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2016年5月 2日 (月)

古巣への復帰作

Title:STROLL AND ROLL
Musician:the pillows

彼らの古巣、キングレコードへ復帰。本作は復帰後初となる約1年半ぶりのニューアルバムです。本作でひとつ話題となっているのがベーシスト。昨年、長くサポートベーシストとして参加していた鈴木淳が離れた本作では、数人のベーシストがゲストとして参加していますが、そのうち一人がGLAYのJIRO。ご存じ、山中さわおとはTHE PREDETORSで共に活動をしており、その繋がりでしょう。

たださらに驚いたのは上田ケンジがゲストとして参加していること。上田ケンジといえばthe pillowsのオリジナルメンバーで初代リーダー。まさかの13年ぶりの復帰は驚き。さらにこちらもかつてサポートメンバーとしてthe pillowsをささえた鹿島達也もゲストとして参加しています。

この複数のゲスト体制は鈴木淳がthe pillowsのサポートから離れて、少々後続を決めかねているようにも感じます。実際、ベーシストを複数迎えたからといって、ベースが大きく目立つといった感じはありません。今回、複数参加させたゲストベーシストから次回以降は徐々にサポートメンバーを固定していくのでしょうか?

そんなthe pillowsのキングレコード復帰第1弾となるアルバムですが、まずは実にthe pillowsらしいギターロックのアルバムに仕上がっていました。ノイジーなギターサウンドにポップなメロディーラインが彼ららしいオルタナ系のロックナンバー「デブリ」からスタート。続く「カッコーの巣の下で」では

「昨日に笑われても
明日と笑っていよう
傷痕はもうただの
トレードマークだろ」

「カッコーの巣の下で」より 作曲 山中さわお)

なんて歌詞もいかにもthe pillowsらしさを感じますし、爽やかさとへヴィネスを兼ね備えたギターロックが心地よい「ロックンロールと太陽」のようなロック賛歌も彼ららしいといった感じでしょう。

中盤はアップテンポながらマイナーコード主体のメロに哀愁味を感じる「エリオットの悲劇」やミディアムチューンの「ブラゴダルノスト」など少々抑え気味のナンバーが続きますが、タイトルチューンである「Stroll and roll」はリズミカルで軽快なロックンロールチューン。

「仲間と出会って居場所が出来た今
気ままなリズムで踊り続けたいな
敵がいたって味方もいる
ヘイ 信じたい 信じるよ」

(「Stroll and roll」より 作曲 山中さわお)

こちらの歌詞は逆に、昔のthe pillowsから考えると意外にすら感じられる歌詞。この歌詞に限らずかつてのthe pillowsに感じた「孤独さ」という要素は非常に薄くなったように感じます。

そして最後はへヴィーなギターサウンドが心地よい「Locomotion,more!more!」で締めくくり。最後まで心地よいギターロックチューンを聴かせてくれます。

上に書いた通り、若干the pillowsとしての変化を感じる部分もあるのですが、基本路線はいつも通り、いかにもなthe pillowsらしいナンバー。ここ数作感じる、大いなるマンネリ路線に良くも悪くも片足突っ込んでいる部分は否定できないのですが、それを打ち消すだけの心地よさと、いまだに続く勢いも感じさせるアルバムでした。

評価:★★★★★

the pillows 過去の作品
LOSTMAN GO TO YESTERDAY
PIED PIPER
Once upon a time in the pillows
Rock stock&too smoking the pillows

OOPARTS
HORN AGAIN
トライアル
ムーンダスト
Across the metropolis


ほかに聴いたアルバム

CHOCOLAT&AKITO MEETS THE MATTSON 2/Chocolat&Akito

Great3の片寄明人とショコラの夫婦によるデゥオ、Chocolat&Akitoの新作。Chocolatをボーカルに据えつつ、シティポップ色の強い作品を聴かせた段階ではポップなアルバムかと思いきや、へヴィーでノイジーなギターサウンドを重ねてきて、全体的には「ロック」な色合いも強いアルバムに。へヴィネスとスウィートの両面がユニークなアルバムでした。

評価:★★★★

The Last~Live~/東京スカパラダイスオーケストラ

ベストアルバム「The Last」をひっさげて昨年3月に行われた日本武道館でのライブの模様を収録したライブ盤。10-FEETやMONGOL800、ASIAN KUNG-FU GENERATION、亀田誠治といった豪華ゲストも参加し、かなりにぎやかな内容になっています。楽曲的にはベスト盤のライブらしいスカパラの定番曲が並んでいる内容に。良くも悪くも「こなれた」感はあるのですが、それを含めてもライブの楽しさが感じられるアルバムでした。

評価:★★★★

東京スカパラダイスオーケストラ 過去の作品
Perfect Future
PARADISE BLUE
WILD SKA SYMPHONY
Goldfingers
HEROES
Sunny Side of the Street
on the remix
Walkin'
欲望
Diamond In Your Heart
SKA ME FOREVER
The Last
TOKYO SKA Plays Disney

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