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2015年12月 4日 (金)

結成20周年

Title:CENTRAL BELTERS
Musician:MOGWAI

スコットランドはグラスゴー出身のポストロックバンドMOGWAI。日本でも何度か来日公演を行い、特にフジロックには何度か出演しており、そのたびにそのステージが大きな評判を呼んでいます。そんな彼らが結成20周年を記念してリリースしたのがこのベスト盤。3枚組というボリューミーな内容で、1枚目と2枚目は彼らの代表曲がほぼ発売順に並んでおり、3枚目は「知られざる名曲」的な曲が収録されています。

基本的に彼らの楽曲のスタイルはノイジーなギターを前面に押し出したダイナミックなギターサウンド。音量ある力強いサウンドが延々と続いていき、リスナーは軽くトリップできるようなサウンドが繰り広げられます。しかし一方ではピアノを取り入れた静かなサウンドも楽曲の中で巧みに取り入れています。この「静」と「動」の対比が実に見事。今回のベスト盤収録曲でいえば「Christmas Steps」あたりが典型例でしょうか。序盤は静かなギターインストが続いたかと思えば、中盤から一気にダイナミックなバンドサウンドが展開していきます。

この音楽的な方向性は少しづつ形を変えながらも、基本路線は大きく変わっていません。ただ、今回のベスト盤で彼らの20年に及ぶ歩みを聴いてみると、微妙に音の感じは変わってきているということに気が付きました。まあ、ぶっちゃけていってしまうと、1枚目の方は、今聴くとちょっと時代を感じさせてしまう印象を受けました。

特にその印象が強かったのは打ち込みのサウンドに関して。具体的に言うと、1枚目に収録されている「2 Rights Make 1 Wrong」に途中から入ってくるサウンドはその当時はやっていた、いわゆる「エレクトロニカ」的なサウンドを感じさせます。一方、2枚目に収録されている「Remurdered」は、同じ打ち込みのサウンドでも音も太くなり、今風に。この2曲を聴き比べても時代性を感じさせました。

とはいえ、MOGWAIのように「ポストロック」という、ある意味「先駆的」な音を演っているわりには、デビュー当初の曲に関しても、今聴いても十分楽しめるサウンドになっていたと思います。それは彼らの音楽の特徴である、「ロックのダイナミズム」「静と動の対比」というのが、ある意味時代を超えた普遍的なロックの魅力だからでしょう。また今回のベスト盤であらためて感じたのは彼らの書くメロディーの良さ。彼らの曲には意外とポップなメロディーラインがはっきりと楽曲に流れており、それがまた、大きな魅力になっているように感じました。

そんなMOGWAIの魅力を再認識できるベスト盤。3枚組というフルボリュームながらも、その音の世界に身をまかせているうちにあっという間に終わってしまうような内容でした。

評価:★★★★★

MOGWAI 過去の作品
The Hawk Is Howling
HARDCORE WILL NEVER DIE,BUT YOU WILL
Live at All Tomorrow's Parties,9th April 2000
Earth Division EP
Rave Tapes
Les Revenants


ほかに聴いたアルバム

BECK SONG READER

2012年にアメリカの文芸誌「マクスウィーニーズ」から「楽譜のみ」という形態でリリースされたBECKのアルバム「SONG READER」。本作は、その「楽譜」を実際に様々なミュージシャンによってカバーしてリリースしたアルバムです。カバーしたのはNorah JonesやJack Whiteら豪華な面々。BECK本人も参加しています。

そんなBECKの「新作」は比較的シンプルなポップソング。メロディアスであくまでも歌を聴かせるような曲がメイン。「楽譜」自体は見たことがないのですが、比較的シンプルで「楽譜」に忠実なカバーといった感じでしょうか。BECKの新譜・・・というとちょっと物足りない感がなきにしもあらずなのですが、シンプルなポップアルバムとして楽しめた1枚でした。

評価:★★★★

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