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2016年7月 1日 (金)

新体制での新たなる一歩

Title:天声ジングル
Musician:相対性理論

約2年9ヶ月ぶり、ちょっと久しぶりとなる相対性理論のニューアルバム。2010年にリリースしたアルバム「シンクロニシティーン」はチャートで最高位3位を記録するなど一時期、爆発的な人気を見せていたものの、2012年に真部脩一と西浦謙助が脱退。特に相対性理論のメインライターであった真部脩一は影響も大きく、残念ながらその後、人気は下降気味である点は否めません。今回のアルバムは残念ながらベスト10入りを逃してしまっています。

そんな久々となる新作は全編ティカ・αことボーカルのやくしまるえつこが楽曲制作に参加。そのためアルバム全体としては統一性があったように思います。また前作「TOWN AGE」はまるで相対性理論の物まねバンドが歌っていたかのような物足りなさを感じたアルバムでしたが、そこから3年弱。前作に比べるとプラスとなった面とマイナスであった面がわかれたアルバムだったように感じます。

まずマイナス面ですが、歌詞の側面。歌詞に関していえば「シンクロニシティーン」以前のぶっとんだような歌詞にいろいろな想像を掻き立てられる歌詞が特徴的でしたが、か前作「TOWN AGE」では表面的にはぶっとんだ歌詞ながらも、どこか理屈づいた普通の歌詞にとどまっていました。本作に関しても歌詞に関しては確かにパッと聴いた感じは耳に残るユーモラスな歌詞が目立ちます・・・が、「シンクロニシティーン」以前のような一度聴いたら忘れられないようなインパクトは皆無。正直、前作「TOWN AGE」と同様の平凡な歌詞が目立ちます。

一方、プラス面はサウンド。エレクトロやポストロック的な要素も入ったようなバンドサウンドが耳を惹くアルバムになっていました。例えばサウンドからファンキーさも感じる「ケルベロス」、軽快なエレピを聴かせるシティーポップの「わたしがわたし」、細かいリズムの打ち込みにポストロック的な要素を感じつつ、一方で和風なサウンドも顔を見せる「弁天様はスピリチュアル」も非常にユニーク。

他にもダンサナブルなディスコチューンに仕上げた「とあるAround」や、シンプルなサウンドながらもその中で奏でられるストリングスにどこか荘厳さを感じる「FLASHBACK」までユニークなサウンドメイキングが並んでおり、バンドとしての底の深さを感じます。

全体的にポップ的な要素の強かったいままでの作品と比べると、全体的には良くも悪くもサブカルに寄ったような印象を受けるアルバムではあったと思います。またやはりデビュー直後の作品と比べるとインパクトという面では弱い点も否定できません。

ただ一方、結成から10年が経ち、中堅バンドとしての安定感に余裕、またバンドとしての奥の深さも感じられたアルバムでした。そういう意味ではいまひとつだった前作「TOWN AGE」から2年9ヶ月を経て、新メンバーとしてようやく新しい一歩を踏み出したアルバムと言えるのかもしれません。新生相対性理論が今後どんな成長を見せてくれるのか・・・次回作以降が楽しみです。

評価:★★★★

相対性理論 過去の作品
ハイファイ新書
シンクロニシティーン
正しい相対性理論
TOWN AGE


ほかに聴いたアルバム

Out of Control/MAN WITH A MISSION x Zebrahead

ご存じオオカミバンドMAN WITH A MISSIONとアメリカのロックバンドZebraheadとのスピリットEP。MAN WITH A MISSIONのアルバムよりもよりミクスチャーロック色が強くなり、へヴィネスさも増し、かつ、洋楽テイストが強まった感じ。MAN WITH A MISSIONのアルバムだとどうも物足りなさを感じるバンドサウンドがこのアルバムではずっしりと重厚感を持って主張している感じ。MAN WITH A MISSIONのアルバムも、このくらいカッコよければ文句ないんですけどね・・・。

評価:★★★★★

MAN WITH A MISSION 過去の作品
Trick or Treat e.p.
MASH UP THE WORLD
Beef Chicken Pork
Tales of Purefly

5 Years 5 Wolves 5 Souls
The World's on Fire

Zebrahead 過去の作品
Phoenix

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