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2017年2月17日 (金)

ジンバブエが産んだスーパースター

Title:Eheka Nhai Yahwe
Musician:Oliver 'Tuku' Mtukudzi

ジンバブエ出身のアメリカ音楽界のスーパースター、Oliver 'Tuku' Mtukudzi。2013年のワールドミュージックフェスティバル、スキヤキ・ミーツ・ザ・ワールドに初来日。私もそのステージを目撃しました。本作はそんな彼の65枚目(!)となるニューアルバム。ただ、スタジオ録音としては、その2013年にリリースされ、来日公演の影響か国内盤もリリースされた「SARAWOGA」以来のアルバムとなるそうです。

そんなスタジオ録音のアルバムとしては約3年ぶりとなる本作ですが、基本的な方向性としては前作から大きな違いはありません。ギターを中心とした爽やかでコンテンポラリー色も強いサウンドが印象に残ります。特に聴かせるのは「Haasi Masanga」。女性とのデゥオとなる本作。アコギやピアノの美しい調べも印象に残るのですが、この作品でデゥオをとるDaisy Mtukudziはその苗字からもわかるように彼の奥様だそうです。夫婦ならではの息の合ったデゥオが魅力的な曲となっています。

ただ、そんな聴かせる曲もある一方、アルバム全体としてはリズミカルでトランシーな作品が目立ちます。1曲目「Chori Novamwe」からミニマルなリズムが延々と続くトランシーな作品となっていますし、「Dzikama Wakura」も爽快にはじまるバンドサウンドが後半に行くほどグルーヴ感を増す作品になっています。ほかにも「Tamba Tamba Chidembo」も軽快なリズムが中毒性の高いナンバーに仕上がっていました。

前作ももちろん、アフリカ音楽らしいパーカッションのリズムとコール&レスポンス、そしてオリヴァーの伸びやかなボーカルが魅力的な作品になっていましたが一方ではアルバム全体としては垢抜けたという印象も強いアルバムになっていました。今回もまた垢抜けたサウンドをきちんと聴かせてくれる一方、よりアフリカらしい部分を前面に押し出したような作品になっているように感じました。

もっとも上に書いたようにアルバムとしての大きな方向性は前作から本作に大きく変化したわけではありません。いい意味でオリヴァーらしさというのはきちんと確立されており、その中でのシフトチェンジにすぎません。ベテランミュージシャンらしくしっかりと軸足を地面につけた活動と言えるでしょうし、またベテランらしい安定感と余裕も感じられました。

しかし本作は前作以上にライブ映えしそうな楽曲が並んでいます。日本での知名度は決して高いわけではないので難しいかもしれないけど、また来日してライブを見せてくれないかなぁ。このアルバムの曲をライブで聴いたらとても気持ち良いと思うのですが。

評価:★★★★★

Oliver 'Tuku' Mtukudzi 過去の作品
SARAWOGA(OLIVER 'TUKU' MTUKUDZI&THE BLACK SPIRITS)

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