SMAP解散の影響は
今週は集計対象がお盆休み中ということでアルバムの初登場が極端に少なくなりました。そのためシングルアルバム同時更新です。
今週のHot 100
http://www.billboard-japan.com/chart_insight/
まず今週のチャートで目立ったのが先日8月14日に解散を発表したSMAPの曲の動向でした。解散発表後、SMAPのシングルの売上が急増。特に中居正広の誕生日でもある8月18日付のオリコンデイリーチャートでは「世界で一つだけの花」が1位を獲得するなど売上を伸ばしました。
Billboard Hot100でも今週、SMAPの「世界で一つだけの花」が先週の15位から上昇し3位を獲得。7月18日付チャート以来、6週ぶりのベスト10入りとなっています。シングル売上・ダウンロード数・ストリーミング数(以下「実売数」)で7位を獲得。またTwitterでのつぶやき数では1位を獲得しています。一方、PCによるCD読取数では78位と低迷しており、新たにCDを購入したというよりも、既存のファンが今回の解散に対してのメッセージとして追加で購入したという要素が強いのでしょう。また「ありがとう」も先週の12位から6位にランクアップ。こちらも実売数17位、Twitterでのつぶやき数2位なのに対して、PCによるCD読取数では圏外となっています。
ちなみにオリコンでは「世界で一つだけの花」が3万3千枚を売り上げ17位から5位にランクアップ。「ありがとう」も8千枚を売り上げ、29位から16位にランクアップしています。
またSMAP解散の影響はシングルにとどまらず、今週、オリコンアルバムチャートでもSMAPのベストアルバム「Smap Vest」が50位圏外から7位にランクアップしベスト10入りを記録しています。
まさにビックニュースとなっていまでも芸能ニュースを騒がしているSMAP解散。ただ個人的にはちょっと騒ぎすぎではないかという感じもしないでもあらず。特にSMAPは事実としてグループとしての人気はピークを過ぎており、既に個々のメンバーが独り立ちしている状況。ある意味グループとしてやり切った感もありますし、そういう意味でもファンとして残念がるのはわかりますが、そこまで騒ぐほどのニュースなのかな、という印象も受けます。
また一部でも指摘があるように既存のCDをエールとして購入しても喜ぶのはジャニーズ事務所だけというのも間違いなく事実。それよりも今回、既発しているCDを買うよりも、解散後のメンバー(特にジャニーズ事務所から干される可能性がある4名)を応援するための資金としてまわした方がよいのでは?ファン心理としてはわからないこともないのですが、ちょっと疑問にも感じる部分もあったSMAP解散騒動でした。
さてチャート評に戻ります。今週1位はSKE48「金の愛、銀の愛」が獲得。先週の80位からランクアップし、CD発売にあわせての1位獲得。TBSテレビ系ドラマ「死幣-DEATH CASH-」主題歌。おもいっきり歌謡曲テイストのバラードナンバー。実売数で1位を獲得している一方、PCによるCD読取数は20位にとどまっており、複数枚買いの影響も大きそう。オリコンでは初動25万1千枚で1位獲得。前作「チキンLINE」の25万7千枚(1位)からダウン。
2位はEXILE「Joy-ride~歓喜のドライブ~」が先週の75位からCD売上にあわせてランクアップ。フジテレビ系「リオデジャネイロオリンピック」の中継テーマソング・・・ですが、流行のEDMナンバーでオリンピック色はあまりありません。実売数2位の他、PCによるCD読取数でも2位、ラジオオンエア数も12位と全体的に高順位となっています。オリコンでも2位初登場。初動6万7千枚は前作「Ki・mi・ni・mu・chu」の12万7千枚(2位)からダウン。最近、売上特典の影響でかなり初動売上の変動が大きく出ています。
続いて4位以下の初登場曲です。4位には元KARAのメンバー、JYによる「好きな人がいること」が先週の19位からランクアップし5週目にしてベスト10入り。同タイトルのフジテレビ系ドラマの主題歌。アコースティックテイストの軽快で爽やかなポップチューンとなっています。ちなみに8月31日リリース予定のCDからの先行配信。実売数3位、Twitterでのつぶやき数が8位の他、You Tube再生回数では見事1位を記録しています。
8位には女性シンガーAimer「蝶々結び」が先週の13位からCD発売にあわせてランクアップ。もともと「機動戦士ガンダム」の主題歌を歌って注目を集めた女性シンガーですが、本作ではRADWIMPSの野田洋次郎楽曲提供・プロデュースによるミディアムテンポで歌をしっかりと聴かせるナンバー。アニソン系からスタートしつつ、現在はサブカル寄りに舵を切っている感じ。実売数8位の他、ラジオオンエア数でも9位と好調。オリコンでも初動1万3千枚で10位初登場。前作「insane dream」の1万1千枚(13位)から若干のアップとなっています。
9位はBUMP OF CHICKEN「アリア」がランクイン。TBS系ドラマ「仰げば尊し」主題歌。配信限定のシングルとなります。バンプらしいスペーシーな雰囲気のスケール感あるナンバー。配信限定のためPCによるCD読取数は圏外となりますが、実売数5位、ラジオオンエア数15位を記録し、見事ベスト10入りを果たしました。
最後10位には東京パフォーマンスドール「純愛カオス」が初登場でランクイン。日テレ系アニメ「逆転裁判~その「真実」、異議あり!~」エンディング・テーマ。エセ小室系といった感じのトランシーなナンバー。実売数6位、またこの手のアイドルソングとしては珍しくラジオオンエア数も16位と上位にランクイン。ただPCによるCD読取数が圏外となっており、またiTunesチャートなどでも上位に見当たらないことから、6種リリースという複数枚買い戦略による影響が大きい模様。オリコンでは初動3万4千枚で4位初登場。前作「逆光×礼賛」の3万9千枚(2位)よりダウンしています。
今週のアルバムチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/ja/
初登場が少なかった影響もありますが、根強い人気を見せました。
今週1位は西野カナ「Just LOVE」が先週の4位からランクアップし、まさかの4週ぶりの1位返り咲きとなりました。ただし、売上は先週の1万1千枚から9千枚にダウン。1万枚行かなくて1位獲得ですか・・・。
初登場最高位は2位初登場徳永英明「ALL TIME BEST VOCALIST」。4月にリリースされた「ALL TIME BEST Presence」に続くベストアルバム。こちらはタイトル通り、人気のカバーアルバムシリーズ「VOCALIST」から代表曲を収録したベスト盤になっています。初動売上は7千枚。直近のライブ盤「Concert Tour 2015 VOCALIST & SONGS 3 FINAL at ORIX THEATER」の4千枚(13位)からアップ。ただし、前作のベスト盤「ALL TIME BEST Presence」の1万8千枚(5位)からはダウン。
3位は先週6位の鷺巣詩郎・伊福部昭「シン・ゴジラ音楽集」がランクアップ。初のベスト3入りとなりました。ただし初動売上6千枚は先週の7千枚からダウンしています。
以下4位以下の初登場です。4位に人気女性声優飯田里穂「rippi-holic」がランクイン。初動売上5千枚は前作「rippi-rippi」の1万枚(7位)から大幅ダウン。
9位にはJun.K(From 2PM)「Mr.NOLOVE」が40位からランクアップし初のベスト10入り。ミュージシャン名とおり、韓国のアイドルグループ2PMのメンバーによるソロアルバム。発売日の関係で2週目にして3千枚を売り上げベスト10入りです。
また今週は返り咲き組もありました。まず6位に韓国のアイドルグループEXO「EX'ACT」がベスト50圏外から返り咲き。韓流アイドルグループにおなじみのリパッケージ盤がリリースされた影響。
さらに前述のようにSMAPの「Smap Vest」が7位ランクインでベスト10返り咲き。小田和正のベスト盤「あの日 あの時」も先週の11位からランクアップし10位にランクイン。ただしこちらは売上3千枚で先週の4千枚からダウンしています。
今週のチャート評は以上。次はまた来週の水曜日に!
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コメント
わからいでは、ないですけど(週刊誌の動き見るとジャニ側も最後の花火をやりたいみたいですし)、どうしても騒ぎすぎな感じしますよね、やはり>SMAP解散
投稿: yono | 2016年8月26日 (金) 03時12分
>yonoさん
そう、確かに国民的グループであることは間違いないですが、騒ぎすぎな感じはします。もっと取り上げるべき重要なニュースがあるでしょうに・・・。
投稿: ゆういち | 2016年9月 1日 (木) 01時32分