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2016年9月24日 (土)

ミュージシャンKANの神髄

KAN 芸能生活29周年 全国29都道府県ツアー
【弾き語りばったり #29 責任者はテクニシャン】

会場 名古屋市芸術創造センター 日時 2016年9月16日(金)18:30~

Kan29

いままで何度もライブに足を運んだことがあるKAN。ただ彼のツアーは2種類あります。ひとつはバンドをひきいての通常のツアー。そしてもうひとつが彼が1人のみのピアノの弾き語りの演奏による「弾き語りばったり」と呼ばれるツアー。私が何度も足を運んだことがあるのは通常のツアー。「弾き語りばったり」については日程の都合があわなかったりチケットが確保できなかったりでいままで一度も足を運んだことがありませんでした。

そんな訳でようやく日程とチケットを確保してはじめて足を運んだ「弾き語りばったり」ツアー。ちなみにタイトルにやたら「29」が目立つのは、29という数字が彼が好きな素数だから(笑)。会場には18時過ぎに到着したのですが・・・まだ照明も照らされていないステージの上では既にKANちゃんが登場していてピアノの最後の調節をしていました(笑)。ファンはみんな承知のこととして各々、開演までの暇つぶしをしています。これ、以前から話は聴いていたのですがやはり少々シュールな光景。ライブの中のMCで「一人だけのステージで1曲目から緊張しないためにはどうすればよいのか考えて突き詰めた結果、最初からステージにいる」ことにしたそうで、「予定通り30分からはじまります」なんてちょっとしたMCもあったりしました。

で、その事前のアナウンス通り18時半ピッタリからライブがスタート。といってもステージ上にいるKANちゃんがちょっとだけ舞台袖に引っ込んですぐ出てきただけなのですが(笑)。最初は「50年度も」からスタート。さらに「まゆみ」とまずはおなじみの弾き語りナンバーからスタートしました。

ステージにはまさにピアノ1台というセット。そしてステージの後ろには白いスクリーンがかかっており曲にあわせて歌詞が表示されるという趣向となっていました。なんでも馬場俊英のライブで同じような趣向があり、今回取り入れたんだとか。弾き語りなのでもともと歌詞はわかりやすいのですが、より歌詞がはっきりわかるという意味ではなかなか良い演出だったように感じます。

この日はほぼ1曲毎にMCを挟んでの進行だったのですが、このMCが長い(笑)。でもバンドツアーの時と同じく非常にユニークなMCで会場をわかしていました。ただその一方、1曲1曲、楽曲の持つ意味や作った時の心境、音楽的な聴きどころなども解説してくれており、非常に興味深いものがありました。

例えば続いての「だいじょうぶI'm All Right」は3枚目のアルバムからの曲なのですが、彼は最初、歌詞は人に任せていたのですが、自分の思っていないことを歌うということに違和感が生じたらしく、自分で歌詞を書きだした一番最初期の曲ということだそうです。

その後「世界でいちばん好きな人」とまた弾き語りでおなじみの曲が続いたかと思えば、続いては「弾き語りばったり」ではおなじみらしいカバー曲のコーナー。これはKANちゃんの曲とそれの元ネタとなった曲を続けて演奏しているそうですが、この日は最新アルバムから「ポカポカの日曜日がいちばん寂しい」。この曲はもともとギターで作り始めたそうですが、結局いかにもピアノで作ったようなアレンジのナンバーになってしまったそうで、同じようにいかにもピアノで作ったようなアレンジの曲としてThe Beatlesの「Lady Madonna」、さらに結果として途中のフレーズがほとんど同じになってしまったBilly Joelの「Why Judy Why」と3曲続けての披露となりました。

さらに続いては邦楽曲のカバー。こちらは「今こそ歌い継がなければいけない」ということでASKAの「はじまりはいつも雨」。なんでもいままで邦楽を全く聴かなかった彼がこの曲に衝撃を受け邦楽を聴き始めたという曲だそうで、この曲を目指してつくったという「Moon」と2曲続けての披露となりました。

その後はこれまた弾き語りばったりのライブではおなじみというピンクカードのコーナー。これは開演前に観客がピンクのカードに書いたコメントについてKANがそのコメントに基づいてファンと話をするという、ファンならかなりうれしいコーナー。この日も3人が選ばれ、KANちゃんとカードのコメントにあわせて軽いトークをしました。ちなみにそのうちの1人は翌日の結婚式でチャットモンチーの「バスロマンス」を歌うという話。チャットモンチーの名前が聞けるとは思わなかった(笑)。つーか、そこまで若いファンもちゃんとついているんだなぁ、とも感じました。

ライブは終盤戦へ。ミスチル桜井が作詞した「安息」からライブは再開。さらに「REGRETS」「よければ一緒に」「Listen to the Music」、さらにはおなじみ「愛は勝つ」へと続きます。「REGRETS」では、これも歌詞を書き始めたばかりのころの曲ということで「When the night was hard to sleep」「I was walking on the wind」なんていう文法的に「?」な歌詞が登場するなんてネタを披露したり、「Listen to the Music」は途中のサックスソロを彼の口三味線(?)でユニークに披露してくれました。

本編ラストは「永遠」へ。開始前のMCでは「私のライブのラストは2段階になっております」なんてことを言いつつ「最後の曲です」としてスタート。そしてしんみりと聴かせた後、お決まりのアンコール。彼が袖に消えた・・・かと思えば、あっさりと再登場し、アンコールスタートとなりました。

アンコールはこれまた最新アルバムから「寝てる間のLove Song」をしんみり聴かせて終了。全2時間半。MCの時間が長かったので長さの割には曲数は少な目なのですが、あっという間のステージでした。コンサート終了後はまたアナウンスでツアータイトルとは異なるタイトルをアナウンスというおなじみの「ネタ」で終了しました。

はじめて「弾き語りばったり」に参加したのですが予想以上に楽しいライブでしたピアノ弾き語りのみだとひょっとしたらちょっと淡白に感じてしまうのでは?なんていう危惧もあったのですが、合間合間のMCがちょうどよいインパクトになっていて、最初は真面目一本調子のステージなのかな、と思ったのですが、そんなことは全くない、バンドツアーと同じくエンタテイメント性あふれるライブでした。

もちろん、「弾き語りばったり」はバンドツアーよりも音楽をより「聴かせる」という点に力を入れています。ピアノ一本での弾き語りはKANちゃんの書く曲の歌詞やメロディーの良さをより際立って感じることが出来ます。そういう意味ではミュージシャンKANの神髄を感じることが出来る・・・といっても大げさではないでしょう。特に途中のMCでは曲に関するエピソードも満載で音楽的にも非常に興味深いステージでした。

この日のMCで、次は弦楽四重奏をバックとしたライブを企画しているそう・・・これも非常におもしろそうです。KANちゃんのライブ、また近いうちに足を運びたいです!あっという間の2時間半でした。

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