謹賀新年
新年、あけましておめでとうございます。旧年中は当「ゆういちの音楽研究所」をご愛顧いただき、まことにありがとうございました。本年も引き続き、なにとぞよろしくお願いします。
1年最初の更新は毎年、軽いコラムからスタートしますが今年はいまさらながら2016年の振り返りを。2016年を振り返った時にまず感じるのは昨年は「ヒット曲」が多い1年だったなぁ、ということでした。
RADIO FISHの「PERFECT HUMAN」にはじまり、RADWIMPSの「前前前世」、ピコ太郎「ペンパイナッポーアッポーペン」に星野源「恋」まで。アルバム単位でもミュージシャンとしてでもなく、あくまでも「曲」として話題となった「ヒット曲」が多かったということを感じます。
一方、これらのヒット曲で共通するのはいずれもシングルCDとしてはほとんど売れていないということでしょう。唯一シングルCDとしてリリースされたのが星野源の「恋」ですが、こちらも売上の多くはダウンロード。そのためオリコンの年間チャートでは上位に入ってきていません。
もともとこの数年、シングルCDの売上がヒットの指針として機能しなくなってきていますが、今年に関してはその傾向がさらに顕著にあらわれたように感じます。そういう意味ではイベント開催などによってファンに複数枚買いを促し、いつまでもシングルCDの売上に固執するようでは、ますます音楽業界がリスナーが求めるものとは乖離し続けるように感じます。
一方で昨年の紅白歌合戦ではこれらの曲をすべて取り上げているあたりなんだかんだいっても頑張っているようにも感じます。紅白に関しては毎年、様々な批判がニュースになり否定的な報道も多いのですが、個人的には今の国民的ヒット不在の時代に最大限がんばっているよなぁ、という印象を受けているのですが・・・ただ今年は事情がありテレビでは見れず、一部をラジオで聴いていただけだったのですが・・・さすがにラジオで聴いていてもつまんなかった・・・(^^;;
それではみなさま、いいお正月を~!
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コメント
今年もよろしくお願いします。
今年最初に聴いたアルバムはMetallicaの「Hardwired...To Self-Destruct」でした。
投稿: ひかりびっと | 2017年1月 3日 (火) 09時48分
別記事にて年が変わってからの初コメントをしましたが、新年最初の記事という事もふまえ改めて今年もよろしくお願いします。
ゆういち様もおっしゃられているように2016年はヒット曲が多い1年だったというのにも頷けました。記事にて挙げられている曲は個人的にもテレビやラジオはもとより、街中でも耳にする機会は多くあったと思っています。
当ブログにつきましても6月終わり頃にヒットチャートレビューがオリコンチャートからビルボードチャートに変更するという大きな出来事もありましたが、本記事を読むとそれは賢明な判断だったように思われます。確かにシングルCDの売上=ヒットの指標ではないという事が2016年の音楽シーンでは大いに現れていたと私も感じられました。私がよく訪れるJ-POPのレビューサイトであるMOMA様の「Beautiful Dreamer」においてはオリコンチャートとダウンロードや着うた関連・ビルボードチャート等の年間ヒットチャートの紹介が年末の恒例行事となっていますが、オリコンとそれ以外のヒットチャートの違いが大きすぎて可笑しく思う事がありますが、現在の音楽の聴き方が完全に変わったというようにも感じられました。当サイトでもオリコンの週間ヒットチャートレビューを10年以上も続けていましたが数年前に撤退しており、オリコンの年間シングルチャートも2014年頃からダウンロードや着うた等の年間ヒットチャートの前座扱いになっていたりします(ダウンロード関係は2013年に試験的に取り入れたら翌年にはメインに昇格したとの事らしいです)。
個人的にもCDを図書館やレンタルショップで借りるという事はあるものの、昨年に関しては新品・中古問わずに買ったCDというのは1枚しかないという感じでした。アルバムはともかくもシングルに関しては、動画サイトでもオフィシャルでフルコーラスを流して宣伝するという方法が当たり前のようになっているので、それで視聴出来たら十分みたいになる事があります。また私が頻繁に利用する都内の某区立図書館(誰でも利用カードを作る事が可能)では昨年にリリースされたアルバムの予約待ちがアーティストによっては今日時点でも数十人いたりする事もあり、貸出期間が2週間だけに下手したら1年待ちなんでいう状況だったりする事もあるので、いかにコストをかけずに音楽を聴くのかという事に多くの人が関心があるのではないかとも思う所だったりします。タダで人気作を聴くために1年待つくらいならレンタルショップでお金を払って聴いた方がコストがかからないのではないかとも思うのですが(笑)。
昨年の紅白に関しては、2016年のヒット曲が大方聴けたのではないかと思っています。近年は過去の代表曲やメドレーが中心の構成で懐メロ番組色が顕著だっただけに、年末の大型音楽番組の締めらしい構成だったのではないかと思われました。PUFFYやKinki Kids、THE YELLOW MONKEYの初出場組は過去の代表曲を歌っていましたけど。その一方でやけに気合いが入っていた「シン・ゴジラ」とのコラボだったり、タモリ氏とマツコ・デラックスの寸劇には「?」がつくものがあったとも思えました。「シン・ゴジラ」に関しては映画を見ていないと分からないようなもので(私は見ていません)、これは「あまちゃん」の大ヒット以降顕著な朝ドラ寸劇が2016年作品の「とと姉ちゃん」や「べっぴんさん」ではインパクトがどうしても足りないからで、後者については年末で解散し結局出なかったSMAP用の時間の穴埋めだったのかと考えておいた方がいいのでしょうか。紅白の演出が寒いとか滑っているというような意見はネットでも聞きますが、民放の年末大型音楽番組のようにセットチェンジの間をCMで繋ぐという事が出来ないからコントや寸劇で間を持たせていると思う所だったりします。
長文となってしまいましたが、兎も角も今年も面白いブログの記事を期待しております。
投稿: MoTo | 2017年1月 4日 (水) 01時32分
>ひかりぴっとさん
あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。
>MoToさん
そうなんですよね。もう音楽の「聴き方」がすっかり変わってしまったんですよね、良くも悪くも。今年はその傾向がより顕著に出てしまったように感じます。
紅白に関しては演出に関してはかなり寒かったみたいですね。ただもっとも紅白の演出が寒いのははるか昔からなので、それはそれで紅白らしいんじゃないか、という感じはします。個人的には裏番組に魅力を感じるものは少ないし、なんだかんだいっても紅白にはがんばってほしいところです。
投稿: ゆういち | 2017年1月 4日 (水) 23時08分