40年目のライブ
Title:4 Nights of 40 Years Live
Musician:The Robert Cray Band
アメリカのブルースギタリストRobert Crayのライブ盤。1974年に21歳でThe Robert Cray Bandを結成してちょうど40年目にあたる昨年12月に、ロサンジェルス近郊で四夜にわたって行われたライブの模様を収録したCDに、DVDがセットとなった内容。また、ボーナスディスクでは1982年と1987年のライブ音源を収録されており、彼の40年の活動を総括したような内容となっています。
彼の楽曲はコンテンポラリー色が強い作品から、ソウル色の強い作品、さらにはブルージーなギターをたっぷりと聴かせる作品など、バラエティーのある作風。特に哀愁たっぷりに歌い上げるメロを聴かせる作品が多く、そのギターもさることながら、その歌声に思わず聴き入ってしまう曲も少なくありません。
ライブアルバムとしては若干、音の荒さを感じるのですが、逆にそれはライブの雰囲気をよく伝えるために思います。実際、客の歓声も収録されているほか、ちょっと一歩下がった位置から録音されたように聴こえるため、聴いている側もライブ会場にいるような錯覚におちいるライブアルバムになっていました。
Disc2の80年代のライブ音源との聴き比べもユニーク。やはり音的にも若々しさを感じますし、なにより80年代的な空気を演奏から感じます。また、その当時から渋みのある歌声を聴かせてくれていましたが、今の彼の歌声に比べると、やはり若さを感じます。
そんな訳で、ライブの雰囲気満載で大満足だったCDでしたが、一方、ライブDVDについては正直、ちょっと期待していたほどじゃありませんでした。
ライブは一部ドキュメンタリー形式で、若き日のクレイのライブの模様が収録されていたり、エリッククラプトンやバディ・ガイといった大物へのインタビュー、また曲に対するクレイの思いを語ったシーンが挿入されてきます。
今回、輸入盤を購入したため、残念ながらここらへんのインタビューに関してはほとんど聞き取れませんでした。まあ、それは仕方ないことなのですが、ライブ映像がメンバーのクローズアップが多く、正直、CDと比べるとライブ会場の雰囲気がいまひとつ伝わりづらく感じました。途中にインタビューが挿入されるのもライブの流れを切ってしまうみたいでちょっと残念。もちろん、演奏自体は申し分ないのですが、期待していたほどじゃなかったな、というのが正直な感想です。
そんな訳で、CDは★5、DVDは★4といった感じ。もっとも、クレイの魅力は十分伝わってくる内容だったとは思うのですが・・・。
評価:★★★★
Robert Cray 過去の作品
NOTHIN BUT LOVE
In My Soul
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