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2016年1月 4日 (月)

音楽の明るさを伝えるミニアルバム

Title:Saint Cecilia EP
Musician:FOO FIGHTERS

Saintcecilia

11月24日に突如、無料ダウンロードという形でリリースされたFOO FIGHTERSの5曲入りのミニアルバム。もともとはワールドツアー終了にあたり、ファンへの感謝の意味を込めてリリースを予定していたそうです。ただ、そこへ起こったのが11月13日にパリで起こったテロ事件。それに伴いこのEPにあらたな意味合いがもたらされたということ。公式サイトのメッセージでデイヴ・グロールは「たとえ僅かであっても、音楽が今の暗い世界へ光をもたらしてくれるものとなってほしいということ。」と、テロが起こった以降における、このEPの新たな意味合いを説明しています。

そんなメンバーの強い意志のこもったこのミニアルバム。わずか5曲のアルバムなのですが、どの曲も聴きごたえある内容になっていました。1曲目を飾るのはタイトルチューンでもある「Saint Cecilia」。本作のレコーディングが行われたアメリカテキサス州はオースティンのホテルの名前だそうですが、力強いギターのイントロからはじまり、サビは疾走感あるギターロックがポップスさも感じられ気持ち良いナンバー。続く「Sean」も軽快なリズムのオルタナ系ギターロックなのですが、明るいサウンドに若々しさも感じられます。

中盤に展開される「Savior Breath」はこのアルバムの中でひとつのインパクト。へヴィーなギターリフにシャウト気味のボーカルのハードなナンバーに耳を惹きつけられます。かと思えば4曲目「Iron Rooster」は一転、ピアノの音色も入れ、ミディアムテンポで聴かせるナンバー。メロディーの良さを感じるナンバーになっています。そして最後を締めくくる「The Neverending Sigh」はダイナミックなバンドサウンドを聴かせる疾走感ありパンキッシュなナンバー。なにげにメロディアスなメロディーとあわせて、FOO FIGHTERSの魅力をしっかり伝える1曲になっています。

そんな訳でわずか5曲入りのミニアルバムですが、FOO FIGHTERSの良さを感じられるアルバム。無料だし、5曲あわせてもわずか18分というコンパクトさですし、初心者にもうってつけのEP盤だと思います。

ちなみにダウンロードは以下の公式サイトから

http://www.saintceciliaep.com/

なお、iTunes Storeからもダウンロード可能なので、めんどくさい登録なども不要なので、お手軽かも。

評価:★★★★★

SONIC HIGHWAYS/FOO FIGHTERS

そんな彼らが昨年11月にリリースしたアルバム。アメリカの代表的な8都市でレコーディングが行われ、それと共にデイヴ・グロールが監督をつとめる同タイトルのドキュメンタリー番組が放送されるなど、コンセプチュアルな作品になっています。

楽曲は彼ららしい骨太のサウンドに、メロディアスなメロディーがのった作風。そういう意味ではFOO FIGHTERSらしい作品。ただ全体的には若干地味め。これといったインパクトある作品がなく、ちょっと物足りなさも。個人的には「Saint Cecilia EP」の方が好きかも・・・。

評価:★★★★

FOO FIGHTERS 過去の作品
ECHOES,SILENCE,PATIENCE&GRACE
GREATEST HITS
WASTING LIGHT

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