« 43年のオールキャリアベスト | トップページ | 軽快なパンクロックに骨太なメッセージ »

2016年7月17日 (日)

自主レーベル第1弾

Title:秋コレ~MTR&Y Tour 2015~
Musician:奥田民生

奥田民生メジャーレーベルを脱退し、自主レーベル「ラーメンカレーミュージックレコード」設立へ・・・昨年5月に発表されてファンをビックリさせたニュースです。その後、残念ながらしばらく新譜リリースの情報はなかったのですが(レコード会社移籍に際してはしばらく新譜のリリースが出来なくなるというお約束のせいでしょうか?)「ラーメンカレーミュージックレコード」第1弾となるアルバムがようやくリリースされました。

それが本作、奥田民生として約4年ぶりとなるライブアルバムです。昨年実施されたライブツアー「秋コレ」の模様をおさめた作品。MTR&Yは2005年以来の奥田民生のライブバンドの名前でメンバーは斎藤有太(キーボード)、小原礼(ベース)、湊雅史(ドラムス)の3名に奥田民生を加えた4人組。バンド名はメンバーそれぞれの名前の頭文字から取られたんでしょうね。

今回のライブアルバムは複数の会場から音源をひっぱってきているライブベスト的な内容。また途中のMC等も省略されており、ライブの臨場感という意味ではちょっとマイナスになっています。ただし曲順はライブツアーのセットリストに沿っているようで、ライブの雰囲気を伝えようとしている構成であることは間違いありません。

さてそんな自主レーベルへの移籍後初となるアルバムなのですが、その影響なのでしょうか、ライブの内容は非常に趣味性を高く感じました。

もともと奥田民生といえばルーツ志向のロックを音楽の中にうまく取り込んでいましたが、今回のライブ音源では様々なタイプのロックを強く感じるアレンジになっています。例えば「チューイチューイトレイン」は60年代の陽気なロックンロールナンバー。「まんをじして」ではブルースからの影響が色濃いギターサウンドをじっくりと聴かせてくれています。

さらにダウンタウンブギウギバンドの「スモーキン ブギ」のカバーなんていうちょっと意外性ある(でもライブの流れにピッタリマッチした)選曲があったり、さらに後半の「手紙」「鈴の雨」ではハードロック志向の強いへヴィーなバンドサウンドを前に押し出しており、ロックバンドとしての真骨頂を発揮。この様々なスタイルのロックを取り入れて自由に演奏する姿に、高い趣味性を感じます。

そこから終盤は歌モノの曲が続き、最後は「イージュー★ライダー」「さすらい」というおなじみのヒットナンバーで締めくくり。趣味性が高いといっても最後はきちんとファンが聴きたいと思うような曲を聴かせて締めくくり。趣味性が高いといっても決して独り善がりではなく、きちんと聴かせるところは聴かせる構成になっていました。

趣味性の高い楽曲は自主レーベルならでは、と言いたいところなのですが、もっとも奥田民生も参加しているユニコーンの方は依然としてキューンレコードからCDをリリースしている訳で、ユニコーンがちゃんとメジャーレーベルからコンスタントにアルバムをリリースしているからこそ、奥田民生はソロとしてこれだけ自由に活動が出来るんでしょうね。「ラーメンカレーミュージックレコード」からはこれからもどんどん自由度の高い楽しい音楽が聴けそうな予感。これからが楽しみです。

評価:★★★★★

奥田民生 過去の作品
Fantastic OT9
BETTER SONGS OF THE YEAR
OTRL
Gray Ray&The Chain Gang Tour Live in Tokyo 2012
O.T.Come Home

|

« 43年のオールキャリアベスト | トップページ | 軽快なパンクロックに骨太なメッセージ »

アルバムレビュー(邦楽)2016年」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/505136/66477817

この記事へのトラックバック一覧です: 自主レーベル第1弾:

« 43年のオールキャリアベスト | トップページ | 軽快なパンクロックに骨太なメッセージ »