GLAY vs ラルク
まあ、いまさらGLAYとラルクを対比させていろいろと語るのも時代遅れな感は否めないのですが・・・ただちょうど同時期にGLAYのアルバムとラルクのhydeのバンド、VAMPSのアルバムを聴いて、ある意味対照的な内容が印象的だったので、今回はまとめて紹介しようと思います。
Title:MUSIC LIFE
Musician:GLAY
まずはGLAYのニューアルバム。先行シングルにもなった「百花繚乱」が、「ヤバイ」新曲として話題になりました。ただこの曲、社会派っぽい内容になっているのですが、「反体制的なこと歌っちゃう俺たちってロックだろ?」なんていう主張が垣間見れちゃう、ヤバイというよりもイタイ感じの曲。でも、こういうベタなわかりやすさってのが、ある意味GLAYらしいっちゃあGLAYらしいんだよなぁ・・・。
今回のアルバムは、そのへヴィーなバンドサウンドが特徴的だった「百花繚乱」を除くと、実にGLAYらしさを押さえたアルバムになっていたように感じます。「Only Yesterday」は軽快なメロがいかにもJ-POPといった感じですし、「DARK RIVER」もいかにも歌謡曲テイストのメロにGLAYらしい歌謡ロック路線を感じます。
そういう意味では新しさみたいなものはないのですが、一方ではポップなメロをきちんと聴かせる、安心して聴いていられるアルバムになっていて、ここらへんの「無難さ」が決して悪い意味ではなく彼らの持ち味のように感じます。
ちなみに今回、バラードベスト「BALLADE BEST☆MELODIES」をつけた2CDヴァージョンも発売。こちらのバラードベストでは、大ヒットした「BELOVED」や「However」も収録。久しぶりに聴いたのですが、大ヒットしただけあって、素直にいい曲だなぁ~と思いました。聴きなれただけ、ということもあるのかもしれませんが、やはり楽曲から勢いを感じさせます。やはり売れた曲にはそれなりに理由があるよな、ということを強く感じました。
評価:★★★★
GLAY 過去の作品
GLAY
JUSTICE
GUILTY
Title:Bloodsuckers
Musician:VAMPS
で、こちらはラルクのhydeによるサイドユニット、VAMPSのニューアルバム。ベタなJ-POPで、歌謡曲テイストも強いGLAYとは対照的に、あきらかに洋楽志向が強いアルバム。英語詞の曲が多く、日本語詞も英語の中に軽く紛れ込ませる程度。ロックサウンドを前に押し出した作風もまた、J-POPとは違うんだ、ということを意識しているように感じます。
基本的にメタル、へヴィーコア的な作風に、楽曲によってはインダストリアル的な要素も入れた作品も。VAMPSのいままでの作風を引き継ぎつつ、今回はエレクトロサウンドやニューウェーヴを取り入れた作風が特徴的になっています。
とはいいつつも、雰囲気的にはいままでのVAMPSの作品からは大きく変わりませんし、バンドサウンドを押し出しつつ、そこに流れるメロディーは意外とベタなポップ。洋楽テイストが強いサウンドながらも、普段洋楽を聴かないリスナー層でも無理なく楽しめる作品のように思われます。
また、hydeのあの歌い方をすると、どんな曲でもhydeらしい雰囲気が出ちゃうし、そういう意味ではラルクでもよくない?とも思うのですが、まあ、2人組のVAMPSの方がいろいろな意味で小回りが利くんでしょうね。ラルクよりもhydeが好き勝手やっているようにも感じられる、そんなアルバムでした。
評価:★★★★
VAMPS 過去の作品
VAMPS
BEAST
SEX BLOOD ROCK N'ROLL
ほかに聴いたアルバム
空から降る一億の星/plenty
新ドラマー中村一太加入により、再び3ピースバンドとなったplentyの新作は、7曲入りのミニアルバム。基本的にはノイジーなギターを聴かせるメロディアスなロックが主軸なのはいままでのplentyと同様。公式サイトでわざわざ歌詞をアップしている通り、その歌詞が彼らの大きな聴きどころなのですが、もうひとつ聴いていて「おっ」と思わせるような部分がないのが相変わらず。メロにしても歌詞にしてももうひとひねりあればおもしろいバンドになると思うのですが・・・。
評価:★★★★
plenty 過去の作品
拝啓。皆さま
理想的なボクの世界
plenty
this
re(construction)
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