あれ?アルバムはもうリリースしないのでは・・・?
Title:KABLAMMO!
Musician:ASH
あれ?2007年にリリースした「Twilight of the Innocents」の時に、「アルバムはこれが最後」って話をしませんでしたっけ?その後リリースされたシングルシリーズ「A-Z」シリーズをまとめた「アルバム」はリリースしていたものの、純然たるオリジナルアルバムとしては8年ぶりとなるイギリスのギターロックバンドASHの新作。なんだかんだいってもCD形態でアルバムをリリースしちゃうんですね、やっぱり。
ASHといえばシンプルで勢いのあるメロディアスなギターロックを奏でるバンド。難しいこと抜きにギターロックバンドの楽しさを味わえる楽曲を続々と書いていますが、今回のアルバムに関しても、久々のオリジナルということもあってでしょうか、そんなASH節がさく裂した心地よいギターロックのアルバムになっています。
例えば「Cocoon」などは爽快なメロディーが耳に残る、これぞASHといった曲になっていますし、その後も「Let's Ride」「Machinery」も軽快なギターロックチューンが続きます。そんな中、アルバムの中でも核になっているのが「Go! Fight! Win!」。ハードロック風のへヴィーなギターリフに、途中で入るチアリーダーのような掛け声も爽快。ライブでもかなり盛り上がりそうなナンバーです。
ただ中盤から後半にかけてはメロディーを聴かせるミディアムテンポのナンバーも目立ちました。特に「Moondust」はピアノとストリングスを入れて伸びやかに聴かせるバラードナンバーですが、美メロともいえる切ないメロディーラインが絶品。本編自体も「For Eternity」「Bring Back the Summer」と美しいメロディーラインを聴かせるミディアムチューンで締めくくられます。
本編は、全12曲入りで40分程度の内容。ボリュームが多く、最後はちょっと飽きてしまった「A-Z」の2枚のアルバムに比べるとサクッとした内容で気軽に楽しめる点も大きなポイントでした。
心地よいギターロックが主導の中、美しいメロディーラインを聴かせるナンバーも巧みに混ぜられており、ASHの実力も感じられた作品。全体的に音は軽めで低音を響かせるといった感じではなく、その点は良くも悪くも軽く感じられたのですが、久々となるオリジナルアルバムは、ASHの魅力を存分に感じられる傑作だったと思います。聴いていてとにかく気持ちのよいアルバムでした。
評価:★★★★★
ASH 過去の作品
A-Z Vol.1
A-Z Vol.2
THE BEST OF ASH
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