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2015年9月15日 (火)

バンドとソロと

紹介がちょっと遅くなりましたが、今日取り上げるのは曽我部恵一関連の2枚の作品です。

Title:Sunny
Musician:サニーデイ・サービス

まず1枚目はサニーデイ・サービスの新作。2010年にリリースされた復活第1弾アルバム「本日は晴天なり」以来4年半ぶりとなるニューアルバム。活動再開後は、正直目立った活動も少な目で、悪く言えば再結成バンドにありがちな、活動してるんだかしてないんだかわからない中途半端な、良く言えばマイペースな活動を続けてきました。ただ、今年に入り、フジロックやエゾロックに出演。さらに11月からは再結成後初となるツアーも決定しているそうで、とりあえずは本格的に活動を再開したようです。

そしてもう1枚は、こちらもサニーデイ以上にマイペースな曽我部恵一の新作。

Title:My Friend Keiichi
Musician:曽我部恵一

こちらは彼の弾き語りにより、わずか一晩で作り上げたというアコースティックなアルバムになっています。

曽我部恵一の出身母体であるバンドのアルバムとソロのアルバム。バンドとソロという違いはあるのですが、かなり似た雰囲気の作風に感じました。特に今回のサニーデイのアルバムはアコースティックなテイストの曲が多く、フォーキーな印象が。一方、曽我部ソロも同じくアコギ1本での演奏。そういう意味でも非常に似た作風に感じます。

歌詞も「素朴な日常風景を描いた歌詞」という意味で似たような路線に感じます。サニーデイでは「おせんべい」で好きな人との日常風景を描いていますし、歌詞の中でおいしそうな食べ物が並ぶ「星のレストラン」も日常的(ただ、同時にどこか幻想的な雰囲気も感じるのですが)な光景を描いています。

曽我部ソロにしても「海までの道をきみと歩いてる」はこちらも好きな人との日常風景を描いていて、似たような路線を感じてしまいます。ソロとバンドで歌詞にも共通項を感じてしまいます。

ただ一方で曽我部ソロの方は今回、「幻想的」というのもひとつのキーワードになっています。特に歌詞においては「蜘蛛の糸」は蜘蛛の視点から描かれた歌詞というのが印象的。「椿」なども歌詞で幻想的な色彩を描いています。もっともこれらの曲にしても「蜘蛛の糸」では東京にはじめて出てきた若者の姿を重ねることが出来るなど、あくまでも日常に立脚しています。

また一方でサニーデイの方にも「エアバルーン」のようなVelvet Undergroundばりのバリバリのノイジーなギターサウンドを聴かせてくれる曲もありますし、他にもギターロック路線の曲もチラホラ。もっともアルバム全体としてはやはりアコースティックという印象は否めないのですが。

正直、このソロとバンドの方向性が似ているというのが非常に気になってしまいます。だったらソロかバンドかどちらかやる必要性はないのでは?別にソロとバンドで方向性を変えなければいけない、という決まりはないのですが、ソロとバンドが同じ方向性というのはちょっとおもしろみは欠ける感じはします。

そして非常に気になったのがどちらの作品もどこか内向きだなぁ、という点でした。もともと曽我部ソロ作は個人的な内容の歌が多く、サニーデイに関しても前作「本日は晴天なり」は内向きさを感じる作品だったのですが、残念ながらその傾向は本作も続いてしまいました。

楽曲自体の出来は悪くないどころか、どちらの作品も曽我部恵一のメロディーメイカーとしての実力が良く出ている曲ばかりだったと思います。それだけに、この内向きの傾向はかなり気になってしまいました。どちらも悪いアルバムではないのですが・・・いい意味でもっとリスナー層を広げるような努力もしてほしいような気もしてしまいます・・・。

評価:
どちらも ★★★★

サニーディ・サービス 過去の作品
本日は晴天なり
サニーディ・サービス BEST 1995-2000

曽我部恵一 過去の作品
キラキラ!(曽我部恵一BAND)
ハピネス!(曽我部恵一BAND)
ソカバンのみんなのロック!(曽我部恵一BAND)
Sings
けいちゃん
LIVE LOVE
トーキョー・コーリング(曽我部恵一BAND)
曽我部恵一 BEST 2001-2013


ほかに聴いたアルバム

≒/BLUE ENCOUNT

メジャーデビュー作となる本作が、オリコン初登場10位を記録し、一躍ブレイクした4人組ロックバンド。今回、そのヒットもきっかけにはじめて聴いてみました。で、聴いた感想としては、いかにも今時のバンドといった印象。楽曲は一応「メロコア」というようにジャンル分けされるのでしょうか。ただ、メロディーラインはベタなJ-POP。悪い意味でのルーツレスな感じで、薄っぺらさも感じてしまいます。最近、こういうタイプのバンドが増えているような・・・。

評価:★★★

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コメント

BLUE ENCOUNTはメロコアというよりエモですね
2ビートを用いた楽曲だらけというわけではないので

以前、ルーツレスと紹介されたフォーリミ、KEYTALKらと比較するとクオリティーは格段に上ですね
実際、メジャーに移動してから質は上がり続けています
来年Zeep 2daysが控えているので、それまでに経験値はかなり貯蓄できると思います
それが楽曲に良い影響をもたらすと思うと信じています

ちなみにこれは驚きかもしれませんがKANA-BOONは昨年、初めてQUEENを聞いたそうです
アルバム「TIME」辺りから少しずつ洋楽のテイストが入ってきたような気がしますが果たして・・・

投稿: softman | 2015年9月22日 (火) 01時36分

>softmanさん
>BLUE ENCOUNT
そうですか~。正直、アルバムを聴いてさほどピンと来なかったのですが、レベルが上がり続けているということは、次回作も要チェックといったところでしょうね。
KANA-BOONもあまりルーツを感じないバンドでしたが、QUEENをはじめて聞いたんですか・・・。そこらへんの音楽的な影響が今後どのように反映されるか、期待したいところですね!

投稿: ゆういち | 2015年9月25日 (金) 22時42分

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