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2015年4月22日 (水)

「CD付チケット商法」の結果

今週のシングルチャート

http://www.oricon.co.jp/rank/js/w/

今週1位は、悪名高い、ライブチケットにCDを付けて売上を水増しする商法により大幅に売上を伸ばしてきました。

1位は三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBE「starting over」。初動売上43万9千枚で前作「O.R.I.O.N.」の19万枚(2位)より大幅増。これは上にも書いた通り、5月下旬からスタートするライブツアーのチケットにCDが付いてきており、それをカウントした影響。以前、EXILEが同じ手法で売上を大幅に増やしてきましたが、今回も売上が大幅増になっています。まあ一応「ライブ」という付加価値をつけている点、同じミュージックカードを何枚も買わせる手法より幾分かましかと思うのですが、かなり怪しいヒットと言えるでしょう。ただ、6月29日以降、オリコンチャートではこのタイプの売上合算を行わないことを発表しているだけに(参考サイト リンク先はPDFとなります)、おそらく彼らにとってはこれが最後になるでしょう。

2位はモーニング娘。'15「青春小僧が泣いている」がランクイン。今回も今風なエレクトロアレンジながらメロディーはベタなアイドル歌謡曲という路線が、ある意味つんく♂らしい感じ。初動売上10万1千枚は、前作「TIKI BUN」の13万5千枚(2位)からダウン。前作は道重さゆみのラストシングルということで売上を伸ばしていたのですが、前々作「時空を超え 宇宙を超え」の11万9千枚(1位)よりもダウンという結果となっています。

3位は人気男性声優宮野真守「シャイン」が入ってきています。アニメ「うたの☆プリンスさまっ♪マジLOVEレボリューションズ」オープニング・テーマ。楽曲は90年代そのままの爽やかなエレクトロポップなのですが、これといって特徴のない内容・・・。初動売上2万8千枚は前作「BREAK IT!」の1万3千枚(12位)から大幅増で2013年にリリースした「カノン」以来、3作ぶりのベスト10ヒットで、その「カノン」が記録した自己最高位タイの結果に。

続いて4位以下の初登場です。4位初登場は男性アイドルグループDa-iCE「BILLION DREAMS」。毎度のことながら今回もK-POP風のエレクトロダンスチューン。初動2万6千枚は前作「もう一度だけ」の2万1千枚(2位)よりアップ。

5位にはポルノグラフィティ「オー!リバル」がランクイン。映画「名探偵コナン 業火の向日葵」主題歌。彼ららしいラテン調のナンバー。初動2万4千枚で、前作「ワン・ウーマン・ショー ~甘い幻~」の2万1千枚(5位)からアップ。

6位初登場はゆず「OLA!!」。こちらも南米系ながらもサンバあたりを彷彿とさせる陽気で軽快なナンバー。で、こちらは映画「クレヨンしんちゃん オラの引越し物語~サボテン大襲撃」主題歌となっています。初動2万4千枚は前作「ヒカレ」の1万6千枚(8位)よりアップしていますが、これは前作がアルバム先行シングルだった影響。前々作「表裏一体」の3万3千枚(5位)からダウンしており、タイアップ効果は限定的だった模様(とはいえ、「表裏一体」もHUNTER×HUNTERの映画主題歌だったのですが)。

今週初登場あと2作は、いずれもアニメ&ゲーム「アイドルマスター」関連。7位に*(Asterisk)(前川みく×多田李衣菜) 「THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS ANIMATION PROJECT 06 ΦωΦver!!」、10位にJupiter 「THE IDOLM@STER SideM ST@RTING LINE -01 Jupiter(BRAND NEW FIELD)」がそれぞれランクイン。7位に*は、ここ数週続いているアニメ「アイドルマスター シンデレラガールズ」のキャラクターソング。初動1万9千枚は先週ランクインした凸レーション[城ヶ崎莉嘉×諸星きらり×赤城みりあ] 「THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS ANIMATION PROJECT 05 LET’S GO HAPPY!!」の1万8千枚(5位)から若干のアップ。8位は同じ「アイドルマスター」でも「Side M」という男性アイドル版だそうで、こちらはそのゲームの挿入歌だそうです。

今週のシングルチャートは以上。アルバムチャートはまた明日!

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コメント

ゆういちさんこんにちは。
またか・・・といった感じですね。

ライヴチケットを買うときの選択肢の一つとしてCD付チケットがある分には、ライト層にも興味を持ってもらいやすいですし、予習もできるのでいいと思うのですが
彼らの場合、明らかにチャート狙いなのがバレバレで・・・。
MUSIC CARDといい、上手く活用すればファンにも喜んでもらえるツールになりうるのにチャート狙いのあからさまな商法は自分達の首を絞めるだけなきがするんですがねぇ。
そこまでするほど今のオリコンにも価値があるとも思えないんですし。

投稿: 亮 | 2015年4月23日 (木) 10時15分

>亮さん
チケット付CDにしてもMUSIC CARDにしてもあきらかに自分たちの首を絞めていると思います。結果、ヒット曲らしいヒット曲がなくなり、ますます一般人が最近の音楽を聴いてみたい、と思うような状況から遠ざかっている状況になっているように思います。また、そういう複数枚買い戦略を全く無視して、「○○のシングルが大ヒットを記録する理由」みたいな記事を平気で載せている音楽雑誌やリアルサウンドみたいなネット上の音楽メディアにも大きな責任があるとは思うのですが。

投稿: ゆういち | 2015年4月27日 (月) 00時19分

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