムという呼び名の通り、フルアルバム並にバリエーションの富んだレパートリーが楽しめるアルバムだったと思います。

タイアップの良さとか、ミスチルやSKEのメンバーとのコラボとか、レコード会社的にはかなり「売ってもらっている」感じのする彼女たち。そんな中、なかなか大ブレイクまで行かないのは気にかかるところなのですが・・・。今回のアルバムでは新たな挑戦を感じさせる部分もありますし、次回作にさらなる期待、といった感じなのでしょうか。とにかく聴いていてワクワク楽しくなれるポップソング。2017年も彼女たちの活躍に期待です。

評価:★★★★★

チャラン・ポ・ランタン 過去の作品
テアトル・テアトル
女の46分
女たちの残像
借り物協奏


ほかに聴いたアルバム

デも/demo /有村竜太朗

Plastic Treeの初のソロアルバム。「デモ」といってももちろんデモ音源ではなく完成された楽曲が収録されているのですが、楽曲的にはPlastic Treeに比べるとかなり趣味性の強い作品になっています。具体的には彼が大きく影響を受けたシューゲイザー系からの影響がより顕著にあらわれた作品。耽美的な雰囲気も保っておりPlastic Treeとの共通項も多いのですが、個人的にはPlastic Treeの曲よりも好きかも。ソロアルバムなだけに彼の好きなことを思いっきり歌った、ソロらしいアルバムでした。

評価:★★★★★

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