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2014年11月15日 (土)

25周年の記念の年に

Title:ムーンダスト
Musician:the pillows

今年、結成25周年を迎えたthe pillows。2012年7月に一時的な活動休止を宣言し、その後は各自のソロ活動などが続いたものの、2013年6月に活動を再開。今年に入りデビュー25周年の記念すべき年ということもあり、映像集やトリビュートアルバムなどのリリースが続いていましたが、その中の真打とも言うべき、約2年9ヵ月ぶりのリリースとなったニューアルバムが本作です。

そんな久しぶりとなったニューアルバムは、おそらくthe pillowsファンにとっては「これこれ、これが聴きたかった!」と思うような、the pillowsらしい壺をついたような作品になっているのではないでしょうか。ガッと鳴り響くギターリフと山中さわおのボーカルとの掛け合いからスタートする「Clean Slate Revolution」はまさにthe pillowsらしいギターロック。「Break a time machine!」もへヴィーなギターサウンドが響くとてもカッコいいナンバー。へヴィーなギターリフ主導ながらもリズムはダンサナブルという「都会のアリス」といい、ライブ映えしそうなナンバーが序盤、続いていきます。

そして間違いなくこのアルバムのハイライトになるのが、これらの曲に続いて収録されている、先行シングルでもある「About A Rock'n'Roll Band」でしょう。彼ららしいアップテンポなギターロックチューンであるこの曲は

「あの日のロックンロールの
引力は万能で
裸足のままで走り出していたんだ
不敵なメッセージを
受け取って笑って騒いで
強く生きてゆくイメージを
握りしめた
About a rock'n'roll band」

(「About A Rock'n'Roll Band」より 作詞 SAWAO YAMANAKA)

と、彼らなりのロックンロール賛歌であるこのナンバー。まさにデビュー25周年という節目の年を飾るにふさわしいナンバーになっています。

後半は、「ハッピー・バースデー」というタイトルとは裏腹な切ない雰囲気のメロが彼ららしいナンバーや、「アネモネ」のようにちょっとメロウなミディアムチューンなど、ミディアムテンポなナンバーが中心ながらも、これまたthe pillowsらしいギターロックが並んでいました。

そんな訳でアルバム全体としてはthe pillowsらしさが貫かれた本作。ただ正直、この点についてはマンネリに片足を突っ込んでいる点は否定はできません。また、前作「TRIAL」でも感じたのですが、「ヒット」な作品が多い反面、「ホームラン」級の作品が見当たらなかったりするかも。ただ、「About A Rock'n'Roll Band」はきちんと走者一掃してくれるタイムリーといった感じですが。

ただ一方ではリスナーの壺をついてくるギターサウンドにポップなメロディーはやはり非常に魅力的。また、アルバム1枚の長さがわずか40分というのも聴いていてちょうどよく、飽きることなく楽しめる内容。マンネリ気味といってもバンドサウンド自体の若々しさと勢いは25年たっても衰えておらず(!)、マイナス点を十分リカバーできるだけの魅力を兼ね備えていました。

そのため、マイナス点で気になった部分はありつつも、アルバム全体としてはやはり「傑作」と言わざるをえない作品なのは間違いないでしょう。まさに3年近く待ったかいのあったthe pillowsを聴いた!という満足感にひたれるそんな作品でした。

評価:★★★★★

the pillows 過去の作品
LOSTMAN GO TO YESTERDAY
PIED PIPER
Once upon a time in the pillows
Rock stock&too smoking the pillows

OOPARTS
HORN AGAIN
トライアル

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