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2016年4月19日 (火)

WEGらしいライブ音源3曲

Title:LIVE​/​10​/​10​/​2015
Musician:world's end girlfriend

Weg_10102015

今回紹介するアルバムは、world's end girlfriendが先日アップした無料音源。5月28日に開催される、Virgin Babylon Records主催のライブイベント「Virgin Babylon Night 3」を記念して公開されたとか。タイトルの通り、2015年10月10日に行われた東京・WWW公演の模様を収録したもの。そこから3曲がピックアップされていますが、1曲あたり9分を超える内容になっており、ちょっとしたミニアルバム的な内容になっています。

1曲目「yes」はトレモロ気味のギターサウンドが静かに会場に流れ出してスタート。薄くかぶるストリングスの音色も印象に残ります。中盤からはバンドサウンドも加わり、ちょっと物悲し気なメロディーラインがのった「ポップ」といった印象を受けるサウンドに。後半に至ってバンドサウンドが徐々に盛り上がり、最後はギターノイズも加わり一気にダイナミックに・・・ある意味、静から動に展開する非常にオーソドックスな構成にまとまっています。

続く「春日狂想」も、ピアノとストリングスで美しく聴かせるインストのメロディーが印象的。ただ単なる美しいインストではなくここにわずかにノイズが重なるのがWEGらしい感じ。この曲は「ポエムコア」なるジャンルを創設したBOOLというシンガーが参加し、中原中也の「春日狂想」のポエトリーリーディングを披露しています。ちょっとポエトリーリーディングが芝居がかりすぎているような感じなのは気にかかりますが・・・かなりのインパクトがある曲なのは間違いありません。

そして最後は正直ちょっとビックリしたのですが湯川潮音をゲストに迎えたラストの「君をのせて/ナウシカ・レクイエム」。もともと「キラキラジブリ」というクラブ系ミュージシャンによるジブリソングのカバーアルバムに収録されていたそうですが、これが非常に美しい。基本的にはナウシカのテーマソング「君をのせて」のカバーとなっており、終盤に「風の谷のナウシカ」の劇中歌「ナウシカ・レクイエム」に突入する展開。WEGの美しくも狂気を秘めたようなサウンドが、なにげに久石譲の書く曲にピッタリとマッチ。原曲の美しさも残しつつ、WEGの良さも発揮した絶妙なカバーになっていまいた。

3曲とも美しいメロディーラインに美しいサウンドを聴かせつつ、その中にかすかに毒の要素を入れてきており、そのわずかに入れた毒がいつのまにかリスナーに浸食していくという、world's end girlfriendらしい曲が並んだライブアルバムになっていました。ライブ盤としてはもちろん、WEGを聴いたことない方でも無料ダウンロードということでお試し感覚で聴いてほしいアルバムだと思います。これを機に、是非。

参考サイト
world's end girlfriend、ライブ音源を無料配信

ダウンロードはこちらのサイトから。

ダウンロード方法がちょっとわかりにくいのですが、「Buy Now」をクリックしてポップアップで表示される画面の値段の箇所に「0」を入れると、ダウンロード画面が表示されます。

評価:★★★★★

world's end girlfriend(world's end boyfriend)過去の作品
空気人形オリジナルサウンドトラック
Xmas Song(2009年)

SEVEN IDIOTS
Xmas Song(2010年)
Xmas Song(2011年)

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