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2016年1月23日 (土)

軽快なアフロビートに心に残るメロディーライン

Title:Anapipo
Musician:Fabregas Le Metis Noir

昨日に続いて、聴き逃した2015年の名盤聴きなおしシリーズ。先日と同じく「Music Magazine誌」の「ワールドミュージック」部門で、こちらは年間2位にランクインしたアルバム。コンゴはキンシャサ出身の若手シンガーによるアルバムだそうです。

今回、このレビューを書くにあたって、基本情報にあたろうとネット上で探ってみたのですが・・・日本語のページがほとんどありませんでした。さらに英語のページもいまひとつで(Wikipediaもないみたいでした)で、詳しい情報はわかりませんでした・・・。

基本的にはコンゴ音楽らしい、アフロ風のリズミカルなビートが鳴り響く楽曲が並びます。基本的にはなぜか「歌」の部分を担うボーカルと、歌と同時並行に「語り」を行うボーカルの2人体制で曲はすすみます。この歌のパートと語りのパートの組み合わせがなかなかユニーク。「Chaud Partout(Moto)」のように、どこかコミカルに感じさせる曲もありました。

そんなアフロビートに耳を惹かれる作品なのですが、そんな中、メロディーラインが妙にメロディアスなことに気が付かされます。冒頭の「Mascara」なども、タイトルをコールするコーラスが奏でるメロディーラインが妙に耳に残ったりします。

メロディーラインが特に印象に残るのが最後を飾る「Nouveau marie」。こちらも「歌」を歌うボーカルと「語り」のボーカルが重なる構成の曲なのですが、哀愁たっぷりに力強く歌い上げる歌が非常に印象的。ムーディーな雰囲気なメロディーラインは心に残ります。正直、「語り」の部分はちょっと邪魔に感じたのですが。

個人的にそれなりに楽しめたアルバムだったのですが、今回の作品もサウンドのチープさがちょっと気になります。まあ、これはこれでアフリカ音楽らしい味とも言えるのですが・・・。昨日と同様、いいアルバムだと思うけど、年間2位・・・かぁ・・・といった印象を受けたアルバム。ただ、MP3ダウンロードで、わずか900円だったので、興味がある方は聴きやすい作品かも。

評価:★★★★

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