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2016年7月15日 (金)

楽しそうな雰囲気が伝わる

Title:女たちの残像
Musician:チャラン・ポ・ランタン

最近、ちょっと事情がありライブから足が遠ざかっているのですが、そんな中でもなんとかライブに足を運びたいなぁ、と思っているようなミュージシャンが何組かいます。彼女たちもそんな一組。ここ最近、サーカスの音楽のような独特で楽しい音楽性が一気に脚光を浴びているミュージシャン。先日も、元SKE48の松井玲奈と組んでリリースしたシングル「シャボン」がベスト10入りするなどして話題となりました。

そして本作はそんな彼女たちのライブアルバム。映像作品も同時にリリースされているようですが、そちらは未見ですので今回紹介するのはCD作品の方。2枚組となっている本作では昨年5月の上野恩賜公園野外ステージでのライブ、同じく12月の浅草公会堂でのライブ、今年3月の新宿文化センター大ホールでのライブの模様が収録されています。

彼女たちのライブはまだ一度も足を運んだことがないのですがこのアルバムを聴くと、その楽しさが嫌というほど伝わってきます。アコーディオンやホーンセッションを取り入れた、上にも書いたようなサーカスの音楽のような、とにかくワクワクする楽しい音楽。どこかファンタジックな雰囲気を感じる非日常性が、サウンドやメロディー自体からも感じられますし、また歌詞からも強く感じられます。

ボーカルももの歌も、スタジオ音源に比べるとより感情たっぷりの歌いぶりとなってライブを盛り上げています。ただこれはプラスの面とマイナスな面があって、雰囲気たっぷりのMCを含めて会場を盛り上げている一方、ちょっと芝居じみているかな、と感じてしまう部分もあり、個人的にはマイナスポイントでした。

もうひとつ残念だったのはライブ会場が細切れ状態に収録されていた点でした。ある意味ライブベスト的に楽曲通しの繋がりを考えての曲順だったのかもしれません。ただやはりライブアルバムとしてライブの雰囲気をそのままパッケージするという意味ではひとつの会場の音源をまるまる収録してほしかったなぁ。その点はちょっと残念でした。

そういう残念な部分はチラホラあったのですが、その点を差し引いても彼女たちのライブの楽しさが十二分に伝わってくる傑作でした。これはやはり一度彼女たちのライブに行きたいなぁ・・・そう強く感じさせてくれるライブアルバムです。

評価:★★★★★

チャラン・ポ・ランタン 過去の作品
テアトル・テアトル
女の46分

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