ライブレポート2014年

2014年12月30日 (火)

2014年ライブまとめ

年の瀬も押し迫ってきました。毎年恒例のライブのまとめです。

2/7(金) TEDESCHI TRUCKS BAND ライブ(ダイアモンドホール)
2/20(木) KAN BAND LIVE TOUR 2014【Think Your Cool Kick Yell Come On!】(Zepp Nagoya)
3/15(土) 宇宙まおインストアライブ(名古屋パルコ1階イベントスペース)
4/5(土) ZIP SPRING SQUARE(鶴舞公園特設ステージ)
4/8(火) ユニコーンツアー2014 イーガジャケジョロ(名古屋国際会議場センチュリーホール)
4/12(土) Johnny Winter Japan Tour 2014(名古屋ボトムライン)
5/10(土) 栄ミナミ音楽祭'14(矢場公園特設会場) その2
5/17(土) 橋の下世界音楽祭~SOULBEAT ASIA 2014(豊田大橋下千石公園特設ステージ) その2
6/1(日) NAGOYA HAWAII FESTIVAL 2014(名古屋テレビ塔下特設会場)
6/7(土)8(日) SAKAE SP-RING2014(DIAMOND HALL、APPOLO BASE 他) その2 
6/8(日) 名古屋ブラジルフェスタ2014(久屋大通公園久屋広場)
6/22(日) Charisma.com 「DIStopping」発売記念インストアイベント(名古屋パルコ西館1Fイベントスペース)
8/2(土) ソウル・フラワー・モノノケ・サミット BON-DANCE TOUR 2014 ~Summer of Queen mosquito Tour!(名古屋TOKUZO)
8/23(土)24(日) スキヤキ・ミーツ・ザ・ワールド(富山県南砺市ヘリオス/フローラルパーク) その2  
9/27(土) 中津川THE SOLAR BUDOKAN 2014(中津川公園内特設ステージ) その2 
10/11(土) TOYOTA ROCK FESTIVAL 2014(豊田スタジアム/西・東イベント広場) その2
11/9(日) RHYMESTER King Of Stage Vol.11 The R Relese Tour 2014(Zepp Nagoya)
11/26(水) くるりワンマンライブツアー2014「金の玉、ふたつ」(Zepp Nagoya)
12/5(金) ソウル・フラワー・ユニオン 年末ソウルフラワー祭2014(名古屋CLUB QUATTRO)

今年もまた、いろいろな素晴らしいステージに出会うことが出来ました。その中で、今年のベスト3は・・・

3位 RHYMESTER@King Of Stage Vol.11

お金を払っていくワンマンライブでは初体験となるRHYMESTERのステージ。直前に過去のアルバムを聴きながら、あらためてRHYMESTERにはまっていく自分がいたのですが、さらにライブを見て決定的にはまってしまいました。彼らの楽曲の良さ自体もさることながら、エンターテイメント性あふれる考えられたステージで、最後の最後まで盛り上がりまくってきました。特にオーラスの「余計なお世話だバカヤロウ」は気持ちよかったなぁ。King Of Stageの異名は伊達じゃない、と実感したステージでした。

2位 JUPITER & OKWESS INTERNATIONAL@スキヤキ・ミーツ・ザ・ワールド

今年で3回目の参戦となった、富山県南砺市で行われるワールド・ミュージックのフェスティバル、スキヤキ・ミーツ・ザ・ワールド。2日目に開催される野外ライブ、フローラル・ステージは、毎年アグレッシブなライブを楽しむことが出来るのですが、今年も素晴らしいステージを体験することが出来ました。ハイテンションなトライバルビートは事前に聴いたCDでも楽しむことが出来ましたが、ライブはCDで予想していた以上!気持ち良い夏の夜空の下、思いっきり踊りまくった素晴らしいステージでした。

1位 BONGEZIWE & SUKIYAKI FRIENDS@スキヤキ・ミーツ・ザ・ワールド

で、1位もやはりスキヤキ・ミーツ・ザ・ワールドのステージ。それもこのイベントのために組まれたスペシャルセッションで、南アフリカのボンゲジウエ、モザンビークのマチュメ、韓国のチャン・ジェヒョ、日本のサカキマンゴーとキウイとパパイヤ、マンゴーズを率いる廣瀬拓音の5人からなるステージ。これがそれぞれ音楽的バックボーンはバラバラで、アフリカ音楽、ラテン、レゲエ、韓国音楽、日本の音楽が、それぞれの個性を発揮しながらも見事に融合。スキヤキ・ミーツ・ザ・ワールドらしい、まさに世界をまたにかけた独自の音楽の世界を作り上げていました。こういう、様々な国の文化を尊重しつつ、お互いの文化の良いところを取り入れて融合するスタイルってのが、本当の意味でも「グローバリズム」って言うんだろうなぁ・・・ということも考えさせられたステージ。素晴らしかったです!

 

他にもテデスキ・トラックス、KAN、ジョニーウィンター(最後の来日になってしまいました。R.I.P.)、T字路's、OKI、井乃頭蓄音団、怒髪天、ソウルフラワー&モノノケ、マイラ・アンドーラ、スグナシ、くるりなど、素晴らしいライブをたくさん楽しめた1年でした。また、来年もたくさんの素晴らいライブが見れるといいなぁ!

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2014年12月12日 (金)

今年のライブ締め

ソウル・フラワー・ユニオン 年末ソウルフラワー祭2014

会場 名古屋CLUB QUATTRO 日時 2014年12月5日(金)19:00~

Sfu2014

ここ数年、1年に1度はソウルフラワーユニオンのライブに足を運んでいるのですが、今年も行ってきました!毎年恒例年末のソウルフラワー祭に!会場はクラブクワトロ。キャパ500の会場で、直前に買ったチケットの整理番号が131番。ということで予想はしていたのですが、正直言ってガラガラ・・・(^^;;うーん、素晴らしいライブを見せてくれるバンドなのになぁ。(上の写真は毎年恒例。会場の壁にかけられた大きなフラッグ)

さて、やがて時間をまわりライブがスタート。この日は内海洋子がライブに参加。メンバー5名+内海洋子の6名でのステージとなりました(・・・っていつの間に上村美保子って脱退したの???)。ライブは「キセキの渚」からスタート。いきなりハイテンションなスタートは彼ららしいところ。さらに続いては内海洋子がボーカルを取り、序盤からいきなりのメスカリン・ドライブのナンバー「笑いっぱなしの島」へと続き、さらに「死ぬまで生きろ!」とアップテンポなナンバーが続いていきます。

続くMCでは、Small Facesのイアン・マクレガン、ボビー・キーズ、そして菅原文太の名前をあげて、「最近、子供のころのヒーローがどんどんと亡くなっていく」というコメントが。それに続いてイアン・マクレガンに捧げるSmall Facesのカバーを。その後は「宇宙フーテン・スイング」「踊れ!踊らされる前に」「うたは自由をめざす!」と続きましたが、いずれもちょっとタビーな雰囲気を取り入れいるなど、ミディアムでグルーヴィーなアレンジになっていたのが印象的でした。

その後は最新アルバム「アンダーグラウンド・レイルロード」から「地下鉄道の少年」「燃やされた詩集」とミディアムテンポのナンバーが続きます。「ダンスは機会均等」「ホライズン・マーチ」とアップテンポなナンバーで再びテンションはあがりますが、全体的にはゆっくりめの楽曲を聴かせる構成が主軸になっているように感じました。

さらにまた亡くなったボビー・キーズに捧げるストーンズのカバーと、菅原文太の楽曲のカバーを挟んで、こちらも最新アルバムから「グラウンド・ゼロ」「風狂番外地」。こちらはアルバム以上にへヴィーなグルーヴ感が印象的で、やはりソウルフラワーの曲はライブで聴いてこそだなぁ、ということをあらためて感じました。

「アップセッティング・リズム」「残響の横丁」と最新アルバムからのナンバーが続き、中盤で再び盛り上がったのは「月光ファンファーレ」。ドラムスの伊藤孝喜の腕がつって演奏が一度止まるというちょっとしたハプニングがありつつも、会場のテンションは一気に上がりました。

ここからライブは終盤へ。続く最新アルバムの中で一番盛り上がりそうな「バクテリア・ロック」へ。内海洋子が歌詞の書かれたプラカードを捧げて、会場は大合唱となります。さらにちょっと懐かしいナンバー「雑種天国」、さらにもっと懐かしいメスカリン・ドライブの「ジミジミ」と続き、会場はちょっと懐かしさに浸る雰囲気に。その後もおそらくメスカリン・ドライブの曲と思われる曲を披露するのですが、タイトルがわかりません(^^;;そして本編ラストは「海行かば山行かば踊るかばね」で盛り上がりつつ、一度ステージは幕を下ろします。

もちろんその後は盛大なアンコールに。再びメンバーが登場すると、中川敬は「声が出ないからみんなで歌ってくれ」というMCに続いて、「満月の夕」へ。来年の1月で阪神淡路大震災から20年になるそうで、私も思いっきりこの曲を歌いながら、20年前のあの日のことを思い出していました・・・。その後は「荒れ地にて」へ続き、ここで今月2日に誕生日を迎えたばかりの奥野真哉へのバースディケーキが登場。ケーキに刺さったろうそくの火を吹き消して、会場は祝福の雰囲気に。そしてラストは「風の市」。もちろんハイテンションのまま、アンコールは終了します。

そして予想通り、会場は明るくならず、ダブルアンコールへ。最後は内海洋子ボーカルで、おそらくメスカリン・ドライブの曲なのですが、こちらもタイトルはわからず。ただ、ガレージパンクのナンバーで、ソウルフラワーの曲とは違ったカッコよさがあって、初耳の曲ながらテンションがあがりました。

そんな訳でダブルアンコール込みでピッタリ3時間のステージ。相変わらずの濃いライブで十分楽しめました。ただ、全体的にはこの日は、比較的ミディアムテンポなナンバーが多い落ち着いた構成。また昔の曲やメスカリン・ドライブの曲も多く、個人的には「エエジャナイカ」とか「ブルー・マンデー・パレード」とか、もっとハイテンションな曲も聴きたかったなぁ、というのと、最新アルバムから「マレビトこぞりて」や「必要なことはカラダに書いてある」など、もっとライブ映えしそうな曲も収録されていただけに、こちらも聴きたかったなぁ、ということも感じてしまいました。

会場はちょっと客数が寂しく、ガラガラに近かったのは非常に残念。本当に、これだけいいステージを見せてくれるバンドなのになぁ。ただその一方、観客数は少なくても、妙に子供の数が多く、また車いすのお客さんや、老若男女、実にバラエティーに富んだ客層が楽しんでいることが印象的。こういう観客層の「多様性」がソウルフラワーの大きな魅力に感じます。(ただ正直、幼稚園にも満たない子供をこの爆音の環境につれてくるのはちょっと疑問。イヤーマフくらいつかってあげないと、子供の耳に悪いと思うんですが・・・)

今年のライブ収めとなったこの日のステージ。やはりソウルフラワーは楽しいなぁ、という気持ちになり、会場を離れました。本当に、もうちょっとお客さんが入るといいんですけどね。客層的に社会人がメインだから平日だと厳しいのかなぁ。また来年の彼らのライブにも足を是非運びたいのですが。

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2014年12月 5日 (金)

音楽で旅しよう

くるりワンマンライブツアー2014「金の玉、ふたつ」

会場 Zepp Nagoya 日時 2014年11月26日(水) 19:00~

先日、傑作アルバム「THE PIER」をリリースしたばかりのくるり。そのアルバムリリースに伴うライブツアーに足を運んできました。くるりのライブは2011年の「TOWER OF MUSIC LOVER 2」の購入者限定ライブ以来。さらにお金を払って出かけたワンマンライブとなると2006年の武道館以来(!)。久々のくるりワンマンです。

ただこの日残念ながら仕事の関係で会場についたのは19時半ちょっと前。冒頭の何曲かは聴けませんでした。この日のZepp Nagoyaは、当日券も販売されていたようなのですがほぼ満員の人の入り。遅れてきたため、ちょっと窮屈な思いをしつつもライブを楽しんできました。

私が会場入りした直後に演奏されたのが、アルバム「THE PIER」から「liberty&Gravity」、さらに「しゃぼんがぼんぼん」と続きます。ステージの後ろには「THE PIER」のジャケット写真が大きく印刷された幕がかけられ、ステージ上はくるりの3人のほか、サポートメンバーが4人というにぎやかなステージ。さらにアルバムから「Loveless」「Remember me」と、アルバムの曲順通りに展開していきます。

続くMCでは、どうもこの日のライブのコンセプトが「旅」らしく、「西の方にむかいましょう」と佐藤征史がふると、いろいろな地名が出たあげく、岸田繁が「大垣?」と鉄っちゃんらしい地名をあげたのが個人的には壺でした(大垣は東京から出ているムーンライトながらの終着駅になっているなど、鉄道の要所の駅)。

そんなMCの中で旅先として出てきた地名がリスボン。ということで「遥かなるリスボン」、さらにヨーロッパを旅したという設定で「Brose&Butter」と続き、「Amamoyo」「最後のメリークリスマス」と「THE PIER」からの曲が続きます。

ここで「THE PIER」からの曲は一区切り。サポートメンバーは一度ステージから去り、くるりのメンバー3人だけがステージ上に残ります。この3人だけで「ハイウェイ」と「奇跡」を披露。ドラムレスのシンプルなアレンジが印象的。さらに3人だけで「ブレーメン」を聴かせてくれました。

その後サポートメンバーが戻ってきて、ここでメンバー紹介。一番盛り上がったのがキーボードやアコーディオンでサポートに入ったソウルフラワーユニオンの奥野真哉(!)。いろいろなミュージシャンのサポートをつとめている彼ですが、なにげにSFUのライブ以外でお目にかかったのははじめてかも。くるり岸田氏とは「はじめてつくった曲」という話で盛り上がったそうで、奥野氏のはじめてつくった曲は「寄生虫」という曲で、岸田氏曰く「カッコいい曲」だったそうです(笑)。

サポートメンバーを加えてライブは再開。「ハヴェルカ」「かごの中のジョニー」と続いた後、ライブは終盤戦へ。「WORLD'S END SUPERNOVA」「ロックンロール」とキラーチューンが続き会場は大盛り上がり。最後のMCでは、また鉄っちゃんの岸田氏らしいリニアネタ。「京都は止まらないっていっているけど、最後は止まりますよ。黒い力で」というブラックなネタを飛ばしつつ、最後は「旅の終点」ということで「東京」へ!おそらくこの日もっともロックなチューンで会場を盛り上げつつ、本編は終了となりました。

もちろんその後はアンコールへ。ここでなぜかファンファンひとりだけステージへ。彼女の曲「メェメェ」が流れる中、ツアーグッズを紹介。その後、岸田氏と佐藤氏の2人がステージにあがり、佐藤氏がファンクラブの紹介。途中からラップ調になり、軽く笑いを誘っていました。

アンコールは、またメンバー3人だけで「太陽のブルース」を。その後、再びサポートメンバーがステージに戻り、「ハローグッバイ」を聴かせてくれました。そしてさらにアンコールは続きます。こちらも彼らの代表曲「ばらの花」で会場を盛り上げた後、最後はアルバム「THE PIER」のラストチューンでもある「There Is...」で締めくくり。約2時間半に及ぶライブは幕を下ろしました。最後はメンバーと会場全体で写真撮影。今回のツアーのお決まりみたいで、すぐに彼らのネット上のオフィシャルファンクラブのブログにアップされていました。

そんな訳で久々のくるりのライブでしたが、相変わらず安定感のあるステージ。そして今回のライブはアルバム「THE PIER」からの曲がメインということもあり、多くのサポートメンバーで様々な楽器を取り入れつつ、ロックっぽさバンドっぽさは薄め。迫力あるサウンドで盛り上げるというよりも、メロディアスなポップソングを多く聴かせるような、そんなステージになっていました。

また、3人でくるり、ということを強調するような側面もちらほら。途中やアンコールで3人だけのコーナーをあえて設け、過去の彼らの曲を3人だけで演奏したあたり、この3人でくるりとしてやっていくという意思みたいなものを感じました。

「旅」が今回のライブのコンセプトということで、特に前半、MCは「旅に出ている」という設定の上での話になっていたり、旅の雰囲気をかきたてるような音が流れたりしていましたが、ここに関しては、MCはちょっとグダグダな部分もあって、コンセプトが少々生かし切れていないような部分も。まあ、「雰囲気」という程度なのでしょうが。

今回はアルバム「THE PIER」からの曲も一通り聴け、かつ彼らの代表曲も多く聴くことが出来る満足度の高い、濃い2時間半でした。あらためてくるりの魅力を感じることのできたステージ。満員の会場はちょっと窮屈だったけどやはり楽しかった~!また、今度はもっと短いスパンで、くるりのライブに足を運びたいです!

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2014年11月21日 (金)

King Of Stageは伊達じゃない!

RHYMESTER King Of Stage Vol.11 The R Relese Tour 2014

会場 Zepp Nagoya 日時 2014年11月9日(日)18:00~

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今回、初となるRHYMESTERのワンマンライブ。彼らのライブは昨年、アルバム「ダーティーサイエンス」がリリースされた際に行われたミニライブイベントに参加したことはあるのですが、ワンマンライブに行くのはこの日がはじめて。「King Of Stage」の異名の通り、そのライブには定評のある彼らなだけに、この日はかなり楽しみにZepp Nagoyaまで足を運びました。

会場は満員・・・までは行かなかったもののそこそこの人の入り。HIP HOPミュージシャンのワンマンライブということで客層はどんな雰囲気だろう、と思ったら、意外と普段足を運ぶようなロック系と同じような客層でちょっと安心しました(^^;;

ライブはほぼ定刻通りにスタート。最初、ステージ前の貼られた薄い幕にメンバーの名前が映し出され、それに重なるようにMummy-Dのオープニングを飾るフリースタイルのラップが。そして幕が開き、「Walk This Way」からスタートしました。

その後は序盤からいきなりキラーチューンで盛り上がる盛り上がる。「ONCE AGAIN」「The Choice Is Yours」そして「K.U.F.U.」とライブで盛り上がりそうなナンバーを序盤から惜しげなく投入し、いきなり会場のテンションは最高潮となりました。

続くMCではDJ JINのDJスキルを紹介するコーナーに。ターンテーブルを上からカメラで映し出し、そのテクニックを披露するなど、なかなか興味深いコーナーになっていました。そのままDJ JINのスクラッチ技術にあわせて「Survivor」へと突入していきます。

さらにはここで、ベスト盤「The R」で、「ちょうどいい」「It's A New Day」のピアノセッションバージョンでそのメロウなピアノで共演したキーボーディスとのSWING-Oが登場!かなりド派手な眼鏡が特徴的だった彼との共演で、そのベスト盤収録の2曲、さらには「POP LIFE」をピアノセッションバージョンで聴かせてくれます。

で、ここで前半が終了。メンバーは一度ステージから下がります。すると、ステージ中央のモニターから、なにかどこかで見たことあるようなCMが・・・よくよく見ると、この日のツアーグッズをテレビCM風に紹介していたのですが、最初のパンフレットの紹介はディアゴスティーニのCMのパロ、続くパーカーやタオルの紹介は、プロアクティブのCMのパロ。いずれもメンバー本人が登場しており、かなり大笑いしてしまったVTRに仕上がっていました。

そして後半戦がスタート。後半1曲目は、まさにこのタイミングにふさわしい「そしてまた歌い出す」からスタート。その後は「Just Do It」「付和Ride On」とまたアップテンポなナンバーで会場を盛り上げます。

ここでRhymesterのライブではおなじみらしい「ミステリー」のコーナーに。ステージ真ん中にテーブルと椅子が用意され、宇多丸が東京でやっているラジオ番組「ウィークエンドシャッフル」の収録風に、DJ JINとのトークを繰り広げました。なぜかMummy-Dは「トイレ」ということでいなくなって、代わりに(?)「しゅうけいくん」なるロボットが登場し、AD役をつとめます。ラジオ番組らしく、東京都新宿区の山本仁さんからのリクエストという形で、そのまま「ほとんどビョーキ」が披露されました。

それに続くのは、この曲から一気に雰囲気がかわり「hands」に。児童虐待をテーマに歌った重いテーマの曲なのですが、この後のMCで曰く、「デビューから25年もたったからこそ、こういう曲も歌える」と言っていましたが、確かにこの曲は人生を積み重ねないと、なかなか歌えないテーマ。Rhymesterというユニットの底力を感じます。

そしてここからが終盤戦。再びSWING-Oが登場し、彼のピアノとのコラボで「グレートアマチュアリズム」、そして「ゆめのしま」へ。CDで聴いたアレンジに、彼のメロウなピアノが加わり、またちょっと違う味わいの曲になっていました(ただ、ちょっと「ゆめのしま」はアレンジ過剰だった気もするのですが)。さらに本編ラストは、ラストらしい「ラストヴァース」で締めくくります。

もちろんその後は盛大なアンコールが。アンコールでは「いままでが過去のRhymesterなら、アンコールは未来のRhymester」だそうで、新曲「Still Changing」と「Pain Killer」を披露してくれました。「Pain Killer」はあのKREVAプロデュースによるナンバー。なんでもアルバムの曲は既に半分くらい出来上がっているそうで、このツアーでも、曲目をかえて披露していくそうです。近いうちにリリースされるアルバムも非常に楽しいです!

そしてそして、ラストは待ってました!「最後はちょっと嫌な気持ちになって帰ってもらう」だそうですが(笑)、「余計なお世話だバカヤロウ」!ちゃんとライブで盛り上がる仕掛けもしてある曲なだけに、思いっきり「余計なお世話だバカヤロウ」と叫んできました。あ~気持ちよかった(笑)。

そんな訳で、ライブはアンコール込で2時間半。はじめてのRhymesterだったのですが、思いっきり楽しんできました!いやぁ、盛り上がりましたし、なによりカッコよかった!King Of Stageという異名は伊達じゃない、と実感したライブでした。

ただ、彼らのラップのスキルやDJプレイ、さらには楽曲の良さはさることながら、それ以上に非常に良く考えられ、構成されたステージのように感じました。要所要所に見せ場をつくりつつ、一方ではユーモラスで笑える部分も挟みつつ、MCもほどよく盛り上げて、前半と後半にわけることによりステージにメリハリをつくる・・・実によく考えられ、練られたステージに感じました。特にHIP HOPのステージは、楽器が並ぶロックのライブと比べると、ステージ上が寂しく、ちゃんとエンタテイメント性を入れないと、ステージに物足りなさを感じてしまうのですが、彼らのステージには全くそういう部分を感じませんでした。さすがです。

この日のライブはベスト盤「The R」リリース記念ということで、ほとんどが活動休止後の曲が並んでいました。これについても宇多丸が散々に「活動休止して、その後の曲だけで盛り上げられるのは世界の中に自分たちだけ」と言っていましたが、確かにその通り。本人たち曰く「常に挑戦し続ける」彼らだからこそ、ベテランでありながらもこういう最近の曲だけを並べたセットリストが可能になるのでしょう。

ここ最近、このライブに行くための予習としてRhymesterのアルバムを繰り返し聴いていたのですが、実は自分、いままで自分が思っていた以上にRhymesterが好きだ、ということに気が付いてしまったのですが(笑)、ライブに足を運んで、ますます好きになってしまいました。それだけ盛り上がった素晴らしいステージ。さすがKing Of Stage!とても充実した2時間半でした。

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2014年10月28日 (火)

TOYOTA ROCK FESTIVAL 2014 その2

その1より

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Qomolangma Tomato@EAST LAND

続いてはメインステージとは豊田スタジアムを挟んで反対側にあるEAST LANDへ。豊田スタジアムの屋内通路をつかってつくられたステージ、EAST LANDでのGomolangma Tomatoのライブを見に行きます。

Qomolangma Tomatoを見るのは2年前のSAKAE SP-RING以来2回目。かなりへヴィーな激しい演奏とボーカルのシャウトが印象的・・・・・・だったのですが、ステージの音響がかなりひどくて、反響しまくっていて、聴いていて少々辛いというレベルでした(苦笑)。仕方ないので後ろの方で座りながら聴いていたのですが、いつの間にか眠ってしまった・・・(^^;;というわけでほとんど聴けず。音響もかなり悪かったし、ちょっと残念なステージでした。

LEGENDオブ伝説@THUNDER BAY

その後は、そのEAST LANDの後方、同じく豊田スタジアムの通路通路に設置されたDJブースで、LEGENDオブ伝説のDJプレイを楽しみました。LEGENDオブ伝説はHIP HOPミュージシャン、サイプレス上野がDJをする時の名前。その名前の通り、主にHIP HOPのレジェンドたちの曲をかけることが特徴となっています。

この日のプレイも、所々にサイプレス上野のトークを挟みつつ、まずはサイプレス上野とロベルト吉野の「ぶっかます!」「よっしゃっす〆」でスタートし会場を盛り上げた後は、いきなりオザケンの「ラブリー」、そしてオリジナルラヴの「接吻」とおっさんほいほいな(笑)J-POPの名曲メドレーからスタートしました。

その後もBUDDHA BRANDの「人間発電所」やRHYMESTERの「サバイバー」などHIP HOPの名曲を流しつつ、途中、スピッツの「チェリー」も挟んで会場を盛り上げます。さらに倉木麻衣の「Love,day after tomorrow」から宇多田ヒカルの「Automatic」につなぐというユニークなプレイを聴かせた後は韻踏合組合の「一網打尽」で締めくくりました。途中、次のEAST LANDでstillichimiyaとして登場する田我流も登場するなど、終始盛り上がる楽しいプレイでした。最後はアウトロ的に、なぜか「ケツメイシをなめるな!」と叫んでケツメイシの「夏の思い出」を流しながら終了しました。

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↑EAST LANDの全景

Young-G@EAST LAND
stillichimiya@EAST LAND

そのLEGENDオブ伝説のプレイが終わると、そのままstillichimiyaのDJであるYoung-GのDJプレイがEAST LANDでスタートしました。楽曲名まではわからなかったのですが、ダンサナブルでコミカルなナンバーがメイン。30分弱、stillichimiyaの登場まで短い間、会場を温めました。

そして、stillichimiyaが登場。田我流も所属している山梨県出身の5人組ラップユニット。この日、楽しみにしていたグループの一組でしたが実はstillichimiyaとしての曲は全く聴いたことがなくこのステージではじめて聴きました。

メンバーが登場してちょっとビックリしたのは、全員、スーツにネクタイでビシッと決めて、あまりラッパーらしくない風貌だったこと。このスタイル、最新アルバム「死んだらどうなる」のジャケット写真そのまんまなんですね。

最初は(曲名はあとで調べたのですが)最新アルバムから「Hell Train」からスタート。さらに続く曲は・・・ユーモラスな曲調だったのですが、これが「ズンドコ節」をサンプリングした曲でちょっとビックリ(タイトルはそのまま「ズンドコ節」なんですね)。田我流のアルバムのイメージから硬派なグループを想像していたのですが、かなりユーモラスな曲の連続で、ちょっとビックリしました。

その後もMr.麿が霊媒師にふんしてスピリチュアル番組のパロディーみたいなMCを入れたり、突然田我流とBig Benが喧嘩をしだして、そこからフリースタイル風なラップに入ったりと、ステージ自体もエンタテイメント性あふれるステージ。後半、「やべ~勢いですげー盛り上がる」ではダイブも発生。田我流がダイブしたかと思えば、ステージにサイプレス上野も登場し、彼も客席にダイブしていました。

stillichimiyaのステージ、予想していたのとはちょっと違ったけど、とても楽しかった!これはアルバムも聴いてみないと。ただQomolangma Tomatoと同様、音が悪くて聴き取りにくかった部分も多かったのが非常に残念・・・次はまた、もうちょっと音の良い会場で楽しみたいです。

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↑MAIN STAGE全景

YOUR SONG IS GOOD@MAIN STAGE

そしてこの日のトリを飾るのがYOUR SONG IS GOOD。EAST LANDからMAIN STAGEに戻ると、既にライブがスタートしていました。ステージ上はたくさんのメンバーでかなり賑やかなステージ。会場も、はやくも盛り上がりを見せていました。

ユアソンのライブを見るのも今回がはじめて。パーカッションのリズムに軽快なオルガン、そしてギターの音色がとにかく楽しいステージ。思わず身体が動き出してしまう、とにかく踊れるライブでした。

楽曲は基本、途中のMCなどが挟まれない限りノンストップのステージ。ラテン風の曲があったり、お祭り風の曲があったりとバリエーションありつつ、どの曲もとても軽快で、難しいこと抜きに楽しめるステージ。途中、ミディアムテンポのナンバーでは、ホーンが切ないメロディーを奏でたりして、それなりにバリエーションも加えつつ、最後の最後まで徹底して観客を楽しませるステージでした。

この日最後のステージということで最後はアンコールも起こり、1時間弱程度でライブは終了。最初から最後までとても楽しいステージでした。彼らみたいなダンサナブルで軽快なインストバンドは、こういう野外の大きなステージにもピッタリ。この日のトリを飾るにふさわしいライブだったと思います。心の底から満足に感じつつ、会場を後にしました。

そんなわけで2年ぶりのTOYOTA ROCK FESTIVAL。開催日も長くなりましたが、参加ミュージシャンも例年以上に豪華になり、とても楽しい1日を過ごせました。EAST LANDの音響が悪かったのがちょっと残念でしたが・・・天気にも恵まれ、屋台のバリエーションも増え、これが無料だということが信じられないくらい、充実したフェスでした。また来年も是非とも足を運びたいです!

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2014年10月27日 (月)

2年ぶり参加のフリーフェス

TOYOTA ROCK FESTIVAL 2014

会場:豊田スタジアム/西・東イベント広場 日時:2014年10月11日(土)

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行ってきました、毎年豊田スタジアム外周で行われるフリーのロックフェス、TOYOTA ROCK FESTIVAL。すっかり恒例のイベントとなりましたが、今年ははじめて2日間に規模を拡大させての開催に。昨年は、用事があって行けなかったのですが、今年、2年ぶりに、土曜日のみですが参加してきました。

快速東京@MAIN STAGE

会場に到着したのが12時半ころ。ちょうど快速東京のライブの真っ最中。といっても残念ながら聴けたのは最後の1曲のみでした。メンバーは黒を基調としたTシャツという衣装で、ボーカルはKissのTシャツを着ていました。CDで聴くよりもよりもパンキッシュ、というよりもハードコア的な色合いを感じたステージ。その迫力は1曲だけでも感じることが出来ました。ちょっとだけしか見れなかったので・・・機会があればまた見てみたいです。

馬喰町バンド@GREEN FIELD

続いてはGREEN FIELDにて馬喰町バンド。GREEN FIELDは、芝生の中にマイクをたてただけのシンプルなステージで、芝生に寝転がりながら気持ちよく楽しめるステージです。馬喰町バンドは、以前、「橋の下音楽祭」で見て以来2度目。アコギ+ウッドベース+太鼓の3人組で、日本や海外の民謡、フォークロアをアレンジして演奏しているユニットです。

この日も最初はラテン風の、哀愁漂うインストチューンからスタート。フォーキーな雰囲気の楽曲や、岐阜県のわらべ歌「あんせんこんせん」、さらに「おけらけむし」というわらべ歌をもう1曲聴かせてくれました。

前回見たライブではとてもよかったのでこの日も楽しいにしていたのですが・・・うーん、正直言ってこの日のステージはいまひとつ。わらべ歌にしてもちょっと怪しげな雰囲気があって、それが「橋の下音楽祭」のような舞台にはあっていたのですが、太陽の下、芝生の上というステージにちょっとあっていなかったような感じがします。あと、なぜかMCではしきりに熱中症についてコメントしていたのが印象的(^^;;なぜそこまでこだわる?(笑)

WUJA BIN BIN@MAIN STAGE

その後、ビール片手に屋台で食べ物を食べながらメインステージ周辺をブラブラ。するとメインステージでWUJA BIN BINというバンドのステージがはじめりました。大人数でのインストバンドで、木琴やホーン、パーカッションの音が印象的なバンド。ジャジーだったり、スティールドラムを取り入れてラテン風に聴かせたり、どこかユーモラスさを感じるインストを聴かせてくれました。

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↑One Love Stageの全景

ズクナシ@One Love Stage

そしてこの日のお目当ての一組、ズクナシのステージ。ズクナシは女性3人組のソウルグループ。といっても、実は名前だけ知っていて音はこの日はじめて聴きました。で、ステージに登場してちょっと驚いたのが・・・バンド編成なんですね。てっきりコーラスグループかと思っていた(^^;;

で、そのステージですが、予想していた以上にソウルフルで素晴らしいステージでした!特にボーカルがかなりソウルフル。失礼ながらちょっとパワフルなおばさんって感じで(笑)、最初「天童よしみです」という挨拶で笑いを取っていましたが、そのボーカルのパワーは天童よしみ顔負けでした。

「SOULTRAIN」という曲では、ステージ下に降りてきて、トレインさながら観客みんなと数珠つなぎになり会場を一周。「チョキチョキマンのテーマ」では、観客みんなに二本指を出させて、「過去の嫌なことを思い出して・・・チョキチョキと切ってしまいましょう」と「チョキチョキ」という歌詞をみんなで大合唱。はじめてのステージだったのですが、かなり盛り上がりました。

そして個人的にかなりの衝撃だったのが「左折右折」という曲。ボーカルの衣美氏の家までの最寄り駅から家までの帰り方を歌っただけという内容なのですが、その最寄り駅というのが、私が大学時代に住んでいた最寄り駅(!)。町名も叫んでいたのですが、だいたいの場所はわかりました(笑)。いや、この偶然、ちょっと衝撃でした。

そんなごく個人的なインパクトを受けつつも、ステージ自体もソウルフルなステージがとてもカッコよく、ボーカルももちろん、バンドとしての演奏も力強く、かつユーモラスあふれたステージがとても素晴らしかったです。そのため、はじめて見たステージだったのですが、思い切り盛り上がってしまい、かつ会場もかなり一体感があって盛り上がっていました。予想以上に素晴らしいステージでした。また是非見てみたいです!!

KING BROTHERS@MAIN STAGE

ズクナシのステージの後は、今回はじめて登場した、甘味系の屋台を集めた「Green Sweet Street」という一角を散策。おいしそうな甘味系がたくさん売られていたのですが、みたらし団子を一本買って、再びメインステージに戻ってきました。

メインステージではKING BROTHERSのステージが。最初、ケイゾウとマーヤがアンプの上に乗って登場。メンバー全員、黒いスーツでビシッと決めての登場。いきなりへヴィーでノイジーなギターサウンドを弾きまくります。

演奏はベースレスということが信じられないくらい、へヴィーで迫力あるガレージロック。ただ一方ではベテランバンドならではの安定感もあって、暴走しそうでギリギリでとどまっている感じがまた魅力的でした。

最初は黙々とへヴィーな演奏を聴かせてくれていたのですが、その雰囲気がかわった(?)のは中盤から。マーヤが楽曲の最中にマイクを観客席に投げ入れ、観客にマイクで叫ばせたと思ったら、観客席にダイブ!そのまま観客の上でダイブしたまま、観客を煽り続けます。

さらには「おいしそうな店がいっぱいあるから、このステージが終わる前までに(!)差し入れてくれ!」ととんでもない(笑)要求が。するとすかさずファンからおでんの差し入れ、さらに屋台のお寿司の差し入れまでが!観客の中にダイブしながら、おでんとお寿司をほうばったかと思うと、最後には一升瓶での酒の差し入れまでもあり、マーヤが一気飲み(!)。なんか最後はある意味とんでもないパフォーマンスが繰り広げられ、ライブは終了しました。

うーん、なにげにキンブラのステージ、はじめて見たのですが、いろいろな意味ですごかった(笑)。いやもちろんライブ自体もかなりの迫力のガレージロックで文句なしにカッコよかったです!また見てみたいなぁ。

その2

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2014年10月14日 (火)

中津川THE SOLAR BUDOKAN 2014 その3

その2より

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↑REVOLUTION STAGEの様子

Dragon Ash@REVOLUTION STAGE

そして続いてはREVOLUTION STAGEでDragon Ashのステージ。時間は6時半。もうすっかり日も西に落ちてきました。ステージの前は後ろの方まで人でギッシリ。おそらくこの日一番の人の入りだったと思います。

そんな観客がライブスタートの1曲目、「The Show Must Go On」からいきなり盛り上がります。2曲目も「Trigger」と盛り上がるナンバーが続き、冒頭からいきなりの大盛況。ライブバンドとしてのDragon Ashとしての力を見せつけました。

その後は軽快な「Velvet Touch」を聴かせた後は、サポートベーシストのKenKenを紹介。カッコいいスラップ奏法でのベースを聴かせてくれた後、そのまま「The Live」へ突入。RiZEに続いての登場となるKenKenのベースが存分に暴れるナンバーでした。

ここで降谷が「みんなの力があれば美しい世界がつくれる」というMCとともに電気を消してみんなに携帯の明かりをつけ上にあげさせます。そんな客席の風景をステージ上から映し出すと携帯の明かりだけでとても美しい風景が・・・このライブでもっとも印象的な光景でした。

そしてそのまま「静かな日々の階段を」へ。歌詞に「中津川」という言葉を盛り込んだりするサービスがありつつ、しんみり聴かせます。そしてその後は一転、「百合の咲く場所へ」そして「ミクスチャーロックは好きですか!」の掛け声とともになだれこんだ「Fantasista」へ。この「百合の咲く場所へ」ではモッシュが発生。さらに「Fantasista」では大きな歓声があがるなど、この日一番盛り上がった瞬間でした。そして「Lily」、ラストは「Curtain Call」で締めくくり。最初から最後まで会場のテンションはハイのまま、約1時間弱のステージでした。

Dragon Ashのライブはいつ以来かなぁ、と過去にさかのぼってみたら、1999年の第1回目の「RISING SUN ROCK FESTIVAL」以来なんですね。すっごい久しぶりのステージでした。で、久しぶりに見て気が付いたのは・・・Dragon Ashって、今、ダンサーが2人いるんですね。でも・・・正直あまり必要性を感じなかった・・・(^^;;申し訳ないけど、むさい男性2人のダンスはあまり見ていて惹かれるものではありませんでした・・・。

ライブは比較的最近のナンバーをメインに、ほぼミクスチャーロックのナンバーばかりという点が、最近の降谷の興味のありかをしめしているよう。ライブは迫力はもちろんあったのですが、それ以上にベテランとしての安定感があり、なにより卒のないステージという印象を受けました。とはいえ、最初から最後まで、さすがに後ろでのんびり聴いていたのですが、それなりにのめりこみ、十分楽しめたステージ。その求心力あるDragon Ashの曲の魅力を再確認するとともに、ライブバンドとしての力も感じられたステージでした。

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↑会場に展示されていた光のモニュメント

仲井戸"CHABO"麗市&シアターブルック@REVOLUTION STAGE

この日最後はREVOLUTION STAGEで仲井戸"CHABO"麗市とシアターブルックのステージ。残念ながら若い観客層がDragon Ashで帰ってしまった人が少なくなく、後ろまでビッシリだったDragon Ashのステージと比べてちょっと寂しい印象はいなめなかったのですが・・・ただそれでも会場はチャボのステージを待ちわびる多くのファンがかけつけていました。

ステージは最初、RCサクセションの「よォーこそ」からスタート。おなじみのナンバーで観客を盛り上げます。この日のライブは特にメインステージではパンクやハードコア系のバンドがメインだったのですが、最後に締めくくる彼のステージはまさに大人のロックンロールといった雰囲気。派手さはないものの安定感あるステージで私たちを魅了します。

さらに「日本で一番有名なロックンロールナンバー」ということで「上を向いて歩こう」のカバーを披露。その後はニールヤングのカバー「Harvest Moon」、さらにストーンズのカバーで、ちょっと渋いセレクトの「Everything Is Turning To Gold」を披露。ここではゲストとしてCharが登場し、会場をさらにわかせていました。

ステージはその後、「雨上がりの夜空に」でこの日参加した多くのミュージシャンがゲストとして参加したそうですが・・・私は翌日に朝早くから予定があったので、この日は残念ながら最後まで見れず、ここで会場を後にしました。本当はもうちょっと見てから帰りたかったのですが・・・非常に残念です。

そんな訳で、昨年に引き続きの参加となった中津川THE SOLAR BUDOKAN。今年も去年に引き続き、実にロックフェスらしいロックフェスになっていたと思います。

ただ、不満らしい不満がほとんどなかった昨年に比べると、今年は観客の数が昨年から大幅に増加したことから、正直いくつかの点で不満点がありました。まず一番の不満は入場に非常に時間がかかったこと。結果、40分近く並ばされたのですが、リストバンドをひとりひとりスタッフが手にまいている上に、そのスタッフの数が少な目・・・。最近のこの手のフェスは、リストバンドをいちいちスタッフがまくと時間がかかるから、観客にリストバンドをわたして自分で手のまかせるというスタイルが主流だと思っていたのですが・・・。

また帰りのシャトルバスのチケットが5時過ぎに売り切れというアナウンスをしたのにも驚きました。いや、普通、シャトルバスは最後の一人まで乗せないか?まあ、行きに往復分のチケットを販売していないので大きな混乱はなかったと思いますが、これもちょっとやり方がまずいんじゃないかなぁ。

そんな感じでどうも運営側の不慣れな部分も感じてしまったのですが、とりあえず会場内では、昨年同様、概ね快適に過ごすことが出来ました。また、今年は土曜日のミュージシャンのセレクトが、なぜかパンク、ハードコア系がメイン。ここもバラエティー富んだ昨年に比べると、個人的にはちょっとマイナス要素だったのですが・・・ただ、それでもRIZEも10-FEETもDragon Ashも、とても良いステージを見せてくれ、楽しむことが出来ました。

そんな訳で、総じて去年の方がよかったなぁ、というのが素直な感想。ただもっとも今年も間違いなく充実した1日を過ごすことが出来た、とても楽しいロックフェスだったのは間違いありません。これから、秋口のロックフェスの定番となっていくのでしょうか?来年も是非開催してほしいですね!その時はまた足を運びたいです!!

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2014年10月13日 (月)

中津川THE SOLAR BUDOKAN 2014 その2

その1より

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↑REDEMPTION STAGEの全景

GOMA&The Jungle Rhythm Section@REDEMPTION STAGE

続いてはREDEMPTION STAGEでGOMA&The Jungle Rhythm Sectionのステージ。彼らのステージは今回がはじめて。どんな音楽を奏でるのか、ほとんど前情報もなくライブに挑みました。

バンドメンバーはパーカッション2人のドラムスが1人。プラス、GOMAという構成。このGOMAというミュージシャン、とても長い尺八のような楽器を吹いていて、これが「ブオッブオッ」とメロディーにもなっていない不思議な音色(?)を奏でていました。帰ってから調べてしったのですが、オーストラリア先住民族の、ディジュリドゥという管楽器なんだそうですね。今回、はじめて知りました。

そして彼らのステージ、パーカッション2人+ドラムスで奏でるグルーヴがとにかく圧巻。基本的にトライバルなサウンドながらも、楽曲によってはラテンの要素を入れてきたり、あるいはポップスさを感じられるようなリズムを入れてきたりと、迫力あるプレイを聴かせてくれました。これに重なるディジュリドゥの音はなんともいえない独特のサウンド。これもまた、ドラムスとパーカッションのリズムと一体となってグルーヴを作り出していました。

そのリズムにすっかりはまってしまったステージ。残念ながらこの日のライブの中ではちょっと観客は少な目だったのですが・・・また機会があれば、是非とも彼らのステージは体感したいです。

FLYING KIDS@RESPECT STAGE

そして再びRESPECT STAGEへ。こちらで今度はFLYING KIDSのステージを見てきました。正直、同じ時間帯のthe HIATUSのライブとどちらを見ようかかなり迷ったのですが・・・やはり彼らのファンキーな曲を一度ライブで見てみたく、FLYING KIDSのステージを選択しました。

ライブはまずタイトル通り非常に明るく楽しいナンバー「JOY!」で会場を盛り上げつつ、続く「毎日の日々」ではミディアムテンポなナンバーでしっかりと歌を聴かせます。そしてバンドのナンバー2曲に続いてはファンクバンドの彼らが届ける、日本のファンク名曲のメドレー。ボガンボスの「絶体絶命」、大滝詠一の「福生ストラット」、さらには井上陽水の「氷の世界」をファンキーにカバーしたかと思えば、おなじみのSUPER BUTTER DOG「ファンキー烏龍茶」へと続き、最後はFLYING KIDS本人の「我想う故に我あり」で締めくくり。どれも耳なじみのある名曲ばかりで会場はさらに盛り上がりました。

続く「激しい雨」では世の中の厳しい現実をそのまま歌った歌詞が非常に心に響きます。その後「心は言葉につつまれて」を挟み、彼らの代表曲「風の吹き抜ける場所へ」を披露。この曲ではサビを観客全員に唄わせ、会場を盛り上げていました。そしてラストもまた、彼らの代表曲「幸せであるように」で締めくくり。盛り上がった雰囲気から一転、メロウに聴かせるナンバーで、ベテランバンドらしく、聴かせるステージでライブを締めくくってくれました。

今回、はじめてFLYING KIDSのステージを見たのですが、期待していたとおり、とてもファンキーでとても楽しいステージ。the HIATUSを蹴ってこちらを選んで正解だったなぁ(もっともthe HIATUSも良かったのかもしれませんが)と感じられた内容でした。ただ、大所帯のメンバーと比べてステージがちょっと狭め。楽曲のスケールのある曲が多く、正直、メインステージの方が彼らの良さがもっと出たかも。その点だけはちょっと残念に感じました。

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↑フードコート。一番向うに見えるのがWELLCOME STAGE

ヤセイコレクティブ@WELLCOME STAGE

さて、FLYING KIDSから次に見ようと思ったCharまでちょっと時間が空いていて、フードコートに設置されていたWELLCOME STAGEではヤセイコレクティブというバンドのライブを演っていたので、ちょっとフードコートで腹ごしらえをしながらステージを見てみました。

これがほとんど期待していなかったのですが、意外と良いステージでした。エレピを中心に構成されたインストジャムバンドなのですが、ソウルやジャズなどの要素がエレピの音色にもピッタリあって、とても心地よいサウンドを聴かせてくれました。途中、エレクトロサウンドを取り入れた曲なんかもあって、インストバンドで、特にダンサナブルな感じでもないのですが思った以上に楽しかったステージ。また機会があれば見てみたいです。

Char@REDEMPTION STAGE

そして続いてはREDEMPTION STAGEでCharのライブ。正直ちょっと意外だったのですが、ステージ前は超満員。10-FEETやらthe HIATUSやら目当ての若いファンもかけつけていて、予想以上に熱狂的なステージとなっていました。

楽曲はまさに気持ちよいほどの王道のハードロック。ギュインギュイン奏でられるギターサウンドがダイナミックでカッコよく、これがロックだ、と主張するようなステージ。途中、ブルージーなナンバーで哀愁のギターサウンドを聴かせつつ、ライブを持ち上げていました。

本編が終わった後、REDEMPTION STAGEのトリということもあってアンコールが起こります。ただここはほぼすぐCharが再登場。最後に1曲披露となりました。ただある程度演奏した後、ギターをポイッと放り投げてステージからいきなり去っていきました。ちょっと怒ったようにも見えたのですが・・・どうしたのでしょうか?

その3

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2014年10月12日 (日)

今年も太陽の力で

中津川THE SOLAR BUDOKAN 2014

会場 中津川公園内特設ステージ 日時 2014年9月27日(土)

Solarbudokan1

シアターブルックの佐藤タイジ主催のロックフェス、「SOLAR BUDOKAN」。太陽光発電のみでライブフェスを行うこのフェス。1回目はその名前の通り武道館での開催だったのですが、2回目である昨年より、中津川での野外フェスという形態に。昨年、足を運び、その内容がとても素晴らしかっただけに、2回目である今年も、27日の土曜日1日のみですが参加してきました。

インディーズ電力@RESPECT STAGE

会場には10時20分くらいに到着したにも関わらず、入り口には大行列。結局、会場入りが11時になってしまい、そのままRESPECT STAGEに急ぎます。ただ、ライブはまだスタートしておらず、11時10分くらいにこのイベントの主催者、佐藤タイジがステージへあらわれ開会宣言をしました。この開会宣言では彼自身がこのフェスに掛ける思いを語り、会場をわかせます。

そしてRESPECT STAGE一組目のインディーズ電力。佐藤タイジと元ソウルフラワーユニオンのうつみようこ、ZIGZOの高野哲の3人組ユニット。アコースティックギターのみのステージで、3人それぞれがボーカルを取るスタイルのユニットでした。

楽曲は高野哲ボーカルでビートルズの「GET BACK」を「銭ゲバ」と読み替えて歌うカバーや、うつみようこボーカルでピストルズの「Anarchy in the U.K.」の日本語カバーなど、ユニークな自己流カバーを披露。また、「ビックヒット」という、社会事象を強烈に皮肉ったナンバーを歌ったり、最後はRCサクセションの「COVERS」に収録されている「世界が破滅するなんて嘘だろ」というサビが印象的な「明日なき世界」で締めくくるなど、全体的に現在の日本を痛烈に批判したようなナンバーが目立ちました。その一方、そういった曲をユーモアというオブラートで包んでいるのも印象的。

アコギのみのステージながらもそんな楽曲の連続にとてもパワフルさを感じたステージ。その一方で曲の合間のMCにはとてもゆる~いものを感じたりして。このイベントの最初を飾るにふさわしい、実力派3ミュージシャンによる、とても素晴らしいステージでした。

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↑RESPECT STAGE全景

その後、飲食店ゾーンの中にあるWELCOM STAGEへ。昼食を食べながら、ジャーナリスト津田大介氏、企業のCSR活動のコンサル事業を手掛けている市瀬慎太郎氏、そしてこのフェスの実行委員長で、蓄電池を提供している会社の社長である三尾泰一郎氏の3名によるトークショーを聴いていました。テーマは代替エネルギーの世界比較・・・だったのですが、その次のRIZEのステージがせまっており、ほとんど自己紹介のみを聴いて会場を離れました。具体的なテーマについてはほとんどお話が聞けなかったのは残念・・・。

RIZE@REVOLUTION STAGE

続いてはREVOLUTION STAGEでRIZEのライブ。彼らのステージを見るのはかなり久しぶり。過去ログを探ったら、2001年に日比谷野音のイベントで見た以来のようです。

ステージはまだ太陽が高く昇り暑い日差しが差し込む中、それに負けないハードで熱いステージをみせてくれました。序盤は「KAMI」からスタートし、「get the mic」などで盛り上げます。「RESPECT」や新曲などを挟みつつ、最後は「gun shot」そして「カミナリ」で締めくくり。最後はおそらく昔のライブでも聴いたであろう懐かしいナンバーが飛び出したのでちょっとうれしくなりました。

さてそんなRIZEのステージですが、私がイメージしていたよりもかなりヘビネスさが増していたように感じました。かなり重厚で強烈なバンドサウンドが印象的。なによりもへヴィーなギターサウンドを、KenKenのベースと金子ノブアキのドラムスでしっかりと支え、グルーヴィーなサウンドを作り出しているのが印象的。予想以上にカッコいいステージで、正直ちょっと驚いてしまいました

途中、「REVOLUTION STAGEなんですが、今日から革命を起こすつもりはないです。毎日革命を起こしているんで」というMCがあったり、「今日は娘も来ています。みんなSEXして子供つくれよ!」なんていうMCがあったり、どこか青臭い部分を感じさせるのは相変わらず(苦笑)。そんなMCを軽く受け流しつつ、ただへヴィーなサウンドを身体いっぱいに味わいつつ、楽しめたステージでした。

続いてREDEMPTION STAGEでSOIL&"PIMP"SESSIONSのステージだったのですが・・・芝生で横になっているうちにうつらうつら(笑)。朝早く家を出てきたことと、昼食に飲んだビールがうまいこと身体にまわってきたこともあり、寝てしまいました(^^;;

10-FEET@REVOLUTION STAGE

そして続いては10-FEETのステージへ。今回、彼らのライブは正真正銘の初体験です。この日、いろいろなミュージシャンやライブのTシャツを着た人たちがいたのですが、その中で一番目立ったのは10-FEET主催の「京都大作戦」のTシャツ。やはり10-FEET目当てが多かったのでしょうか、ステージ前にもかなりの人が集まっていました。

ライブは「VIBES BY VIBES」でスタート。楽曲は王道のメロコアといった感じで、ライブスタート直後から大盛り上がりのステージとなります。中盤の「RIVER」では、歌詞の一部を「木曽川」と歌いかえるサービス(?)も。さらに会場後方にもサークルピットが出現し、さらにファンの盛り上がりはヒートアップしていきました。

後半は「蜃気楼」でポップに聴かせたり、「その向こうへ」で盛り上がりつつ、ラストは「goes on」で締めくくり。最初から最後まで盛り上がりまくったステージでした。

で、はじめて見た10-FEETのライブの感想ですが、確かにこれは若い世代に受けそうだな、といった印象でした。実にメロコアらしいハードなサウンドに、適度にラップやレゲエの要素を加えたサウンド。へヴィーなサウンドを楽しみつつ、ラップやレゲエのリズムもいいとこどりしているような印象(悪い意味ではないですよ)で、彼らのことを詳しく知らなくても、最初のライブでいきなり楽しめそうなポピュラリティーがありました。さすがに私自身ははまれる感じではなかったのですが、それでも十分に楽しめたステージでした。

その2

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2014年8月31日 (日)

スキヤキ・ミーツ・ザ・ワールド2014 その4

その3から

Sukiyaki14_11

↑最終日の福野文化創造センター

そして最終日の14時半より、福野文化創造センターにて、このスキヤキ・ミーツ・ザ・ワールドのハイライトであるヘリオスステージがスタートしました。

トリ・アンサンブル

まず一番手を飾るのは韓国の4人組グループ、トリ・アンサンブルの演奏。日本でも人気の高い(らしい)打楽器奏者のミン・ヨンチ氏も参加するグループで、他は声明みたいな歌を奏でるボーカルにおそらく韓国の民俗楽器だと思うのですが、琴をバチみたいなもので力強く奏でる楽器、それに縦笛奏者も含めての4人組でした。メンバーそれぞれソロとしても活躍しているそうで、4人そろっての演奏は海外での公演のみということだそうです。

正直、ライブはさほど期待はしていなかったのですが、これが非常におもしろい演奏を聴かせてくれました。それぞれ最小限の音を奏でつつ、非常におごそかな演奏。時折奏でるトランシーな太鼓のリズムが心地よく、日本の琴とは全くことなる、非常に太い音でアグレッシブな演奏を奏でる琴(?)の演奏もとても印象的でした。

演奏は4人が舞台上に横に並んで座りながらそれぞれの楽器を奏でるスタイル。日本や中国の宮廷音楽にも通じるものを感じつつ、その一方でいい意味で粗野で力強い演奏に泥臭さも感じる印象。あえていえば洗練さと泥臭さをあわせもった音楽がどこかアジア的な雰囲気を覚えました。

ちなみに打楽器奏者のミン・ヨンチ氏が日本語をしゃべれるらしく、彼の簡単な解説を間に挟みながらライブは進んでいきました。「遭遇」「歩く」といったタイトルのナンバーを披露。ただ基本的に概ねの方向性のみを決め、基本的に即興演奏がメインだそうで、まさに一期一会のステージ。時々、太鼓の音でリズミカルなナンバーもあったのですが、全体的にその音数の少ないサウンドに聴き入ってしまうようなステージ。いや、圧巻という言葉がピッタリの素晴らしいステージでした。

BONGEZIWE & SUKIYAKI FRIENDS

続いては南アフリカのボンゲジウエというシンガーを中心に、モザンビークのミュージシャン、マチュメ、韓国のパーカッショニスト、チャン・ジェヒョ、日本の親指ピアノ奏者、サカキマンゴー、そしてキウイとパパイヤ、マンゴーズを率いる日本の廣瀬拓音の5人からなる、スキヤキのための結成されたSUKIYAKI FRIENDSのライブ。事前に福野で合宿を行いこの日のステージの準備を行ったそうです。

この様々な国のミュージシャンがスキヤキのためにユニットを結成し、事前の合宿でステージをつくりあげるという試み、毎年恒例になっています。違う文化的背景を持つミュージシャンがコラボを組みことによって新たな音を産みだそうとするこのイベントならではの試みなのですが、過去3回、このコラボを見た中で、今年のコラボが最も「異文化の融合」というこのコラボの目的を、見事に実現させていたように感じました。

例えばマチュメのアフリカらしいパーカッションと、チャン・ジェヒョの韓国らしい打楽器の演奏の共演があったり、同じくチャン・ジェヒョの奏でる韓国民謡に対して、電子三線を持ったサカキマンゴーが日本民謡風のメロで答えたり、まさに日本、韓国、そしてアフリカのリズムやメロディーが入り混じる、独特のステージを聴かせてくれました。途中、ボンゲジウエとマチュメ、そしてサカキマンゴーの3人でどじょうすくいを踊るなんてユーモラスなシーンも(笑)。

その中心にいたボンゲジウエは、ラテン風のド派手なスーツに山高帽をかぶってのなかなかおしゃれな井出達にアコギ1本かかえてのステージ。ちょっと意外なことにラテンフレーバーでちょっとフォーキーなメロディアスな曲をたっぷり聴かせてくれたステージ。同じアフリカ勢のマチュメとはまた異なる音楽背景を持っており、これもまたステージの幅を広げていました。

ちなみに忘れてはいけないのがベースを担当した廣瀬拓音で、熱心なドラゴンズファンの彼はこの日は平田のユニフォームにドラゴンズキャップという素晴らしい服装で登場(笑)。もともとレゲエベーシストの彼もまた、レゲエのリズムの入ったベースを聴かせつつ、しっかりとステージを支えていました。

様々な音楽を融合させた実に素晴らしいステージ。昨日のジュピターが今回のスキヤキのベストステージか、と思っていたのですが、それに勝るとも劣らない素晴らしいステージでした。ライブの後、実行委員長が「いままでで一番素晴らしいかも」みたいなことを言っていたのですが、私は3回しか見ていないのですが、それがお世辞とは思えない、本当に素晴らしいステージでした。

バッキバ

で、セットチェンジの休憩の間に外に出てみたのですが、ちょうどガーデンステージでバッキバのステージがスタートしていました。バッキバは東京・世田谷から来たブラジルのマラカトゥのビートを鳴り響かせる太鼓集団。メンバーみんな実に息の合った太鼓のリズムで非常にハイテンションなステージで思わず身体が踊りだしてしまうステージでした。ちなみにさきほどのスキヤキ・フレンズに参加していた廣瀬拓音氏はバッキバのリーダーでもあり、さきほどのステージから引き続きの参加。引き続き、熱いステージを見せてくれていました。活動的だ・・・。

MAYRA ANDRADE

バッキバのステージは残念ながら途中で引きあげ、続けてヘリオス・ステージで昨日、インタビューを聴かせてくれたマイラ・アンドーラのステージへ。このスキヤキ最後のステージとなります。しっとりとした服装だった前日と異なり、この日は胸元も大きく開いた、ちょっとチアリーダーみたいなステージ衣装で登場。セクシーな雰囲気の服装が目に焼き付きました(笑)。

彼女の歌はCDで聴くよりも力強く、より色っぽさも感じるボーカルで聴かせてくれます。アコースティックなラテンフレーバーのポップス。フォーキーなメロはヨーロピアンな雰囲気を感じます。一方では時々ならされるトライバルなリズムにアフリカ的な雰囲気も感じたりして・・・前日のインタビューで語ったアフリカとヨーロッパとブラジルからの影響を受けた彼女のふるさとカーボ・ヴェルデならではの音楽、といった雰囲気でした。

前半はふるさとのカーボ・ヴェルデ、サンティアゴ島のことを歌った「Ilha de Santiago」(邦題 麗しのサンティアゴ島)など聴かせるなど、しんみりしたナンバーが続き、会場にはメロウな空気が流れました。

中盤MCでは「こんばんは」という簡単な日本語と、その後「日本語はわからないから」ということで英語のMCに。ただ母国語ではない英語なので、日本人にも聴きやすくわかりやすい英語でした。このまましんみり聴かせるライブが続く・・・と思いきや、中盤「We used to call it love」(邦題 過ぎ去りし愛)では比較的アップテンポなナンバーで観客を立たせて一緒に踊らせるなど会場を盛り上げていました。

さらに「Rosa」ではサビのメロディーで観客を歌わせました。この時は2階席まで一緒の歌うようにマイクをむけたりして、会場全体で「Rosa」のサビのメロディーの合唱がおこります。正直、しんみりなメロディーラインで決して盛り上がるサビではないんですけどね(^^;;

そんな感じでしんみり聴かせる大人のステージをみせてくれつつ、ちゃんと会場を盛り上げるパフォーマンスをみせてくれた素晴らしいステージでした。残念ながらこの日のうちに名古屋に帰るため、最後まで見れず(おそらくあと1曲くらいだったと思うのですが)、途中で後ろ髪をひかれる思いで会場を後にしました・・・。

そんな訳で、毎年楽しみにしていたスキヤキ・ミーツ・ザ・ワールド。今年も数多くの素晴らしいステージを体験できました。予想通り、ジュピターのステージが素晴らしかったのですが、ボンゲジウエ&スキヤキ・フレンズのステージも想像以上のもの。もちろんトリ・アンサンブルやアニャンゴ、そして最後を飾ったマイラ・アンドラーデのステージも素晴らしく、あいかわらず質の高い、はずれのないイベントで、非常に満足な気分になりつつ会場を後にしました。

スキヤキ・ミーツ・ザ・ワールド、毎年思いますが、本当に素晴らしい数多くのミュージシャンにあえる素晴らしいイベントです。来年も機会があれば、是非また足を運びたいです!

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