« 楽しそうな雰囲気が伝わる | トップページ | 自主レーベル第1弾 »

2016年7月16日 (土)

43年のオールキャリアベスト

Title:あの日 あの時
Musician:小田和正

1970年のオフコースとしてのデビューから46年目を迎える小田和正。オフコースとしてのベスト盤はもちろん、ソロとしても以前にベスト盤を何作かリリースしている彼ですが、今回は「初のオールタイムベスト」と銘打ってリリースされたベスト盤。1973年のオフコース時代に発表された「僕の贈りもの」から、新曲2曲まで3枚組のフルボリュームな内容に収録されています。

オフコース時代の作品も「さよなら」「YES-YES-YES」「秋の気配」などといった代表曲はしっかり収録。そういう意味でも小田和正というミュージシャンのキャリアを網羅的に把握する絶好のベスト盤と言えるでしょう。ただし、基本的にオフコース時代の作品はセルフカバーによるもの。また以前リリースしたベストアルバム「自己ベスト」でもカバーアルバムからの選曲という形でオフコース時代の作品が収録されており、そういう意味では若干目新しさは薄かったようにも思います。もっとも、そのベスト盤「自己ベスト」及びその第2弾「自己ベスト2」を網羅したベスト盤、という位置づけのようですが。

さて、先日ここで紹介したカジヒデキ、あるいはT.M.Revolutionの楽曲が20年間ほとんど変わらない、ということを紹介させていただきました。小田和正の作品もそういう意味では20年間・・・どころかここに収録されている43年間、著しい変化はありません。ただし、全く何も変化がなかったのか、と言われると微妙なところで、43年間、少しづつその音楽性には変化を感じます。

今回のアルバムに関していえばちょうど発表順に並んでおり、その少しづつの変化を感じることが出来ます。あえていえば初期の作品、ここで言えばDisc1に収録されている作品はアコースティック色が強く、もうちょっとフォークの色合いが濃かったように感じます。もっとも本作に収録されているのはセルフカバーなので、もうちょっとここ最近の雰囲気に近い音にはなっているのですが。

一方、Disc1の後半からDisc2にかけての作品に関してはギターの音を積極的に入れてきており、バンドサウンドも積極的に取り込んだ作品になっています。例えば彼の代表曲としておなじみの大ヒットした「ラブ・ストーリーは突然に」などはイントロのギターなどあらためて聴くとカッコいいですね。こういうギターサウンドを聴かせる曲も目立ったように思います。

ただこれがDisc3になるとある意味小田和正のカラーが完全に確立し、ある意味様式美的な様相すら感じられる作品になっているようにも思いました。もちろんメロディーラインには一定以上のインパクトがあるし、聴いていて良い意味でも安心できるのですが意外性のような面白味はかなり薄れたかも。もっとも、意外性という観点は初期の彼の作品から、あまり大きな要素ではないのも事実ですが・・・。

そんな訳で小田和正の魅力を網羅的に感じることが出来たベスト盤。良くも悪くも予想通りの「らしい」ベスト盤だったと思います。現在68歳の彼。本作はオリコンアルバムチャートの史上最年長1位を記録するなど今なお根強い人気を獲得しています。まだまだこれからも彼らしい名曲を届けてくれそう。前人未踏ともいえる70代での音楽活動がどのようなものになるのか・・・このベスト盤を区切りに新たな活動を開始しそうです。

評価:★★★★

小田和正 過去の作品
自己ベスト2
どーも
小田日和

|

« 楽しそうな雰囲気が伝わる | トップページ | 自主レーベル第1弾 »

アルバムレビュー(邦楽)2016年」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/505136/66461588

この記事へのトラックバック一覧です: 43年のオールキャリアベスト:

« 楽しそうな雰囲気が伝わる | トップページ | 自主レーベル第1弾 »