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2016年11月11日 (金)

ポップなメロでGREEN DAYらしく

Title:Revolution Radio
Musician:GREEN DAY

2012年に「Uno!」「Dos!」「Tre!」という3枚のアルバムを続けざまにリリースしファンを驚かせたGREEN DAY。それから4年、待望となるニューアルバムがリリースされました。3枚続けてのリリースとなった前作ではチャート的には最高位2位、9位(米ビルボード)と下がり、ラストの「Tre!」では最高位13位にとどまりましたが本作はアメリカビルボードチャートで見事1位を獲得。根強い人気を見せつけています。

さて久しぶりとなった本作ですが楽曲的にはいつも通りのGREEN DAY。ポップなメロディーが耳に残るメロディアスなパンクロックの作品となっています。1曲目の「Somewhere Now」こそミディアムテンポでメロディアスに聴かせるナンバーになっていますが、続く「Bang Bang」は最初、このアルバムのタイトルにちなんだのかラジオから流れる曲のようにノイズまじりのエフェクトがかかってスタート。途中からはハイテンポなリズムにシャウト気味なボーカルと典型的なパンクロックのナンバーに仕上がっています。

タイトルチューンになっている「Revolution Radio」はまさにGREEN DAYといった感じのインパクトあるポップなメロディーラインが心地よいメロディアスパンクのナンバーに仕上がっていますし、中盤の「Still Breathing」なども非常に心地よいポップなメロディーが展開されるナンバーになっています。途中、「Outlaws」「Youngblood」など比較的ノイジーなギターサウンドが前に押し出されているナンバーもあるのですが、それらの曲を含めてメロディーラインはあくまでポップ。GREEN DAYらしい、いい意味でポップで聴きやすいナンバーがずらりと並んでおり、GREEN DAYが好きならば文句なしに気に入るアルバムになっていたと思います。

そして本作、歌詞に関しても「Revolution Radio」というタイトル通り、リスナーをかなりアジるような内容の歌詞が目立ちます。例えばそのタイトル曲「Revolution Radio」にしても

「Rise! of the slums to the obsolete
The dawn of the new airwaves for the antisocial media」
(復活だ!時代遅れのスラム街
反社会的メディアの新しい放送波の幕開けだ)

(「Revolution Radio」より)

なんていう刺激的な歌詞が飛び出してきます。ただ、国内盤のライナーツノートに記載されているビリーへのインタビューによると、「政治的な歌詞もラブソングを書くときと同じ場所から生まれてくる」と語っており、あえて政治的な内容にしたというよりもまさに彼らが今、歌いたい内容を歌詞にした結果と考えた方がよさそう。ただ、それだけアルバム全体的に刺激的な歌詞が並ぶ内容になっていました。

そんな訳で、非常にGREEN DAYらしさがつまったアルバムといった感じでファンの満足度も高いアルバムになっていたのではないでしょうか。聴いていてとてもストレートな内容で気持ちよさを感じさせるメロディアスパンクの傑作でした。

評価:★★★★★

GREEN DAY 過去の作品
STOP DROP AND FALL!!!(FOXBORO HOTTUBS)
21st Century Breakdown
AWESOME AS F**K(邦題:最強ライヴ!)
UNO!
DOS!

TRE!
爆発ライブ~渋谷編
DEMOLICIOUS

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