2014年ベストアルバム(邦楽編) その1
毎年恒例の私的ベストアルバム。昨日の洋楽編から引き続き、本日から2日間にわけて邦楽編。こちらは10枚のアルバムを紹介します。
10位 踊ってばかりの国/踊ってばかりの国
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2012年の活動を休止した後、活動再開後初となるフルアルバム。独特の浮遊感そのままにギターロック、レゲエ、ブルース、カントリーなどの要素を入れつつ、メロにはどこか歌謡曲の雰囲気すら感じさせる独特の音楽が実に魅力的。本作は特に社会や政治への皮肉を込めた歌詞が多くみられるのが特徴的で、自らのバンド名をもじった「踊ってはいけない国」では風営法を厳しく批判しています。10月にはこのアルバムの曲を何曲かピックアップし、さらに新曲を入れたミニアルバムもリリース。こちらに収録されている「アンセム」も必聴。今、もっとも勢いにのっているバンドの一組です。
9位 Strange Tomorrow/TAMTAM
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今もっとも注目されているバンドのひとつ、TAMTAM。括りとしてはレゲエバンドになる彼らですが、レゲエのリズムやダブの手法を本格的に取り入れていながらも、メロディーラインは至ってポップ。このダブとポップのバランス感覚が実に見事なアルバムになっています。また、そんな楽曲を支えるバンドサウンドも非常に力強く、バンドの基礎体力の強さを感じます。これがメジャー初となるフルアルバムになりますが、一皮むけた感じのした傑作でした。
8位 THE PIER/くるり
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予想通り(?)メンバーが1人抜け2人抜け、2015年2月現在3人組のバンドとなったくるり。そのメンバー3人で作成されたニューアルバムは、バンド色の強かった「坩堝の電圧」から一変、岸田繁の個人的趣味が押し出された宅録色の強いアルバムになっていました。様々な音楽性をアルバムに加えた実験性を感じつつ、全体的には岸田繁のメロディーセンスの良さが光っているアルバム。個人的には2012年年間1位の「坩堝の電圧」の方がよかったし、くるりの中では上位に来るようなアルバムではないとは思っているのですが、それを差し引いても十分に今年を代表する名盤に仕上がっていました。
7位 RAY/BUMP OF CHICKEN
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約3年ぶりとなるバンプの新作。基本的にはファンタジックな世界観と王道路線のオルタナ系ギターロックといういつものスタイル。ただここ最近、ここにスケール感が加わり、いい意味での大物然とした雰囲気が加わり、バンドとしてのさらなる成長を感じさせる傑作。ファンタジックな世界観の中にも年相応なメッセージも感じさせ、そういう意味でも成長を感じさせてくれた傑作でした。
6位 Hurt/Syrup16g
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2000年代初頭に独特の歌詞の世界で一部から熱狂的な支持を受けたSyrup16g。2008年に惜しまれつつその活動に幕を下ろしたのですが、昨年、まさに復活。そしてこのたび、なんと約6年ぶりとなるニューアルバムがリリースとなりました。そのまさかの復活作は、かつてと同様、現実の厳しさをグサグサとインパクトあるフレーズで突いてくる歌詞に、へヴィーなギターロック路線というのは相変わらず。いい意味でも変わらなさにうれしくなってくる傑作アルバムでした。
5位以降は明日に!
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