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2016年2月27日 (土)

Superflyの成長を感じるカップリング曲集

Title:黒い雫 & Coupling Songs:`Side B`
Musician:Superfly

Superflyの今回の作品は正確に言うと「アルバム」ではありません。シングル曲「黒い雫」に、ボーナスディスク的にカップリング曲集の「Coupling Songs'Side B'」が付いてくる構成。以前「Wildflower」にカバー曲集を付けたのと同じやり方ですね。シングルだけだと今の時代、売上が伸びないためカップリング曲集をつけたのか、カップリング曲集だと売上が伸びないので新曲であるシングル曲につける形にしたのか・・・もっともオリコンチャートだと「アルバム」として扱われチャートインしています。

基本的に今回のCD評のターゲットも事実上のアルバムである「Coupling Songs」がメインなのですが、もちろんシングルの紹介も。シングル「黒い雫」は最初、カッコイイギターリフからスタート。さらにそこへ黒いグルーヴ感のあるホーンがからむあたり洋楽テイストも強く、非常にカッコいいサウンドを聴かせてくれます。一方でサビ前のメロディーは妙に哀愁がかっていたり、さらにサビの後にさらに大サビが来る構成などいかにもJ-POP的。この洋楽的なグルーヴ感とJ-POP的なベタさをあわせもった内容はいかにもSuperflyらしいところ。Superflyの魅力を存分に味わえる名曲だと思います。

さて2枚目となる「Coupling SIde'B'」ですが彼女たちのシングル曲のカップリングのうち、オリジナルナンバーについて販売順にまとめられています。彼女たちのカップリング曲のうちカバー曲については以前リリースされた「Cover Songs:Complete Best 'TRACK3'」に主に収録されていますので、「Cover Songs」と対になるアルバムと言えるかもしれません。

「Cover Songs」もまた彼女たちのカバー曲が発売順に並んでいました。それらの曲を聴いて強く感じたのはSuperflyというミュージシャンの成長でした。特に「Cover Songs」では越智志帆のボーカリストとしての成長ぶりを強く感じたアルバムになっていました。

一方、今回の「Coupling Songs」で強く感じたのはSuperflyの楽曲制作面での成長ぶり。正直言って今回のアルバム、前半に関しては面白味があまりありません。冒頭の「孤独のハイエナ」などもそうなのですが、洋楽、ロックンロールの要素を強く取り入れつつも、J-POP的なベタさも両立させているという点は初期の作品から変わりません。ただ、初期の作品に関してはメロディーが垢抜けておらず聴いていてはっきりいってしまってつまらない。サウンドに関しても洋楽テイストは強いものの最近の作品のような迫力はなく、またグルーヴ感にも欠けています。

これが中盤から後半にかけてドンドンとおもしろくなってきます。軽快なオールドスタイルのロックンロールナンバー「I My Me Mine Mine」やハードロック的なサウンドに疾走感あるメロディーラインが耳を惹く「万華鏡と蝶」などシングル曲に勝るとも劣らない曲が続きます。また「Cover Songs」同様、越智志帆のボーカルも後半になればなるほど表現力が加わってきます。

ちょっと残念なのはこのカップリングに関しても基本的にシングル曲同様のスタイルということ。個人的にはここらへんの曲でもうちょっと冒険してもおもしろいと思うのですが。ただそんな中でも「クローゼット」では打ち込みのリズムを取り入れており新たな方向性も感じることが出来ます。ここらへん、今後カップリング曲をつかってどんな方向性を模索していくのか、楽しみにも感じます。

Superflyの成長を強く感じることが出来るカップリング曲集。ある意味、シングルの方のタイトル曲はその現時点での集大成とも見ることが出来るかもしれません。そういう意味でカップリング曲集は玉石混合の部分もあるため以下のような評価で。でもおそらく次にカップリング曲集を発売するころには名曲揃いの傑作が聴けるはず。これからの彼女のさらなる成長も楽しみです。

評価:★★★★★

Superfly 過去の作品
Superfly
Box Emotions
Wildflower&Cover Songs:Complete Best 'TRACK3'
Mind Travel
Force
Superfly BEST
WHITE

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