16年ぶりの新譜
Title:Find What You Love And Let It Kill You
Musician:HURRICANE#1
90年代後半にイギリスで活動し、2枚のアルバムを残したギターロックバンド、HURRICANE#1。もともとはRIDEで活躍したアンディ・ベルを中心に結成したバンド。そのアンディ・ベルがその後、かのoasisに参加したため、そのタイミングでよくHURRICANE#1という名前は雑誌などで見かけました。
そのHURRICANE#1が2014年に15年ぶりに再結成。さらに2015年、16年ぶりとなるニューアルバムを発表し話題となりました。ただし、オリジナルメンバーはボーカルのアレックス・ロウのみで、それ以外のメンバーは新たなメンバーになっているみたいですが・・・。
HURRICANE#1というバンドは、名前は知っていたのですが、基本的に音を聴くのはこれがはじめて。ただ、RIDEやらoasisやら、私好みのバンドにからんでくるようなバンドなだけに、それなりに期待してこのアルバムを聴いてみました。
その結果としては基本的には予想通りといった感じの内容。シンプルなオルタナ系ギターロックな作品になっていました。ただ、アコースティックギターを中心に構成された曲が多く、さらには意外と泥臭さを感じさせるナンバーも。メロディーラインをしっかり聴かせる歌主導のナンバーも多く、「Has It Begun(Imitating Life)」などはちょっと切ないメロディーが心に響くナンバー。「Heathen Mother」のようなちょっとフォーキーなナンバーなどもあり、しっかりとしたメロディーラインを聴かせるバンドといった印象を受けました。
一方ではギターロックをゴリゴリと聴かせる、いかにもなUKギターロックの曲もちらほら。ギターリフ主導の「Crash」などもまさにそういうイメージの曲でしたし、その典型例は間違いなく「Where to Begin」でしょう。ミディアムテンポのグルーヴィーなギターロックという点もまさにそのまんまなのですが、ボーカルアレックス・ロウのしゃがれ声のボーカルなど、まさにいかにもといった感じ。個人的には壺をつきまくられたナンバーでした。
そんな訳で個人的には満足度の高いアルバム。ただ一方、新鮮味があったか、といわれると、良くも悪くも昔ながらのUKギターロック。新鮮味という観点ではHURRICANE#1のみが持っている何か、という部分はさほど感じられませんでした。
RIDEやoasisのファンなら聴いて損はないアルバムだと思います。癖のない内容は幅広く楽しめそう。無難といえば無難ですが、難しいこと抜きに楽しめるアルバムでした。
評価:★★★★
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