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2014年11月21日 (金)

King Of Stageは伊達じゃない!

RHYMESTER King Of Stage Vol.11 The R Relese Tour 2014

会場 Zepp Nagoya 日時 2014年11月9日(日)18:00~

King_of_stage11

今回、初となるRHYMESTERのワンマンライブ。彼らのライブは昨年、アルバム「ダーティーサイエンス」がリリースされた際に行われたミニライブイベントに参加したことはあるのですが、ワンマンライブに行くのはこの日がはじめて。「King Of Stage」の異名の通り、そのライブには定評のある彼らなだけに、この日はかなり楽しみにZepp Nagoyaまで足を運びました。

会場は満員・・・までは行かなかったもののそこそこの人の入り。HIP HOPミュージシャンのワンマンライブということで客層はどんな雰囲気だろう、と思ったら、意外と普段足を運ぶようなロック系と同じような客層でちょっと安心しました(^^;;

ライブはほぼ定刻通りにスタート。最初、ステージ前の貼られた薄い幕にメンバーの名前が映し出され、それに重なるようにMummy-Dのオープニングを飾るフリースタイルのラップが。そして幕が開き、「Walk This Way」からスタートしました。

その後は序盤からいきなりキラーチューンで盛り上がる盛り上がる。「ONCE AGAIN」「The Choice Is Yours」そして「K.U.F.U.」とライブで盛り上がりそうなナンバーを序盤から惜しげなく投入し、いきなり会場のテンションは最高潮となりました。

続くMCではDJ JINのDJスキルを紹介するコーナーに。ターンテーブルを上からカメラで映し出し、そのテクニックを披露するなど、なかなか興味深いコーナーになっていました。そのままDJ JINのスクラッチ技術にあわせて「Survivor」へと突入していきます。

さらにはここで、ベスト盤「The R」で、「ちょうどいい」「It's A New Day」のピアノセッションバージョンでそのメロウなピアノで共演したキーボーディスとのSWING-Oが登場!かなりド派手な眼鏡が特徴的だった彼との共演で、そのベスト盤収録の2曲、さらには「POP LIFE」をピアノセッションバージョンで聴かせてくれます。

で、ここで前半が終了。メンバーは一度ステージから下がります。すると、ステージ中央のモニターから、なにかどこかで見たことあるようなCMが・・・よくよく見ると、この日のツアーグッズをテレビCM風に紹介していたのですが、最初のパンフレットの紹介はディアゴスティーニのCMのパロ、続くパーカーやタオルの紹介は、プロアクティブのCMのパロ。いずれもメンバー本人が登場しており、かなり大笑いしてしまったVTRに仕上がっていました。

そして後半戦がスタート。後半1曲目は、まさにこのタイミングにふさわしい「そしてまた歌い出す」からスタート。その後は「Just Do It」「付和Ride On」とまたアップテンポなナンバーで会場を盛り上げます。

ここでRhymesterのライブではおなじみらしい「ミステリー」のコーナーに。ステージ真ん中にテーブルと椅子が用意され、宇多丸が東京でやっているラジオ番組「ウィークエンドシャッフル」の収録風に、DJ JINとのトークを繰り広げました。なぜかMummy-Dは「トイレ」ということでいなくなって、代わりに(?)「しゅうけいくん」なるロボットが登場し、AD役をつとめます。ラジオ番組らしく、東京都新宿区の山本仁さんからのリクエストという形で、そのまま「ほとんどビョーキ」が披露されました。

それに続くのは、この曲から一気に雰囲気がかわり「hands」に。児童虐待をテーマに歌った重いテーマの曲なのですが、この後のMCで曰く、「デビューから25年もたったからこそ、こういう曲も歌える」と言っていましたが、確かにこの曲は人生を積み重ねないと、なかなか歌えないテーマ。Rhymesterというユニットの底力を感じます。

そしてここからが終盤戦。再びSWING-Oが登場し、彼のピアノとのコラボで「グレートアマチュアリズム」、そして「ゆめのしま」へ。CDで聴いたアレンジに、彼のメロウなピアノが加わり、またちょっと違う味わいの曲になっていました(ただ、ちょっと「ゆめのしま」はアレンジ過剰だった気もするのですが)。さらに本編ラストは、ラストらしい「ラストヴァース」で締めくくります。

もちろんその後は盛大なアンコールが。アンコールでは「いままでが過去のRhymesterなら、アンコールは未来のRhymester」だそうで、新曲「Still Changing」と「Pain Killer」を披露してくれました。「Pain Killer」はあのKREVAプロデュースによるナンバー。なんでもアルバムの曲は既に半分くらい出来上がっているそうで、このツアーでも、曲目をかえて披露していくそうです。近いうちにリリースされるアルバムも非常に楽しいです!

そしてそして、ラストは待ってました!「最後はちょっと嫌な気持ちになって帰ってもらう」だそうですが(笑)、「余計なお世話だバカヤロウ」!ちゃんとライブで盛り上がる仕掛けもしてある曲なだけに、思いっきり「余計なお世話だバカヤロウ」と叫んできました。あ~気持ちよかった(笑)。

そんな訳で、ライブはアンコール込で2時間半。はじめてのRhymesterだったのですが、思いっきり楽しんできました!いやぁ、盛り上がりましたし、なによりカッコよかった!King Of Stageという異名は伊達じゃない、と実感したライブでした。

ただ、彼らのラップのスキルやDJプレイ、さらには楽曲の良さはさることながら、それ以上に非常に良く考えられ、構成されたステージのように感じました。要所要所に見せ場をつくりつつ、一方ではユーモラスで笑える部分も挟みつつ、MCもほどよく盛り上げて、前半と後半にわけることによりステージにメリハリをつくる・・・実によく考えられ、練られたステージに感じました。特にHIP HOPのステージは、楽器が並ぶロックのライブと比べると、ステージ上が寂しく、ちゃんとエンタテイメント性を入れないと、ステージに物足りなさを感じてしまうのですが、彼らのステージには全くそういう部分を感じませんでした。さすがです。

この日のライブはベスト盤「The R」リリース記念ということで、ほとんどが活動休止後の曲が並んでいました。これについても宇多丸が散々に「活動休止して、その後の曲だけで盛り上げられるのは世界の中に自分たちだけ」と言っていましたが、確かにその通り。本人たち曰く「常に挑戦し続ける」彼らだからこそ、ベテランでありながらもこういう最近の曲だけを並べたセットリストが可能になるのでしょう。

ここ最近、このライブに行くための予習としてRhymesterのアルバムを繰り返し聴いていたのですが、実は自分、いままで自分が思っていた以上にRhymesterが好きだ、ということに気が付いてしまったのですが(笑)、ライブに足を運んで、ますます好きになってしまいました。それだけ盛り上がった素晴らしいステージ。さすがKing Of Stage!とても充実した2時間半でした。

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