2016年ベストアルバム(邦楽編) その2
昨日に続き邦楽の私的ベストアルバム。今日は5位から1位です。
5位 不良品/氣志團
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2017年は結成20年を迎える彼ら。正直、出てきたころは一発ネタ的なミュージシャンで最初は面白くても・・・と思っていたのですが、まさかここに来て、こんな傑作アルバムをリリースしてくるとは思いませんでした。メンバー個々のキャラクターを生かした楽曲にEDM、ハードコアなどの要素を取り入れた幅広い音楽性。氣志團のミュージシャンとしての実力を再認識させられました。
4位 できれば愛を/坂本慎太郎
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ソロとして3作目となる新作。前作「ナマで踊ろう」はみんなで盛り上がることを一切拒絶することにより全体主義に対してアンチを唱えるアルバムとなっていましたが、今回のアルバムは基本的にその路線をさらに深化させたアルバムになっていました。歌詞にある意味わかりやすいテーマ性を持っていた前作に比べると本作はシニカルさと不気味さを感じつつ、様々に解釈できる自由度を持った歌詞も特徴的。独自の世界は本作でも炸裂しています。
3位 ハンドルを放す前に/OGRE YOU ASSHOLE
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2014年私的年間ベストで1位とした前作「ペーパークラフト」に続く新作。こちらも基本的には「ペーパークラフト」の世界をさらに推し進めた作品。ムダを徹底的になくした前作に続き本作もシンプルなサウンドメイキングが目立ちます。ただ本作では前作までプロデュースを手掛けていた石原洋の手を離れ、セルフプロデュースに挑戦。結果、前作に比べて若干「音」の増えた印象も。今後の彼らの行方も気になる作品でした。
2位 幸福/岡村靖幸
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一時はどうなることかと思った岡村ちゃんの、実に12年ぶりになる新作はそのブランクを全く感じさせない傑作となっていました。90年代の彼を彷彿させるような曲もある一方、2010年代の今だからこそ出せる音もあったりして、昔と今をしっかりとむすびつけるアルバムになっていました。
そして・・・
1位 UMA/水曜日のカンパネラ
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まさかの2年連続私的ベストアルバム1位獲得!上期に続いて年間ランキングでも文句なしの1位です。メジャーデビュー作となった本作ですが、メジャーになった結果、丸くなるどころかむしろさらにエッジを効かせた曲をつくってきた彼女たち。ケンモチヒデフミのつくるトラックがとにかくメチャクチャカッコいい作品になっていました。そんな彼女たち、今月早くも新作がリリース。まさかの3年連続1位獲得なるか???
そんな訳で、昨年の「ジパング」に続き、2年連続水曜日のカンパネラが当サイト私的ベストアルバム1位を獲得という結果となりました。ちなみにあらためてベスト10を振り返ると・・・
1位 UMA/水曜日のカンパネラ
2位 幸福/岡村靖幸
3位 ハンドルを放す前に/OGRE YOU ASSHOLE
4位 できれば愛を/坂本慎太郎
5位 不良品/氣志團
6位 はじめまして。17歳です。ハッピーエンド建設中。/にゃんぞぬデシ
7位 Valentine/ACO
8位 MANUAL/Takaryu
9位 THE LAST/スガシカオ
10位 LAY YOUR HANDS ON ME/BOOM BOOM SATELLITES
こちらに関しても今年は非常に豊作。10枚選ぶのを迷うような傑作アルバム揃いの1年となりました。他の候補作としては・・・
青の光景/秦基博
女の46分/チャラン・ポ・ランタン
BABEL,BABEL/GRAPEVINE
6×9=53/KAN
SPARK/上原ひろみ THE PROJECT
southview/MONKEY MAJIK
帰ってきた街のSOS! 二村定一コレクション1926-1934/二村定一
BLACKBERRY JAM/NONA REEVES
PROUD/清水翔太
Fantome/宇多田ヒカル
THE STILL LIFE/平井堅
虚無病/amazarashi
第六作品集「無題」/downy
LAST WALTZ/world's end girlfriend
とズラリ。いや、今、音楽シーンってCDが売れないということで景気が悪いような話をよく聞きますが、リリースされたアルバムから考えると、2016年はそんな不景気が嘘のような充実した1年だったと思います。今年はヒット曲という観点でもRADWIMPSや星野源、ピコ太郎などがお茶の間レベルまで浸透するようなヒット曲をリリースしており、近年まれな音楽的に充実した1年だったと言えるのではないでしょうか。この傾向が2017年も続けばうれしいのですが・・・さてさて。
ちなみに過去のベストアルバムは・・・
2007年 年間1 2
2008年 年間1 2 上半期
2009年 年間1 2 上半期
2010年 年間1 2 上半期
2011年 年間1 2 上半期
2012年 年間1 2 上半期
2013年 年間1 2 上半期
2014年 年間1 2 上半期
2015年 年間1 2 上半期
2016年 上半期
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コメント
ゆういちさん、こんばんは。
水カンが2年連続で1位でしたか!まもなくリリースの新作も俄然楽しみですね!
ちなみに僕の個人的ベスト3はこちらです。
1位 醒めない/スピッツ
2位 欲望/ONIGAWARA
3位 Famtome/宇多田ヒカル
ONIGAWARAは元竹内電気のメンバーがやっているユニットなんですが、とにかくめちゃくちゃポップで聴いてて楽しい作品でした。ゆういちさんも機会があればぜひチェックしてみてください。
投稿: 通りすがりの読者 | 2017年2月 6日 (月) 00時29分
氣志團を選んでくださり、感謝です
投稿: ひかりびっと | 2017年2月 6日 (月) 10時07分
>通りすがりの読者さん
水カン、あさって発売の新作も非常に楽しみです!
スピッツも宇多田ヒカルのアルバムもよかったですね!個人的に宇多田ヒカルのアルバムはベスト10に入れようかどうかかなり迷いました。ONIGAWARAは名前だけは知っているのですが・・・機会があったらチェックします!
>ひかりぴっとさん
氣志團のアルバム、本当にいいアルバムでした。音楽的にここまで素晴らしい作品がつくれるというのは、正直彼らを見くびっていました。
投稿: ゆういち | 2017年2月 6日 (月) 23時19分
自分はここ数年金銭的、時間的理由で同じ10組のアーティストの
アルバムしか買ってないのでベスト何位とかがないのですが
最近特に気に入ってるアーティストを挙げようと思います。
今特に注目してるのはミソッカスです。
マイナーの進行なのにすごくポップで聴いてて心地いいです。
最近日曜朝のアニメのOPにタイアップされててるので今年ちょっと期待してます。
ここで紹介されててハマったのはThe Bawdiesです。
今ではアルバムはCDとアナログ盤両方買うほどです。
特にアナログ盤だとThe Bawdiesの良さがよく出てると思います。
また最近ラウド系も気に入ってて中でも好きなのがFear, and Loathing in Las Vegasです。
高温のヴォーカルと低温のラウドの対比、楽曲の勢いがライブを見たくなってきます。
ただ最近ちょっとマンネリ気味かなーとも思うのですが。
最後に去年頭に(一昨年かもしれません)気に入った楽曲を一つ紹介したいと思います。
「僕だけがいない街」のアニメのEDに使われたさユりの「それは小さな光のような」です。
購入してから知ったのですがこの曲の作曲者がSee-Sawの梶浦由記で
作品の内容にあった不安定さでそれでいて心地よい楽曲です。ヴォーカルの高音もさらにそれを引き立ててお気に入りです。
ただ一つ難点はこのさユりの設定がちょっと痛々しいことなんですが(笑)
以上長文失礼しました
投稿: Toshi | 2017年2月 7日 (火) 00時43分
変な時間に起きてしまいふと書こうと思っていた
L⇔RのLive DVDの感想を忘れていたのを思い出したので追記させてもらいます。
画質は当時のもの&DVDですのできれいではないですが
それでも非常に臨場感のあるものでした。
当時「Let me Roll it」ツアーは行かなかったのですが
行かなかったことを今更ながらに後悔させられました。
ゆういちさんも興味があれば是非お手に取っていただきたいなあと思います。
また、雑誌のインタビューで秀樹氏が「Doubt」ツアーのマスターテープも
見つかっていると言っていたので密かに販売されることを楽しみにしてます
投稿: Toshi | 2017年2月 7日 (火) 05時06分
>Toshiさん
いろいろとアルバムや楽曲の紹介ありがとうございます。ミソッカスは名古屋で活動しているバンドなだけに名古屋では時々聞く名前ですね。機会があれば聴いてみたいです。Fear, and Loathing in Las Vegasも気になっているのですが・・・なにげにまだきちんと聴いたことありません(^^;;
L⇔RのライブDVDもかなり気になります。が、現状、なかなかライブDVDまでお金がまわりません(T T)なんとか見てみたいのですが・・・。
投稿: ゆういち | 2017年3月 1日 (水) 23時19分