ジャニーズ系vsハロプロ系
今週はアルバムチャートに新譜が少なかったので、シングル/アルバムチャート同時更新です。
今週のシングルチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/js/w/
ベスト10下位の売上枚数が極端に少なかった先週と異なり、今週は比較的売上枚数の多いチャートとなりました。
そんな中、1位を獲得したのはジャニーズ系。関ジャニ∞「言ったじゃないか」が獲得。TBSテレビ系ドラマ「ごめんね青春!」主題歌。初動売上27万1千枚はエイトレンジャー名義だった前作「ER2」の20万8千枚(1位)からアップ。本作では作曲は銀杏BOYZの峯田和伸、作詞はクドカンこと宮藤官九郎が手掛けたナンバー。ここらへん、あまり他人への楽曲提供を手掛けないようなインディー系のロックミュージシャンをさらりと作曲で起用するあたりはジャニーズ系らしい感じ。
2位はモーニング娘'14「TIKI BUN」。初動13万5千枚は前作「時空を超え 宇宙を超え」の11万9千枚(1位)よりアップ。前作に引き続き今風なEDMチューン。今回の売上増は、メンバーの道重さゆみのラストシングルという要素が大きそうですが、前々作「笑顔の君は太陽さ」は初動14万9千枚を記録しているため、それに比べると少々さびしい結果か。
3位初登場はEXILEの弟分のボーカルグループ、三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBE「C.O.S.M.O.S.~秋桜~」。ここ数作、シングルタイトルはアルファベットに1文字ずつ「.(ドット)」がつくスタイルなのですが、何をしたいのか全く意図不明。哀愁たっぷりのバラードナンバーはアイドルソングテイスト・・・というよりもK-POPっぽい雰囲気。初動売上12万枚は前作「R.Y.U.S.E.I.」の16万2千枚(1位)よりダウン。
以下、4位からの初登場曲です。まず4位には「中2病」な歌詞が話題のロックバンド、SEKAI NO OWARI「Dragon Night」がランクイン。初動8万5千枚は前作「炎と森のカーニバル」の6万6千枚(2位)からアップ。打ち込み主体のアレンジにファンタジックな曲調が彼ららしい感じ。どこかで聴いたことあるなぁ、と思ったら、先日見たセカオワの映画で流れていた曲なんですね。
5位初登場は人気声優水樹奈々の「禁断のレジスタンス」。アニメ「クロスアンジュ 天使と竜の輪舞」オープニング・テーマ。初動売上4万枚は前作「Vitalization」の6万1千枚(3位)よりダウン。ここ数作、7万5千枚→6万1千枚→4万枚と下落傾向が続いているのが気になります。楽曲はマイナーコードでちょっとメタリックなアップテンポチューンという、もはや「様式美」ともいえるいつものスタイル。
6位にはGLAY「百花繚乱」がランクイン。いつものGLAYのナンバーに比べてかなりパンキッシュな作風で、歌詞も社会風刺な内容になっているのが耳をひきます。初動3万6千枚は前作「BLEEZE」の4万5千枚(4位)よりダウン。
8位は韓流の4人組バンドFTISLAND「To The Light」が入ってきています。ミディアムテンポで、ノイジーなアレンジがスケール感を覚えるナンバー。初動2万1千枚は前作「未体験Future」の2万2千枚(5位)から微減。
9位は西野カナ「好き」が初登場でランクイン。初動1万6千枚は前作「Darling」の2万2千枚(6位)からアップ。前作に引き続きフジテレビ系「めざましテレビ」デイリーテーマソング。
初登場最後10位にはいきものがかり「熱情のスペクトラム」。TBSテレビ系アニメ「七つの大罪」オープニング・テーマ。上の水樹奈々と同じパターンの、いかにも最近のアニソンっぽい感じの曲。うーん、ここまでアニソンらしさにおもねらなくてもいいんじゃね?初動1万5千枚は前作「ラブソングはとまらないよ」(6位)から横バイ。
今週のアルバムチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/ja/
正直、今週の1位はちょっと驚きました。
初登場1位はSlipknotの「5:The Gray Chapter」。Slipknotはおどろおどろしいマスクをかぶりながら演奏をするアメリカのへヴィーロックバンド。本作は2008年の「ALL HOPE IS GONE」以来6年ぶりとなるニューアルバム。2010年にオリジナルメンバーのポール・グレイが急逝して、その後、新作のリリースがありませんでした。それだけに初登場1位というのは待ちわびたファンが多かった結果というところでしょう。
もっとも初動売上1万7千枚という数字は、この間リリースされたベストアルバム「Antennas to Hell」の9千枚(10位)は上回ったものの、6年前の「ALL HOPE IS GONE」の4万4千枚(2位)は大きく下回ってしまいました。ただ、6年のスパンということを考えると十分な結果と言えるようにも思います。
2位には韓流女性アイドルグループ、少女時代のベスト盤「THE BEST」がランクアップし、ベスト10に再登場。今年7月にリリースされたベスト盤ですが、今回、これに新曲などが加わった再編集盤が再リリースされた模様。先日、メンバーのジェシカが突然脱退し、8人組となった彼ら。韓流アイドルはこの手の話題が多いのですが、彼女たちの今後も前途多難か??
3位にはこちらは日本のアイドルグループDa-iCEのデビューアルバム「FIGHT BACK」がランクイン。初動売上は1万4千枚。直近のシングル「ハッシュ ハッシュ」が初動2万3千枚(8位)。シングルに比べてアルバムの売上が大幅に落ちるアイドル系としては妥当な売上水準といった感じか。
続いて4位以下の初登場ですが、今週、4位以下の初登場は1枚のみ。6位に「NHKおかあさんといっしょ 最新ベスト『みんなのリズム』」がランクイン。タイトル通り、NHKの子供向き番組「おかあさんといっしょ」で使われた曲を集めたアルバム。毎年10月にこのベストアルバムがリリースされています。初動売上5千枚は、昨年の「NHKおかあさんといっしょ 最新ベスト いえイェイ!!」の4千枚から若干アップ。おととし8位にランクインした「NHKおかあさんといっしょ 最新ベスト パンパパ・パン」以来のベスト10ヒットとなりました。
今週、1枚、ベスト10返り咲きが。8位にアメリカのロックバンドMAROON5「V」が、先週の16位からランクアップ。売上も4,028枚から4,787枚と若干のアップ。今月13日にフジテレビ系バラエティー「SMAP×SMAP」に出演した影響でしょうか。
今週のチャート評は以上。チャート評はまた来週の水曜日に!
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コメント
いきものは最近「HANABI」や「ブルーバード」みたいな激しい曲がなかったのでたまにはいいんではないでしょうか?
キャッチコピーほどロックな曲ではないと思いますけどね(汗)
ストリングスでギターが聞こえにくくなっていますし
投稿: softman | 2014年10月23日 (木) 23時06分
>softmanさん
まあ、確かにたまにはいいのかなぁ、とも思いますが、ただちょっといかにも狙いすぎな感じが・・・(^^;;うーん・・・。
投稿: ゆういち | 2014年10月31日 (金) 00時16分