計6万人相手にアコギ2本で
今日紹介するのは、アコースティックデゥオ、ゆずの2枚同時に発売されたライブアルバムです。
Title:二人参客 2015.8.15~緑の日~
Musician:ゆず
Title:二人参客 2015.8.16~黄色の日~
Musician:ゆず
8月15日、16日に横浜スタジアムで約6万人を動員して行われた弾き語りライブの模様を収録した、2枚同時リリースのライブアルバム。ライブの日からわずか3週間でのリリースという点が話題になったほか、オリコンチャートで1位2位を独占したことでも話題となりました。
さて、今回のライブアルバムでなによりも感じたのはゆずのライブミュージシャンとしての実力でした。ご存じかと思いますがゆずといえば横浜松坂屋前での路上ライブが大きな話題となりデビューしたミュージシャン。彼らがブレイクした直後、全国各地に第2のゆずを目指した路上ミュージシャンが溢れかえりましたし、いまだにその流れを受けたような路上ミュージシャンがいたるところで目にします。
いわばアコースティックギター2本だけでのしあがってきた彼らなだけに、そのライブの実力は伊達ではありません。今回のライブは、横浜スタジアムという広大な会場の中で、彼らはわずか2人、アコギ2本のみの演奏で挑んでいます。そして、1日あたり3万人という大観衆の心を見事つかんでいますし、その迫力の演奏は、このライブアルバムを通じても十分すぎるほど伝わってきました。
8月15日のライブももちろん素晴らしかったのですが、特に素晴らしかったのは16日のステージ。MCを聴く限り、途中、雨が降ってきたみたいなのですが(それも結構な雨だったように感じます)、その逆境をパワーに代えているような力強い演奏を聴かせてくれていますし、会場の一体感も伝わってきます。
楽曲の中にうまくトークを組み込んで会場を盛り上げたり、もちろん会場のみんなと合唱をしたり手拍子をしたりして盛り上げたり。文字で起こせばどのミュージシャンもやっていることなのかもしれませんが、その盛り上げるタイミングもやり方も非常に上手いものを感じます。さすが路上ライブから伸し上がってきただけある彼らの実力を感じることが出来ました。
ちなみに彼らのライブアルバムは、14年前にリリースされた「歌時記 ~ふたりのビッグ(エッグ)ショー篇~」以来。その14年前のアルバムは、正直あまりに黄色い歓声が強くて、聴いていてちょっと引いてしまった部分があったのですが、今回のアルバムに関しては、確かに黄色い歓声が多かったものの、やはり落ち着いた感じが(笑)。そういう意味でも余計な雑音抜きで、ゆずの魅力を感じることが出来るアルバムでした。
評価:
どちらも ★★★★★
ゆず 過去の作品
WONDERFUL WORLD
FURUSATO
2-NI-
YUZU YOU[2006-2011]
LAND
新世界
ほかに聴いたアルバム
Moments [Best 45 fabulous tracks by FPM]/FPM
ハウス系ミュージシャン、田中知之のソロプロジェクト、Fantastic Plastic Machine略してFPM。彼のミュージシャン活動20年を記念してリリースされた3枚組となるオールタイムベスト。「Alone」と題されたメロウなナンバーを中心としたCD、「Rapture」と題されたアップテンポなダンスナンバーを中心としたCD、「Lust」と題されたメロディアスな曲を中心としたCDの3枚からなっており、それぞれ別に単体でもリリースされています。
楽曲は基本的にラウンジ系のメロディアスで楽しい雰囲気のポップナンバー。the HIATUS、MONOEYESの細美武士、キリンジ、m-floのVERBALなどの豪華なゲストも参加しつつ、カバー曲も多く、またCMなどで使われたも多いため、耳馴染みあるポップスが多く収録されています。そういう意味では3枚組というフルボリュームながらもダレることなく聴きとおすことが出来る内容で、また、クラブ系の音楽をあまり聴かない人でも楽しめるかも。心地よいポップのアルバムでした。
評価:★★★★
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