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2017年2月10日 (金)

リリース形態はアナログとダウンロードのみ

Title:BL-EP
Musician:OKAMOTO'S

OKAMOTO'Sの新作は全6曲入りのミニアルバム。なかなかユニークなのがそのリリース形態。Tシャツ付のアナログ盤(5,000円也(!))とダウンロードでの販売のみ。アナログ盤かネットか、という販売方針が今の時代らしく、非常にユニークなものを感じます。

さてそんなミニアルバム。6曲入りといってもうち1曲はリミックス、さらにもう1曲は表題曲となっている「Burning Love」のインスト盤ということで純然たる新曲は4曲のみという内容。若干物足りないかな、と思えなくもないのですが、ただこれがどの曲もインパクト満点で、とても充実した内容になっていました。

1曲目「Burning Love」はちょっと80年代入ったチープさを感じるエレクトロアレンジのファンキーなダンスチューン。軽快なリズムが耳を惹くと思ったら、続く「Border Line」はいきなりへヴィーなギターリフがリスナーの耳にガツンと飛び込んできます。こちらもファンキーなギターロックチューンとなっています。

続く「NEKO」ではオカモトショウが初のラップに挑戦。こちらはHIP HOPテイストのナンバー。ファンキーなベースラインを主導としたトラックもとてもクールな楽曲に仕上がっています。さらに「Phantom」も全英語詞のリズミカルなナンバー。ブラックミュージックの要素の強いファンキーなトラックが印象的。爽快さも感じられるシティポップ色の強い楽曲に仕上がっていました。そして「NEKO」のリミックスはより黒さが増した感じでしょうか?ただ基本的には原曲に沿ったリミックス。

アルバム全体としてはアーバンソウルの色合いが強く、ファンキーでダンサナブルなリズムはフロア志向が強い楽曲が並んでいるといった印象を受けました。アナログ盤でリリースされていることからクラブなどで流されることを意識した作風なのでしょうか?

OKAMOTO'Sというと楽曲毎に様々な作風に挑戦しています。まあそんなスタイルのためアルバム毎に出来不出来の差が大きいような印象を受けるのも事実ですが、今回のミニアルバムに関してもそんなOKAMOTO'Sの挑戦の一環のような印象を強く受けました。

今回のアルバムに関しては事実上4曲入りのミニアルバムというスタイルもあるからでしょうが、捨て曲もなく、また統一感も十分。またこの手のダンスチューン、ともすればボーカリストとして「弱さ」を感じるオカモトショウのひ弱さを感じるボーカルにもマッチ。そういう意味ではOKAMOTO'Sの良い部分のみを出せたアルバムのように感じました。

まあおそらくアナログとダウンロードのみのリリースだった今回のミニアルバムの収録曲は次のアルバムに収録されそうな感じもします。その時は今回の収録曲も違った感じの印象を受けるかもしれませんが・・・このアルバムの中の1曲としては文句なしの名曲揃いのミニアルバムでした。

評価:★★★★★

OKAMOTO'S 過去の作品
10'S
オカモトズに夢中
欲望
OKAMOTO'S
Let It V
VXV
OPERA


ほかに聴いたアルバム

Ken Hirai 20th Anniversary Special!! Live Tour 2016/平井堅

Hiraiken_live16

昨年5月8日に代々木第一体育館で行われたライブの模様を収録した、レンタル限定でのライブアルバム。楽曲はベスト盤的な選曲になっており、彼の代表曲をまとめて楽しめるような内容に。ライブの雰囲気も伝わってくるようなアルバムになっており、個人的にはMCとかも収録してほしかったなという感じもするのですが、非常に楽しめるアルバムになっていました。気軽に聴くことのできるレンタル限定なので、興味ある方はとりあえず要チェックの1枚です。

評価:★★★★★

平井堅 過去の作品
FAKIN' POP
Ken's Bar II
Ken Hirai 15th Anniversary c/w Collection '95-'10 ”裏 歌バカ”
JAPANESE SINGER
Ken's Bar III
THE STILL LIFE

EUQITANUL/石野卓球

先日リリースした石野卓球のソロアルバム「LUNATIQUE」を砂原良徳やテイ・トウワ、さらに海外からWESTBAM、Der Dritte Raumといったミュージシャンたちがリミックスを行ったリミックスアルバム。タイトルは「LUNATIQUE」をそのままさかさまにしていますし収録順も逆というユニークな構成に。基本的にはメンバーそれぞれの個性を上手く石野卓球の楽曲に反映させたテクノ、ハウスの楽曲が並んでいます。意外性みたいなのはありませんでしたが、石野卓球の楽曲をベースとして良質なテクノのオムニバスを聴いているような感覚に。

評価:★★★★

石野卓球 過去の作品
CRUISE
WIRE TRAX 1999-2012
LUNATIQUE

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