こぶしの効いたボーカルが印象的
Title:Beauty and Youth
Musician:thai kick murph
今回紹介するのは、thai kick murphという女性2人、男性2人の4人組インディーバンド。いままでアルバム2枚をリリースしているそうですが、このほど、4曲入りのEPが無料ダウンロードでリリースされたので聴いてみました。
参考サイト thai kick murph、新作EPハイレゾ版無料配信スタート
このバンドは音を聴くのもはじめてなら、名前を聴いたこともはじめて。無料ダウンロードでせっかくなので・・・的なノリで聴いてみたのですが、まず1曲目「GEOGRAPH」はガレージ風のギターリフからスタート。そこにすぐにピアノの音が重なります。今回聴いた楽曲に関しては、基本的にこのギターサウンドにピアノの音色という対比が強い印象を受けました。特にピアノの音色がとても効果的。ノイジーなバンドサウンドを奏でていながらも、ピアノの音色が重なることによって、楽曲全体に清涼感が加わるような、そんな音色を奏でています。
ただ、このサウンド以上にこのバンドを特徴づけているものは間違いなくボーカルのように感じました。公式サイトのプロフィールを見ると、女性2人ともボーカルを取っているのでどちらの方なのかは不明なのですが(おそらくキーボードのミヤオヨウではないかと思うのですが・・・)、爽やかな声色を持ちつつも、ビブラートを多用する、いわゆる「こぶしの効いた」歌声を聴かせてくれています。
そのため、爽やかなサウンドとメロディーラインにもかかわらず、どこか楽曲に和風なテイストが加わり、郷愁感を帯びるのがユニーク。今回のEPでも「twilight」はまさにそんな郷愁感があるれる曲になっていましたし、「May」も切ない雰囲気を感じさせる曲に仕上がっていました。
そんな感じで、それなりに個性を保ちつつ、ポップなギターロックを聴かせてくれた彼ら。インディーバンドらしい荒削りな部分はまだまだ多々あるものの、とてもおもしろさも感じることのできたEP盤でした。ダウンロードはこちらのサイト、もしくは上の参考サイトから。先物買い好きは要チェックかも。フリーダウンロードがいつまで続くのか不明なので、気になる方はいまのうちに。
評価:★★★★
ほかに聴いたアルバム
SEE MORE GLASS/Galileo Galilei
Galileo Galileiの新作は、メジャーデビュー以降3枚目となる7曲入りのミニアルバム。本作も基本的には前作「ALARMS」の延長線上になるような、ホワイトノイズのギターサウンドを響かせたポップなロック路線。非常にポップでドリーミーな雰囲気が魅力的な一方、「ALARMS」同様、「よくありがち」という印象は否めません。確かに、このポップなメロには抗いがたい魅力を感じるのも事実なのですが。
評価:★★★★
Galileo Galilei 過去の作品
パレード
PORTAL
Baby,It's Cold Outside
ALARMS
| 固定リンク
「アルバムレビュー(邦楽)2014年」カテゴリの記事
- まだまだ「実」だけど(2014.12.29)
- ロック入門...的な(2014.12.28)
- 踊れるロック(2014.12.27)
- レトロなガレージサウンドが心地よい(2014.12.26)
- 社会派三部作完結編(2014.12.23)
コメント