20年目の集大成
Title:20 -TWENTY-
Muician:及川光博
最近はミュージシャンとして以上に俳優としての活躍が目立つミッチー。そんな彼がデビュー20周年を記念してリリースしたのが、このオールタイムベスト。10周年の時はベスト盤を2枚同時発売、15周年の時はライブベストと、区切り毎に「ベスト盤」的なものをリリースしている彼ですが、本格的なベスト盤としては前作から10年のスパンがあいているだけに、彼の活動をあらためて振り返るには、ちょうどよいタイミングということなのでしょう。
今回のベスト盤は3枚組。ファンクラブ会員により厳選されたという45曲が収録されています。3枚のCDはそれぞれ「FUNK☆LOVE」「MITSUHIROCK!!」「LOVERS ONLY」と名付けられています。「FUNK☆LOVE」はタイトルの通り、ファンキーな楽曲がメイン、「MITSUHIROCK!!」はロックな曲、「LOVERS ONLY」は(彼の曲は大半がラブソングだと思うのですが)より甘い雰囲気のラブソングが収録されている・・・といった感じでしょうか?
この3枚のアルバムの中で特に魅力的に感じたのが「FUNK☆LOVE」。ミッチーといえば、プリンスや岡村靖幸からの影響を公言しており、ファンクミュージックの要素を取り入れた楽曲が多いのが特徴的。とはいっても一方でファンクの要素の薄いポップソングも数多く歌っているだけに今回、ファンク色が強い曲を並べて聴く、というのはちょっと新鮮だったように思います。
そして、こうやって並べられた曲を聴いて感じたのが、彼の曲って思った以上にファンキーでカッコイイじゃん!ってこと。いやもちろん私もミッチーのファンだから彼の曲は魅力的に感じていたのは間違いないのですが、「ファンク」といっても岡村ちゃんみたいな本格的にファンキーなリズムを楽しませてくれるのではなく、もうちょっとポップ寄りだよなぁ、という印象を持っていました。
ただ、あらためて彼のファンキーな曲を聴くと・・・確かにJ-POP的な要素も強いのですが・・・思った以上に本格的でファンキーなリズムを楽しませてくれていることに気が付きました。「Lazy」みたいにソウル色の強い曲もあったりして、予想以上に「黒い」リズムを感じさせてくれます。ミュージシャンとしても彼の実力をあらためて実感しました。
「MITSUHIROCK!!」はロック色の強いナンバーが並んでいる・・・のですが、確かに忌野清志郎とのデゥオ「強烈ロマンス」のようなロックナンバーもあるのですが、比較的ロック風かなぁ・・・程度な感じで、どちらかというとアイドルポップといった色合いが強いように感じます。「LOVERS ONLY」と大きな差はなかったかなぁ。ただどちらも軽快で楽しいエンタテイメント色豊かなポップスが並んでおり、これはこれでもちろんミッチーの魅力を体感できるナンバーが並んでいます。
そんな訳で全45曲、きっちり及川光博というミュージシャンの魅力を感じることが出来る選曲だったと思います。ここらへんはファンクラブによる厳選ならでは、といったところでしょうか?ますますミッチーのことが好きになったベスト盤でした。
評価:★★★★★
及川光博 過去の作品
RAINBOW-MAN
美しき僕らの世界
喝采
銀河伝説
ファンタスティック城の怪人
さらば!!青春のファンタスティックス
男心DANCIN'
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