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2016年8月25日 (木)

6年間の集大成

Title:車輪の軸
Musician:Galileo Galilei

今年1月、突然バンドの終了を宣言したGalileo Galilei。10月11日の日本武道館でのライブを最後にその活動の幕を下ろすこととなってしまいましたが活動終了を前に最初で最後となるベスト盤がリリースされました。

Galileo Galileiといえばデビューから約6年の決して長いとはいえない活動期間中に音楽のスタイルを様々に変化させたことでも話題になりました。デビューミニアルバムに収録された「ハマナスの花」はauのCMソングにも起用されるなど、デビュー当初はあきらかにヒットを意図したような万人受けしそうなギターロック路線がメイン。良くも悪くも売り狙いという印象を受けました。

しかしそんなリスナーを驚かせたのが2枚目の「PORTAL」。デビュー当初の売れ線ギターロック路線から一転、エレクトロサウンドを大胆に取り入れた路線にチェンジ。ポストロックという言葉すら浮かんでくるほどの楽曲を展開し、Galileo Galileiのイメージを大きく変えるアルバムになっていました。

さらに3枚目の「ALARMS」では再びギターロック路線に戻ったものの今度はシューゲイザー色が強い作品に。そして今年リリースされたラストアルバム「Sea and The Darkness」ではガレージロックに女性ボーカルをゲストに迎えてのガールズポップ、さらにはAOR風の楽曲まで収録されるなど多彩な音楽性のアルバムになっていました。

そんな彼らの6年間にわたる楽曲を収録したのが今回のベストアルバム。彼らの楽曲を今回通して聴いたのですが、そこで感じてしまったのが中途半端という印象でした。

この中途半端さというのは以前から感じていたのですが、様々な音楽性を取り入れる割りには決して振り切れるわけではなくそれなりにエッセンスを取り入れるだけ。またそのサウンドにしても決して目新しさがあるわけではなくどこか聴いたような音がメイン。そこにフックの効いたポップなメロディーをのせてくるあたりが彼らの強みかもしれませんが、メロディーラインについてもそれだけで売りに出来るような圧巻なインパクトはありません。

このベストアルバムを聴いて、あれだけいろいろな作風に挑戦していた割りには、全体としては「ギターロック」という枠組みで意外と統一性があるな、ということも感じたのですが、逆に言えばそれがまた「振り切れていない」というマイナス要因でもあったりする訳です。例えば彼らが影響を受けたというくるりやスーパーカー、あるいはRADIOHEADなどもアルバム毎にスタイルを変えてくるミュージシャンですが、そのスタイルはアルバムによっては雰囲気が全く変わってしまうほど。楽曲によっては完全に振り切れており、それがおもしろさになっているのですが残念ながらGalileo Galileiに関してはそこまでの振り切れた感じはありませんでした。

この様々な音楽性に挑戦しながらも中途半端な振り切れなさがいまひとつブレイクしきれなかった大きな要因であって、最後までいまひとつ方向性が定まり切れなかったのがバンドが6年という比較的短いスパンで終わってしまった要因のひとつかもしれません。決して悪いバンドではないと思うのですが、いろいろな意味で惜しいバンドだったと思います。メンバーそれぞれの次の活躍に期待したいところです。

評価:★★★★

Galileo Galilei 過去の作品
パレード
PORTAL
Baby,It's Cold Outside
ALARMS
SEE MORE GLASS
Sea and The Darkness

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