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2014年11月 3日 (月)

J-POPなメロがどこか懐かしさも

Title:Catcher In The Sky
Musician:UNISON SQUARE GARDEN

前作「CIDER ROAD」で初のベスト10ヒットを記録した3ピースロックバンドUNISON SGUARE GARDENのニューアルバム。UNISON SQUARE GARDENというバンドが、非常にユニークな点、それは彼らが各種ロックフェスに出演するなどオルタナ系のギターロックバンド的に活動していながら、非常にJ-POP的なバンド、という点でしょう。

ここで言うJ-POP的というのは、楽曲は非常にキャッチーでわかりやすい反面、彼らの楽曲的なルーツがいまひとつ見えてこないという部分。特にこの「ルーツレス」という部分が、彼らに対する「J-POP的」という印象を強くしています。確かに彼らはバンドサウンドを前面に押し出していて、あえていえば「オルタナ系ロック」と言えるのかもしれません。ただ、他のミュージシャン、特に洋楽からの影響は、いろいろなジャンルから薄く浅くといった感じで、このミュージシャンやジャンルに影響を受けたんだろうなぁ、と強く感じられる部分はほとんどありません。

そしてメロディーがキャッチーで楽曲構成がわかりやすいという点。これも今回のアルバムの楽曲でも顕著に感じられます。例えば「何かが変わりそう」ではいきなり楽曲タイトルを頭に持ってきたサビからスタート。非常にキャッチーなメロが耳につきますし、続いてはじまるAメロからBメロ、サビへのわかりやすい盛り上がり方。まさにJ-POPの典型的な楽曲になっています。

このルーツレスな部分は聴いていてどこか落ち着かないもどかしさを感じますし、キャッチーなメロディーラインも言い方によっては「ベタ」。即効性はあるものの、飽きやすいという部分も否定できません。実際、前作「CIDER ROAD」ではキャッチーなメロが耳を惹いたものの、似たようなメロディーラインで最後は飽きてしまいました。

ただ今回のアルバムに関しては、明らかに前作に比べてその勢いが増したように感じます。こちらもサビが最初に展開する「桜のあと(all quartets lead to the?)」や、スケール感のある「harmonized finale」などインパクトあるメロの曲がグッと増えていますし、キャッチーさが増して、アイドルソングっぽさすら感じさせる「メカトル時空探検隊」やバンドサウンドのへヴィネスさが増した「天国と地獄」、ラテン風なリズムを取り入れた「instant EGOIST」など、楽曲にバリエーションが増したようにも感じます。

要するにバンドとして明らかに脂がのっていると感じられる作品に仕上がっている本作。そのJ-POP的な楽曲は、どこか90年代のJ-POP全盛期を彷彿とさせて、J-POP全盛期に学生時代を過ごした私としては、その曲調からはどこか懐かしさも感じられました。

正直、最初聴いた時は「お、これは傑作か??」と思ったのですが、何度か聴くうちに「うん、まあいいアルバムだけどね」的に印象がかわってしまい、そういう意味ではメロディーにあとひとひねり、あと一歩な点も否めません。ただ今後、さらなるヒットをのぞめる位置にいるのは間違いないと思います。これからのさらなる活躍を期待できる1枚でした。

評価:★★★★

UNISON SQUARE GARDEN 過去の作品
CIDER ROAD

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