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2016年9月11日 (日)

MONOEYESとの違いも鮮明に

Title:Hands Of Gravity
Musician:the HIATUS

最近、the HIATUSの細美武士はMONOEYESとしての活動をスタート。the HIATUSとしての活動はどうなるんだろう・・・と心配になっていましたがthe HIATUSとしても2年ぶりとなるアルバムをリリースしてきました。今後はどうもMONOEYESとしての活動とthe HIATUSとしての活動は並行して行っていくようですね。

そんなthe HIATUSのアルバム、聴いてまず感じたのは非常の美しいアルバムだということでした。本作でまず耳を惹くのが前作より加入した伊澤一葉のピアノ。1曲目「Geranium」でピアノの音色にギターとドラムスのダイナミックな演奏が重なる構成というのがある意味このアルバム全体を象徴しているように感じます。続く「Clone」も爽快で突き抜けるようなイントロのピアノの実に美しいこと・・・。「Bonfire」のジャズ風の複雑なピアノのメロディーとドラムスのリズムが対決するかのような構成も実にスリリング。アルバムの大きなインパクトとなっています。

後半も「Secret」でピアノの早弾きで疾走感を感じさせてくれるかと思いきや、続く「Tree Rings」はピアノのみのバラードナンバー。さらに最後「Sunburn」は分厚いバンドサウンドにピアノが絡む構成の楽曲になっており、1曲目「Geranium」同様、ピアノ+バンドサウンドというスタイルがこのアルバムを象徴するようなスタイルでアルバムを締めくくっています。

前作「Keeper Of The Flame」はバンドテイストが薄れてエレクトロサウンドが前に出てきたような作品になっていました。今回のアルバムに関しても「Let Me Fall」のようにエレクトロサウンドを取り入れた曲も散見されます。ただ全体的にはバンドサウンドに回帰したような作風になっています。

ただ「Drifting Story」のようにへヴィーでノイジーなギターを聴かせるような曲もあるのですが、全体的にはピアノの美しいサウンド、そしてなによりもちょっと悲しくも美しいメロディーラインが全体を覆っています。よりロック寄りのMONOEYESに対してポップ寄りの・・・という言い方が出来るかもしれません。ただわかりやすいポップを追及というよりはジャズなどの要素も入れた複雑な構成も目立ちます。実験的という感じでもないのですが、より美しいサウンドを作り上げようというスタンスをthe HIATUSからは感じることが出来ました。

デビュー以来、徐々にその音楽性を作り上げてきた彼ら。細美武士のロック志向の部分をMONOEYESとして表現することにより、the HIATUSとしての方向性がより定まったようにも感じられます。そういう意味でも本作、彼らのひとつの完成形といってもいいのではないでしょうか。個人的にはthe HIATUSのアルバムの中でも最高傑作だと思います。今後のさらなる飛躍も感じさせるアルバムでした。

評価:★★★★★

the HIATUS 過去の作品
Trash We'd Love
ANOMARY
A World Of Pandemonium
THE AFTERGLOW TOUR 2012
Keeper Of The Flame

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