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2017年1月22日 (日)

2016年を代表する重要盤(?)

Title:PPAP
Musician:ピコ太郎

ある意味、2016年に最も話題となった曲「PPAP」。アメリカビルボードでもランクインするなど世界的な話題となりましたが、それに続いてまさかのアルバムまでリリースという運びになりました。

おそらくこのCDを買った方の多くは、5年後くらいに棚の奥にしまわれたこのCDを見て、「私、なんでこんなCD買ったんだろう?」と思いながらブックオフに売りに行くと、同じCDが1枚100円の棚に大量に並んでいる・・・・・・・そんな「未来」を想像してしまいます。

なんてこと言いつつ私もこのアルバムを聴いている訳ですが、まずこの作品で一番感心したのは全編ネタに終始しているということでした。この手のお笑いのアルバムも嫌いじゃないので気になるアルバムを聴いたことは何度もあるのですが、コメディアンのお笑いのアルバムでもどこか「ミュージシャンとして認められたい」的な意識があるのか、アルバムの中に1曲ほどお笑いネタ全くなしの真面目な曲が収録されたりするケースが少なくありません。

もちろんそのこと時代は否定しません。ただそういった「真面目な要素」を一切抜きとしてネタに徹している彼のスタイルはある種の潔さを感じます。まあ、そういう「PPAP」の「KOSAKA DAIMAOU REMIX」が2曲ほど収録されているので「ミュージシャンとして認められたい」的欲求はそちらで満たそうとしているのかもしれませんが。

ネタ的には中毒性は高いのですがおもしろいかと言われれば微妙・・・まあ、お笑いのセンスなど人それぞれなので、なんとも言えないのですが、「PPAP」同様、リズムのユニークさと勢いで押しているようなネタが多いので、そういう意味では好き嫌いは別れそうにも思います。

ただ、ここも本作で感心した要素の一つなのですが、音楽的要素と「ネタ」を上手くからませたような作品が目立ちました。サウンド的には今はやりのEDM調がメインなのですが、これがリズムネタには非常によい親和性を見せています。また個人的に数少ない笑えるネタだった「ヒヨコ選別」も「オス!メス!」というリズムを上手くメタルのサウンドにのせており、このメタルのサウンドをオチとの落差にもうまく利用していました。

ちょっと残念だったのはこれは薄々感じていたのですが、You Tubeにアップされること前提で映像とあわせて笑えるネタも少なくなく、「DVD付」バージョンもリリースされていますが、音源だけで聴くと物足りない部分も。特に「ネオ・サングラス」なんて映像がないとオチの意味が分からないし・・・。

まあ笑えるネタは少ないものの「PPAP」同様、妙に中毒性の高いネタが多く、また1曲あたり長くて1分程度(1曲だけ3分の曲がありましたが)という内容でサクサクと進むため、最後までダレずに楽しめることの出来たアルバムだったと思います。冒頭に「5年後くらいに・・・」とネガティブにスタートしましたが、確かに「時代を超えた名曲」というのも重要ですが、こういう一瞬だけ大ヒットして忘れ去られる典型的な時代の徒花的ヒットも、音楽シーンを彩る重要な要素だと思います。そういう意味でも「2016年を代表する重要盤」と言えるかもしれません。少なくとも2016年の今(レビューにアップしたのは2017年ですが)十分楽しめるアルバムだったと思います。

評価:★★★★

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