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2014年10月

2014年10月31日 (金)

こぶしの効いたボーカルが印象的

Title:Beauty and Youth
Musician:thai kick murph

Beauty_and_youth

今回紹介するのは、thai kick murphという女性2人、男性2人の4人組インディーバンド。いままでアルバム2枚をリリースしているそうですが、このほど、4曲入りのEPが無料ダウンロードでリリースされたので聴いてみました。

参考サイト thai kick murph、新作EPハイレゾ版無料配信スタート

このバンドは音を聴くのもはじめてなら、名前を聴いたこともはじめて。無料ダウンロードでせっかくなので・・・的なノリで聴いてみたのですが、まず1曲目「GEOGRAPH」はガレージ風のギターリフからスタート。そこにすぐにピアノの音が重なります。今回聴いた楽曲に関しては、基本的にこのギターサウンドにピアノの音色という対比が強い印象を受けました。特にピアノの音色がとても効果的。ノイジーなバンドサウンドを奏でていながらも、ピアノの音色が重なることによって、楽曲全体に清涼感が加わるような、そんな音色を奏でています。

ただ、このサウンド以上にこのバンドを特徴づけているものは間違いなくボーカルのように感じました。公式サイトのプロフィールを見ると、女性2人ともボーカルを取っているのでどちらの方なのかは不明なのですが(おそらくキーボードのミヤオヨウではないかと思うのですが・・・)、爽やかな声色を持ちつつも、ビブラートを多用する、いわゆる「こぶしの効いた」歌声を聴かせてくれています。

そのため、爽やかなサウンドとメロディーラインにもかかわらず、どこか楽曲に和風なテイストが加わり、郷愁感を帯びるのがユニーク。今回のEPでも「twilight」はまさにそんな郷愁感があるれる曲になっていましたし、「May」も切ない雰囲気を感じさせる曲に仕上がっていました。

そんな感じで、それなりに個性を保ちつつ、ポップなギターロックを聴かせてくれた彼ら。インディーバンドらしい荒削りな部分はまだまだ多々あるものの、とてもおもしろさも感じることのできたEP盤でした。ダウンロードはこちらのサイト、もしくは上の参考サイトから。先物買い好きは要チェックかも。フリーダウンロードがいつまで続くのか不明なので、気になる方はいまのうちに。

評価:★★★★


ほかに聴いたアルバム

SEE MORE GLASS/Galileo Galilei

Galileo Galileiの新作は、メジャーデビュー以降3枚目となる7曲入りのミニアルバム。本作も基本的には前作「ALARMS」の延長線上になるような、ホワイトノイズのギターサウンドを響かせたポップなロック路線。非常にポップでドリーミーな雰囲気が魅力的な一方、「ALARMS」同様、「よくありがち」という印象は否めません。確かに、このポップなメロには抗いがたい魅力を感じるのも事実なのですが。

評価:★★★★

Galileo Galilei 過去の作品
パレード
PORTAL
Baby,It's Cold Outside
ALARMS

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2014年10月30日 (木)

大物の1位とそれに続く・・・

今週のアルバムチャート

http://www.oricon.co.jp/rank/ja/

今週のアルバムチャートは久々の大物シンガーが1位獲得。「THE DIGITALIAN」が貫録の1位となっています。初動売上66万枚は前作「LOVE」の67万枚(1位)から若干のダウンとはいえ、ほぼ同水準をキープしている点に強さを感じさせます。

2位初登場は「名探偵コナン テーマ曲集5~THE BEST OF DETECTIVE CONAN5~」。ご存じ日テレ系アニメ「名探偵コナン」の主題歌を集めたアルバム。「コナン」の主題歌といえば、すっかりビーイング系の広告枠となってしまって久しいのですが、それでもここ最近、激情版はいきものがかり、斉藤和義、柴咲コウとビーイング系以外のミュージシャンによる作品が続いてきました。ただ今回のベスト盤はこのビーイング系以外の曲については収録されなかったようで、ファンの間でも賛否が起こっている模様。初動売上1万1千枚も、前作「THE BEST OF DETECTIVE CONAN 4~名探偵コナンテーマ曲集4~」の1万9千枚(2位)からダウン。

続く3位初登場はイギリスのロックバンドU2「Songs Of Innocence」。このアルバム、9月にiTunesへ先行無料配信という試みを行ったまではよかったのですが、iPhoneなどのアップルのデバイスへ強制的に配信が行われ、結果、U2に興味のない人たちへの大ブーイングがおこるなど、むしろネガティブな宣伝効果を生む状況になってしまいました。結果、アメリカビルボードでは、初動売上が前作「No Line on the Horizon」の48万4千枚からわずか2万8千枚に急落。この戦略は「大失敗」だったようです。日本では初動1万枚は、前作の3万2千枚(4位)よりダウンしているものの、アメリカの落ち幅よりは大きくありません。なぜかいまだにCDが根強い売上を誇る日本ならではの結果なのでしょうか。

さて続いて4位以下の初登場ですが、今週はなぜかロックバンドが目立つチャートとなりました。3位のU2を筆頭に、4位にストレイテナー「Behind The Scene」、5位にthe pillows「ムーンダスト」、さらには7位にグッドモーニングアメリカ「inトーキョーシティー」、9位にBUCK-TICK「TOUR2014 或いはアナーキー」と並んでいます。

4位ストレイテナーはそろそろ「ベテラン」の域に入りそうな、the pillowsはもう「大御所」レベルですかね(笑)、いずれもオルタナ系のギターロックバンド。ストレイテナーの4位は、シングルアルバム通して自己最高位。初動売上は9千枚で、直近のミニアルバム「Resplendent」の8千枚(10位)より若干のアップ。ただし、フルアルバムとしての前作「STRAIGHTENER」の1万枚(11位)からは若干のダウン。the pillowsは初動8千枚。順位こそ前作「トライアル」の9位から大きくあげたものの、初動売上は1万2千枚からダウンしてしまいました。

一方、グッドモーニングアメリカも同じく「オルタナ系」に括られそうですが、こちらはメジャー2作目となる新人バンド。シングル「拝啓、ツラツストラ」でベスト10入りを果たしていますが、アルバムのベスト10入りはこれがはじめて。初動売上6千枚は、前作「未来へのスパイラル」の4千枚(11位)からアップしています。

で、BUCK-TICKはもう大御所中の大御所ですな。こちらは今年7月に渋谷公会堂で行われた「TOUR2014 或いはアナーキー」の模様を収録したベスト盤で、タワーレコード限定での販売だそうです。ライブ盤としては2004年の「at the night side」以来10年ぶりのリリースとなります。初動売上4千枚は、前作「或いはアナーキー」の1万8千枚(4位)よりダウンですが、タワレコ限定でベスト10ヒットというあたり、根強い人気を感じさせます。

初登場はあと1枚。10位にレゲエグループSPICY CHOCOLATE「渋谷純愛物語」がランクイン。前作のベスト盤「ずっとスパイシーチョコレート! ~BEST OF 渋谷 RAGGA SWEET COLLECTION SPICY CHOCOLATE」に続くベスト10入り。ただし初動売上は4千枚と、前作の1万7千枚(3位)から急落しています。

今週のアルバムチャートは以上。チャート評はまた来週の水曜日に!

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2014年10月29日 (水)

久々の1位獲得だが

今週のシングルチャート

http://www.oricon.co.jp/rank/js/w/

売上枚数の多めだった先週とはうってかわり、今週はいわゆる「谷間」的な週となったシングルチャート。そんな中で1位となったのはV6のニューシングル「Sky's The Limit」。フジテレビ系の昼ドラ「ほっとけない魔女たち」主題歌。昼ドラタイアップという歌謡曲的な世界とは対照的な、今風なエレクトロダンスチューン。初動売上9万5千枚は、前作「涙のアトが消える頃」の6万1千枚(2位)より大きくアップしています。

V6の1位獲得は2012年の「ROCK YOUR SOUL」以来2年3作ぶりの1位。ただ今回のCD、CDに売上増強のドーピング剤、MUSIC CARDがついてくる初回盤がリリースされており、これがオリコン集計上、売上のダブルカウントになっているのではないか、という疑惑がもたれているようです。

参考サイト 「MUSIC CARD実質0円バラマキ商法」CDシングルの売上枚数を簡単に2倍にする方法が発見される(The Natsu Style)

あくまでも推測ですが、今回の売上の大幅増から十分すぎるほどありえる事態。もし今回の売上が前作並ならば、2位に相当する売上だっただけに、疑惑がもたれかねない1位獲得でした。

2位はヴィジュアル系バンドJanne Da ArcのyasuによるソロプロジェクトAcid Black Cherry「INCUBUS」がランクイン。怪しげに雰囲気のあるミディアムテンポのナンバー。初動売上6万5千枚は前作「君がいない、あの日から・・・」の5万7千枚(2位)を上回りました。

3位4位は韓流ミュージシャンが並びました。3位に男性アイドルグループGOT7「AROUND THE WORLD」、4位に女性アイドルグループAPink「NoNoNo」が並んでランクイン。どちらもこれが日本デビュー作となるシングル。すっかりK-POPブームが終わって久しいのですが、どこにこれだけ買っていく層がいるんだろう、と不思議になります。GOT7はよくあるパターンのエレクトロナンバーですし、APinkはKARAの亜流みたいな曲ですし、どちらも韓流が出てきた頃のような新鮮味に全く乏しいのですが。

続いて4位以下の初登場曲ですが、5位にEXILE SHOKICHI「The One」がランクインです。スケール感あるJ-POPらしいミディアムチューンで、これがソロ2作目。初動売上2万9千枚は、前作「BACK TO THE FUTURE」の6万1千枚(2位)より大きくダウン。

今週はシングルチャートの初登場は少なく、初登場曲はあと1曲のみ。8位にDOG inTheパラレルワールドオーケストラ「TOKYOエレクトリックパレード」という若干きわどいタイトルのナンバーが入ってきています。タイトル通り、軽快なポップナンバーなのですが、タイトルを取ってきたと思われるディズニーランドのエレクトロニカルパレードの雰囲気はありません。初動1万5千枚は前作「魁!!祭izm」の1万4千枚(6位)から微増。

今週のシングルチャートは以上。アルバムチャートはまた明日に!

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2014年10月28日 (火)

TOYOTA ROCK FESTIVAL 2014 その2

その1より

Toyorock2014_3

Qomolangma Tomato@EAST LAND

続いてはメインステージとは豊田スタジアムを挟んで反対側にあるEAST LANDへ。豊田スタジアムの屋内通路をつかってつくられたステージ、EAST LANDでのGomolangma Tomatoのライブを見に行きます。

Qomolangma Tomatoを見るのは2年前のSAKAE SP-RING以来2回目。かなりへヴィーな激しい演奏とボーカルのシャウトが印象的・・・・・・だったのですが、ステージの音響がかなりひどくて、反響しまくっていて、聴いていて少々辛いというレベルでした(苦笑)。仕方ないので後ろの方で座りながら聴いていたのですが、いつの間にか眠ってしまった・・・(^^;;というわけでほとんど聴けず。音響もかなり悪かったし、ちょっと残念なステージでした。

LEGENDオブ伝説@THUNDER BAY

その後は、そのEAST LANDの後方、同じく豊田スタジアムの通路通路に設置されたDJブースで、LEGENDオブ伝説のDJプレイを楽しみました。LEGENDオブ伝説はHIP HOPミュージシャン、サイプレス上野がDJをする時の名前。その名前の通り、主にHIP HOPのレジェンドたちの曲をかけることが特徴となっています。

この日のプレイも、所々にサイプレス上野のトークを挟みつつ、まずはサイプレス上野とロベルト吉野の「ぶっかます!」「よっしゃっす〆」でスタートし会場を盛り上げた後は、いきなりオザケンの「ラブリー」、そしてオリジナルラヴの「接吻」とおっさんほいほいな(笑)J-POPの名曲メドレーからスタートしました。

その後もBUDDHA BRANDの「人間発電所」やRHYMESTERの「サバイバー」などHIP HOPの名曲を流しつつ、途中、スピッツの「チェリー」も挟んで会場を盛り上げます。さらに倉木麻衣の「Love,day after tomorrow」から宇多田ヒカルの「Automatic」につなぐというユニークなプレイを聴かせた後は韻踏合組合の「一網打尽」で締めくくりました。途中、次のEAST LANDでstillichimiyaとして登場する田我流も登場するなど、終始盛り上がる楽しいプレイでした。最後はアウトロ的に、なぜか「ケツメイシをなめるな!」と叫んでケツメイシの「夏の思い出」を流しながら終了しました。

Toyorock2014_4

↑EAST LANDの全景

Young-G@EAST LAND
stillichimiya@EAST LAND

そのLEGENDオブ伝説のプレイが終わると、そのままstillichimiyaのDJであるYoung-GのDJプレイがEAST LANDでスタートしました。楽曲名まではわからなかったのですが、ダンサナブルでコミカルなナンバーがメイン。30分弱、stillichimiyaの登場まで短い間、会場を温めました。

そして、stillichimiyaが登場。田我流も所属している山梨県出身の5人組ラップユニット。この日、楽しみにしていたグループの一組でしたが実はstillichimiyaとしての曲は全く聴いたことがなくこのステージではじめて聴きました。

メンバーが登場してちょっとビックリしたのは、全員、スーツにネクタイでビシッと決めて、あまりラッパーらしくない風貌だったこと。このスタイル、最新アルバム「死んだらどうなる」のジャケット写真そのまんまなんですね。

最初は(曲名はあとで調べたのですが)最新アルバムから「Hell Train」からスタート。さらに続く曲は・・・ユーモラスな曲調だったのですが、これが「ズンドコ節」をサンプリングした曲でちょっとビックリ(タイトルはそのまま「ズンドコ節」なんですね)。田我流のアルバムのイメージから硬派なグループを想像していたのですが、かなりユーモラスな曲の連続で、ちょっとビックリしました。

その後もMr.麿が霊媒師にふんしてスピリチュアル番組のパロディーみたいなMCを入れたり、突然田我流とBig Benが喧嘩をしだして、そこからフリースタイル風なラップに入ったりと、ステージ自体もエンタテイメント性あふれるステージ。後半、「やべ~勢いですげー盛り上がる」ではダイブも発生。田我流がダイブしたかと思えば、ステージにサイプレス上野も登場し、彼も客席にダイブしていました。

stillichimiyaのステージ、予想していたのとはちょっと違ったけど、とても楽しかった!これはアルバムも聴いてみないと。ただQomolangma Tomatoと同様、音が悪くて聴き取りにくかった部分も多かったのが非常に残念・・・次はまた、もうちょっと音の良い会場で楽しみたいです。

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↑MAIN STAGE全景

YOUR SONG IS GOOD@MAIN STAGE

そしてこの日のトリを飾るのがYOUR SONG IS GOOD。EAST LANDからMAIN STAGEに戻ると、既にライブがスタートしていました。ステージ上はたくさんのメンバーでかなり賑やかなステージ。会場も、はやくも盛り上がりを見せていました。

ユアソンのライブを見るのも今回がはじめて。パーカッションのリズムに軽快なオルガン、そしてギターの音色がとにかく楽しいステージ。思わず身体が動き出してしまう、とにかく踊れるライブでした。

楽曲は基本、途中のMCなどが挟まれない限りノンストップのステージ。ラテン風の曲があったり、お祭り風の曲があったりとバリエーションありつつ、どの曲もとても軽快で、難しいこと抜きに楽しめるステージ。途中、ミディアムテンポのナンバーでは、ホーンが切ないメロディーを奏でたりして、それなりにバリエーションも加えつつ、最後の最後まで徹底して観客を楽しませるステージでした。

この日最後のステージということで最後はアンコールも起こり、1時間弱程度でライブは終了。最初から最後までとても楽しいステージでした。彼らみたいなダンサナブルで軽快なインストバンドは、こういう野外の大きなステージにもピッタリ。この日のトリを飾るにふさわしいライブだったと思います。心の底から満足に感じつつ、会場を後にしました。

そんなわけで2年ぶりのTOYOTA ROCK FESTIVAL。開催日も長くなりましたが、参加ミュージシャンも例年以上に豪華になり、とても楽しい1日を過ごせました。EAST LANDの音響が悪かったのがちょっと残念でしたが・・・天気にも恵まれ、屋台のバリエーションも増え、これが無料だということが信じられないくらい、充実したフェスでした。また来年も是非とも足を運びたいです!

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2014年10月27日 (月)

2年ぶり参加のフリーフェス

TOYOTA ROCK FESTIVAL 2014

会場:豊田スタジアム/西・東イベント広場 日時:2014年10月11日(土)

Toyorock2014_1

行ってきました、毎年豊田スタジアム外周で行われるフリーのロックフェス、TOYOTA ROCK FESTIVAL。すっかり恒例のイベントとなりましたが、今年ははじめて2日間に規模を拡大させての開催に。昨年は、用事があって行けなかったのですが、今年、2年ぶりに、土曜日のみですが参加してきました。

快速東京@MAIN STAGE

会場に到着したのが12時半ころ。ちょうど快速東京のライブの真っ最中。といっても残念ながら聴けたのは最後の1曲のみでした。メンバーは黒を基調としたTシャツという衣装で、ボーカルはKissのTシャツを着ていました。CDで聴くよりもよりもパンキッシュ、というよりもハードコア的な色合いを感じたステージ。その迫力は1曲だけでも感じることが出来ました。ちょっとだけしか見れなかったので・・・機会があればまた見てみたいです。

馬喰町バンド@GREEN FIELD

続いてはGREEN FIELDにて馬喰町バンド。GREEN FIELDは、芝生の中にマイクをたてただけのシンプルなステージで、芝生に寝転がりながら気持ちよく楽しめるステージです。馬喰町バンドは、以前、「橋の下音楽祭」で見て以来2度目。アコギ+ウッドベース+太鼓の3人組で、日本や海外の民謡、フォークロアをアレンジして演奏しているユニットです。

この日も最初はラテン風の、哀愁漂うインストチューンからスタート。フォーキーな雰囲気の楽曲や、岐阜県のわらべ歌「あんせんこんせん」、さらに「おけらけむし」というわらべ歌をもう1曲聴かせてくれました。

前回見たライブではとてもよかったのでこの日も楽しいにしていたのですが・・・うーん、正直言ってこの日のステージはいまひとつ。わらべ歌にしてもちょっと怪しげな雰囲気があって、それが「橋の下音楽祭」のような舞台にはあっていたのですが、太陽の下、芝生の上というステージにちょっとあっていなかったような感じがします。あと、なぜかMCではしきりに熱中症についてコメントしていたのが印象的(^^;;なぜそこまでこだわる?(笑)

WUJA BIN BIN@MAIN STAGE

その後、ビール片手に屋台で食べ物を食べながらメインステージ周辺をブラブラ。するとメインステージでWUJA BIN BINというバンドのステージがはじめりました。大人数でのインストバンドで、木琴やホーン、パーカッションの音が印象的なバンド。ジャジーだったり、スティールドラムを取り入れてラテン風に聴かせたり、どこかユーモラスさを感じるインストを聴かせてくれました。

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↑One Love Stageの全景

ズクナシ@One Love Stage

そしてこの日のお目当ての一組、ズクナシのステージ。ズクナシは女性3人組のソウルグループ。といっても、実は名前だけ知っていて音はこの日はじめて聴きました。で、ステージに登場してちょっと驚いたのが・・・バンド編成なんですね。てっきりコーラスグループかと思っていた(^^;;

で、そのステージですが、予想していた以上にソウルフルで素晴らしいステージでした!特にボーカルがかなりソウルフル。失礼ながらちょっとパワフルなおばさんって感じで(笑)、最初「天童よしみです」という挨拶で笑いを取っていましたが、そのボーカルのパワーは天童よしみ顔負けでした。

「SOULTRAIN」という曲では、ステージ下に降りてきて、トレインさながら観客みんなと数珠つなぎになり会場を一周。「チョキチョキマンのテーマ」では、観客みんなに二本指を出させて、「過去の嫌なことを思い出して・・・チョキチョキと切ってしまいましょう」と「チョキチョキ」という歌詞をみんなで大合唱。はじめてのステージだったのですが、かなり盛り上がりました。

そして個人的にかなりの衝撃だったのが「左折右折」という曲。ボーカルの衣美氏の家までの最寄り駅から家までの帰り方を歌っただけという内容なのですが、その最寄り駅というのが、私が大学時代に住んでいた最寄り駅(!)。町名も叫んでいたのですが、だいたいの場所はわかりました(笑)。いや、この偶然、ちょっと衝撃でした。

そんなごく個人的なインパクトを受けつつも、ステージ自体もソウルフルなステージがとてもカッコよく、ボーカルももちろん、バンドとしての演奏も力強く、かつユーモラスあふれたステージがとても素晴らしかったです。そのため、はじめて見たステージだったのですが、思い切り盛り上がってしまい、かつ会場もかなり一体感があって盛り上がっていました。予想以上に素晴らしいステージでした。また是非見てみたいです!!

KING BROTHERS@MAIN STAGE

ズクナシのステージの後は、今回はじめて登場した、甘味系の屋台を集めた「Green Sweet Street」という一角を散策。おいしそうな甘味系がたくさん売られていたのですが、みたらし団子を一本買って、再びメインステージに戻ってきました。

メインステージではKING BROTHERSのステージが。最初、ケイゾウとマーヤがアンプの上に乗って登場。メンバー全員、黒いスーツでビシッと決めての登場。いきなりへヴィーでノイジーなギターサウンドを弾きまくります。

演奏はベースレスということが信じられないくらい、へヴィーで迫力あるガレージロック。ただ一方ではベテランバンドならではの安定感もあって、暴走しそうでギリギリでとどまっている感じがまた魅力的でした。

最初は黙々とへヴィーな演奏を聴かせてくれていたのですが、その雰囲気がかわった(?)のは中盤から。マーヤが楽曲の最中にマイクを観客席に投げ入れ、観客にマイクで叫ばせたと思ったら、観客席にダイブ!そのまま観客の上でダイブしたまま、観客を煽り続けます。

さらには「おいしそうな店がいっぱいあるから、このステージが終わる前までに(!)差し入れてくれ!」ととんでもない(笑)要求が。するとすかさずファンからおでんの差し入れ、さらに屋台のお寿司の差し入れまでが!観客の中にダイブしながら、おでんとお寿司をほうばったかと思うと、最後には一升瓶での酒の差し入れまでもあり、マーヤが一気飲み(!)。なんか最後はある意味とんでもないパフォーマンスが繰り広げられ、ライブは終了しました。

うーん、なにげにキンブラのステージ、はじめて見たのですが、いろいろな意味ですごかった(笑)。いやもちろんライブ自体もかなりの迫力のガレージロックで文句なしにカッコよかったです!また見てみたいなぁ。

その2

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2014年10月26日 (日)

ダブとポップを見事に融合

Title:Strange Tomorrow
Musician:TAMTAM

ここ最近、注目を集めている5人組TAMTAMのメジャー初となるフルアルバム。ダブの手法を多用したロックなサウンドを演奏しながらも、メロディーは至ってポップというバランスが特徴的で、今、最も期待されている新人バンドの一組です。そんな彼女たちのニューアルバム。私は彼女たちのアルバムを聴くのは、前作のミニアルバム「For Bored Dancers」に続いて2枚目なのですが、まず一言、強く感じるのは「あ、一皮むけたな」ということでした。

前作「For Bored Dancers」もまた、ポップなメロにダビーなサウンドが特徴的なアルバムでした。ただ、アルバム全体としては、ダブなアルバムというよりもポップなアルバムにダブの要素をちょっと入れたかな、という程度の内容。メロディーもそこそこといった感じで、サウンドもメロもそれぞれを切り取るとインパクトは弱め。彼女たちの評判を知り、聴いてみたアルバムだったのですが、期待を上回るほどの出来ではありませんでした。

それと比べると今回のアルバムはサウンドもメロもグッと力を増してきました。それはアルバムの冒頭でまずはっきりと感じられます。1曲目「Babel」。まず、これでもかというほどリバーブのかかったサウンドに力強いバンドサウンド。あきらかにこのイントロだけでグッと私たちの耳をつかまされます。そしてメロディー。ボーカルKuroの歌声は端正で、それだけでポピュラリティーがあるのですが、メロディーも垢抜けたポップ。どこか切なさを感じられるメロが印象的。あきらかにサウンドもメロディーもそれぞれにインパクトがあり、かつ両者が見事に融合しあった楽曲に仕上がっていました。

基本的にメロディーはマイナーコード主体のポップで、ダビーなロックというスタイル。前半は正直似たようなタイプの曲が並んでいたのですが、その内容の出来の良さに加速度が増すのが、インターリュードを挟んだ後半以降。ピアノを取り入れた「Spica」はより幻想的な作風になっており、ダブとピアノとロックを融合させたサウンドが非常にインパクトありますし、続く「Nothing But a Girl」では今風のエレクトロサウンドを取り入れており、このサウンドもまたユニーク。さらに「Savon」では迫力あるジャムロック風の演奏をダイナミックに聴かせてくれ、ロックバンドとしての本領も発揮しています。

全体的にはダブのサウンドをより前面に押し出してきて、ダブバンドであることを主張するようなつくりになっていますし、そのダブのサウンドに負けないくらい、強度の強いバンドサウンド、そしてメロディーを聴かせてくれます。その結果、前作よりもダビーさが増しながらも、同時にポピュラリティーも増し、かつ両者がガッチリと組み合わさるという傑作アルバムが登場しました。まさしく、彼女たちにとって「一皮むけたアルバム」といって間違いないでしょう。これから、どんどんと傑作をリリースしていきそう・・・そんな予感のするアルバムでした。

評価:★★★★★

TAMTAM 過去の作品
For Bored Dancers


ほかに聴いたアルバム

Kiss/DEPAPEPE

2人組ギターインストユニットの2年ぶりとなるニューアルバム。毎回、単なるイージーリスニングの枠組みにおさまらない魅力的なギターインストの楽曲を聴かせてくれるのですが、本作に関しては、いつものようなアグレッシブさがちょっと抑え気味で、無難な内容になっていたような。ポップなメロディーラインは相変わらず魅力的なのですが、ちょっとイージーリスニング風なのは否定できず。悪いアルバムではないと思うのですが・・・。

評価:★★★

DEPAPEPE 過去の作品
デパクラ~DEPAPEPE PLAYS THE CLASSIC
HOP!SKIP!JUMP!
デパナツ~drive!drive!!drive!!!~
デパフユ~晴れ時どき雪~
Do!
デパクラII~DEPAPEPE PLAYS THE CLASSICS
ONE
Acoustic&Dining

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2014年10月25日 (土)

「Coccoエキス」あふれる作品

Title:プランC
Musician:Cocco

ここ最近、マイペースな活動を続ける彼女の、フルアルバムとしては4年2ヶ月ぶりとなるニューアルバム。今回のアルバム、インパクトという面ではちょっと薄めだったように感じます(ただ、この点は、ここ数作に共通する印象ですが・・・)。が、一方でCoccoを聴いた、という満足感を覚えた作品になっていました。

インパクトはちょっと薄いというのは要するに、初期の彼女のように、どこか焦燥感のあるボーカルだったり、大ヒットした「強く儚い者たち」のような、やさしくもどこか毒を帯びて印象に残るようなメロディーの曲がなかったという点。「売上」という面では2006年の活動再開以降、活動再開以前と比べてあまり芳しい状況ではありませんが、今回も正直、売上を大きく伸ばすのは厳しそうです。

今回のアルバムでひとつ話題になったのは、今はやりのEDMサウンドを取り入れたという点。PVもつくられ、アルバムの顔ともいえる「パンダとバナナ」「3D」がそれ。ただ正直なところ、このEDMサウンドの導入に関してはあまり成功しているとは思えません。どちらもサウンドは目新しさもありませんし、むしろ非常にチープな印象をして、「いまさらこのサウンド?」とすら思ってしまいました。

ただ、そういったマイナス面がありつつも、一方で非常にCoccoらしさを感じるアルバムになっていたのが今回のアルバム。まず前半はどこかエロチシズムを感じる歌詞に、彼女らしさを感じます。

例えばそのEDMサウンドが話題の「パンダにバナナ」も

「そこには入れてみたい
入り方がわからない
Hotな所までどうだい」

(「パンダにバナナ」より 作詞 Cocco)

という歌詞はエロチックな隠喩のように感じますし(そもそも「バナナ」というタイトルも・・・)、彼女が主演して話題となった劇「ジルゼの事情」の劇中歌「ドロリーナ・ジルゼ」も

「ドロリ
私の内に
堕ちたあなた
愛されない」

(「ドロリーナ・ジルゼ」より 作詞 Cocco)

なんて歌詞もまたエロチックなものを感じます。

一方では後半、彼女の社交ダンスの先生に送ったという「Snowing」や、友人の結婚式のためにレコーディングされた「ハミングバードと星の砂」みたいな、とても広い心の無償のやさしさを感じさせる曲もあったり、「スティンガーZ」のようにどこか突き抜けちゃっているような歌詞の曲もあったりと、Coccoでしか書けないような曲の世界が続いていきます。

楽曲自体の雰囲気については、上にも書いたEDM調の曲のほかに、ちょっと歌謡曲っぽい曲やらハードロック調の曲やらかわいらしいポップチューンやらいろいろと揃っているのですが、こちらはそんなにアルバムの中で強い主張はされていません。あくまでも主体はCoccoの歌と歌詞。そんな内容になっています。

こういう、ミュージシャン本人の特徴がつまったアルバムのことを、例えばCoccoの場合「Cocco節」みたいな感じで表現したりもします。ただ彼女の作品の場合、「~節」という表現はピッタリ来ません。女性に対してちょっと失礼な表現かもしれませんが、濃厚なCoccoエキスがつまったアルバム、そう感じました。

アルバム全体として、Coccoらしい作品だった反面、あまり「売り」を意識していないようにも感じた作品でした。それだけに、余計にCoccoらしさという部分がアルバムに反映されたのかもしれません。インパクトの薄さから、聴き始めた頃はどうかな?と思ったのですが、アルバムを聴き終えて、そしてあらためて振り返ると、その満足感から、間違いなく傑作だ、と思った作品でした。やはりCoccoは唯一無二のミュージシャンなんだと再確認もできたアルバムでした。

評価:★★★★★

Cocco 過去の作品
エメラルド
ザ・ベスト盤
パ・ド・プレ

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2014年10月24日 (金)

「良質な大人のポップアルバム」だけれども

Title:TRAD
Musician:竹内まりや

約7年ぶりとなる竹内まりやのニューアルバムが売れています。2週連続ヒットチャートで1位を獲得し、その後もチャート上位をキープしてロングヒットを記録。その根強い人気のほどをうかがわせます。

彼女のアルバムが大ヒットする理由、それは非常に良くわかるように思います。それは彼女が良質な大人のポップソングを歌い続けているから。極端に若者志向が進んだ今の音楽シーンの中で、例えば40代や50代くらいの世代、若いころはロックやポップスを聴いていたけど、最近は疎遠になっているような世代にとって、彼女の曲というのは久々に聴いてみるポップスとしては実に手に取りやすい作品。曲に、必要以上に変な癖もない一方、ほどよく洋楽的な要素が入っていてスタイリッシュな雰囲気もあり、幅広いリスナー層を魅了できる作品になっています。

今回のアルバムも間違いなくそんな良質なポップス揃い。聴いていて安心できるようなポップスソングが並んでいる、という書き方をすると非常に保守的な印象を受けていますが、そのポップスセンスと、ほどよくちりばめられた洋楽からの影響がマンネリに陥らないエバーグリーンな輝きを与えています

・・・・・・と言いたいところなのですが・・・確かに良質な大人のポップアルバムなのは間違いないとは思いますが、正直本作、7年ぶり、あの竹内まりやの待望のニューアルバムとしては期待していたほどの出来じゃなかったなぁ、という感想を抱いてしまいました。

まず多くの方が指摘されているようですが、その収録曲のラインナップ。ほとんどがシングルとしての既発表曲と他のミュージシャンに楽曲提供した曲のセルフカバーばかりで純粋な新曲が1曲のみ。これは7年ぶりのオリジナルアルバムとしては少々厳しいラインナップだな、と思いました。新曲をつくるだけの時間がないのならば、無理に「オリジナルアルバム」の形態でリリースしなくてもよかったのでは?

そのシングル曲にしても、歌謡曲と洋楽というバランスの中で、ちょっと歌謡曲テイストが強すぎるように思います。歌謡曲なら歌謡曲で悪くはないのですが、竹内まりやの曲にしてはちょっともっさりしているような印象を受けました。シングル曲だから仕方ないのかもしれないけれど、ちょっと売れることを狙いすぎな感じもします。そんな曲が並んでいただけに、竹内まりやのオリジナルアルバムとしてはバランスが悪いようにも思います。

そんな訳で、7年ぶりのオリジナルとしてはちょっと残念な内容だったようにも思います。もっとも、とはいっても決して悪いアルバムではありませんし、後半、特にアメリカンロック風のスケール感のある「静かな伝説」、洋楽テイストの強いポップ「Your Eyes」、そしてバラードナンバー「いのちの歌」の並びは非常に素晴らしかったと思いますし、少なくともアルバムの代金分の満足はできる内容だったとは思います。もろ手をあげてお勧めできる傑作ではないけれど、最近聴くアルバムがない・・・と思っている40代50代あたりの方は聴いてみて損のないアルバムだと思います。でも次回作はもっと新曲を聴きたいなぁ。

評価:★★★★

竹内まりや 過去の作品
Expressions

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2014年10月23日 (木)

日本の「うた」の歴史

音楽に関する本の紹介、ということで、今回、日本において商業音楽が成立する以前の「うた」に関して書かれた2冊の新書本を読みました。

まずアメリカ出身の研究家、ジェラルド・グローマー氏によって書かれた「瞽女うた」(岩波新書)。瞽女とは、江戸時代に新潟や北陸地方を中心に活動していた盲目の女芸人のこと。武家に入って三味線の手ほどきとしたり、街中で中流階級の町人の「先生」をして生計をたてていた方もいたそうですが、多くは農村を回り、村々で芸を披露して生計をたてていたそうです。昭和30年代あたりまで数名の瞽女が活動していたそうですが、現在はほとんど絶えてしまった芸術文化ということです。

この本では瞽女とはどういう職業だったか、その成り立ちや瞽女を支えた社会、また彼女たちが歌っていた歌の内容まで、資料等を基にして丁寧に分析した一冊。瞽女を巡る歴史書としての側面もある一方、彼女たちが歌っていた楽曲の紹介では、楽譜も提示し音楽的な分析も行われているなど、多面的に瞽女という文化について紹介しています。

もう一冊が詩人、佐々木幹郎氏の書いた「東北を聴く-民謡の原点を訪ねて」(岩波新書)という新書本。こちらは著者が、津軽三味線の二代目高橋竹山と共に、東日本大震災の後の東北各地を巡ったエッセイ的な内容。その土地土地での民謡と人々との暮らしのむすびつき、そしてそれを通じての歌の力について書かれた本。民謡のルーツなどの記載もありますが、「瞽女うた」に比べると学術的な側面はあまり強くありません。

この2冊、どちらも日本に古くからある「うた」について書かれた本ですが、その「うた」の意味するところに違いがあるように感じました。「東北を聴く」で歌われていた「うた」はその土地に根付いた歌。本の中でも「ワークソング」という表現があるように、庶民が辛い仕事の中で、自分たちを鼓舞するために歌われた歌で、歌詞にもその土地や彼らの仕事と密接にリンクした表現が多く含まれています。この「民謡=ワークソング」という指摘、民謡を伝統芸能的にしかとらえていなかった私にとっては、ちょっと新鮮な表現でした。

一方、瞽女によって歌われる歌は、この本を読むと一種のエンタテイメントのように感じます。瞽女の出身地により歌われる曲に違いはあるのですが、観客のリクエストに応じた幅広いレパートリーが必要とされたという記述があり、土着の歌である民謡とは異なるエンタテイメント性を見てとれます。もちろん、東北民謡=土着のワークソング、瞽女うた=エンタテイメントという括りはそう単純に割り切れるものでもないとは思いますが、ともすれば東北民謡も瞽女うたも「日本の民俗芸能」みたいなくくりの中で同一視されそうな文化ですが、この2冊を読む限り、背景となる文化に違いがあることが感じられました。そういう意味でも、日本固有の音楽文化の奥深さ、幅広さを感じることが出来た2冊でした。

「瞽女うた」を読んでもうひとつおもしろいと感じたのが、瞽女という文化が、江戸時代以前の近代社会において、盲人に対する一種の福祉的な効果を持っていた点でした。瞽女の宿泊費用などが公費で賄われていたり、芸術を規制した倹約令の対象外とされたり、現代の福祉の萌芽ともなっていた点、とても興味深く読むことが出来ました。ちなみに本書では指摘がありませんが、アメリカの戦前のブルースミュージシャンにもBlind Lemon Jeffersonをはじめ目が見えないミュージシャンが珍しくありませんが、古今東西問わず、目の見えない方が生計をたてる手段として音楽が選ばれていたという事実にもおもしろさを感じました。

「東北を聴く」に関しては、民謡もさることながら東日本大震災の後、力強く生きていく東北の方々の姿が非常に印象に残りました。ただ一方ちょっと残念だったのが、ここで紹介されている民謡について楽譜等の記載がなく、どんな音楽なのかいまひとつわからなかった点。及びこの本を読んで東北民謡に興味を持っても、じゃあどんなCDを聴けばいいのか、その紹介がなかった点は非常に残念です。まあ、確かにYou Tubeで検索して簡単に聴けるといえば聴けるのですが・・・。

そんな訳で、日本音楽文化の奥深さを知ることが出来た2冊。これを機に、日本の民謡もいろいろ聴いてみたいなぁ、そう感じさせてくれた本でした。

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2014年10月22日 (水)

ジャニーズ系vsハロプロ系

今週はアルバムチャートに新譜が少なかったので、シングル/アルバムチャート同時更新です。

今週のシングルチャート

http://www.oricon.co.jp/rank/js/w/

ベスト10下位の売上枚数が極端に少なかった先週と異なり、今週は比較的売上枚数の多いチャートとなりました。

そんな中、1位を獲得したのはジャニーズ系。関ジャニ∞「言ったじゃないか」が獲得。TBSテレビ系ドラマ「ごめんね青春!」主題歌。初動売上27万1千枚はエイトレンジャー名義だった前作「ER2」の20万8千枚(1位)からアップ。本作では作曲は銀杏BOYZの峯田和伸、作詞はクドカンこと宮藤官九郎が手掛けたナンバー。ここらへん、あまり他人への楽曲提供を手掛けないようなインディー系のロックミュージシャンをさらりと作曲で起用するあたりはジャニーズ系らしい感じ。

2位はモーニング娘'14「TIKI BUN」。初動13万5千枚は前作「時空を超え 宇宙を超え」の11万9千枚(1位)よりアップ。前作に引き続き今風なEDMチューン。今回の売上増は、メンバーの道重さゆみのラストシングルという要素が大きそうですが、前々作「笑顔の君は太陽さ」は初動14万9千枚を記録しているため、それに比べると少々さびしい結果か。

3位初登場はEXILEの弟分のボーカルグループ、三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBE「C.O.S.M.O.S.~秋桜~」。ここ数作、シングルタイトルはアルファベットに1文字ずつ「.(ドット)」がつくスタイルなのですが、何をしたいのか全く意図不明。哀愁たっぷりのバラードナンバーはアイドルソングテイスト・・・というよりもK-POPっぽい雰囲気。初動売上12万枚は前作「R.Y.U.S.E.I.」の16万2千枚(1位)よりダウン。

以下、4位からの初登場曲です。まず4位には「中2病」な歌詞が話題のロックバンド、SEKAI NO OWARI「Dragon Night」がランクイン。初動8万5千枚は前作「炎と森のカーニバル」の6万6千枚(2位)からアップ。打ち込み主体のアレンジにファンタジックな曲調が彼ららしい感じ。どこかで聴いたことあるなぁ、と思ったら、先日見たセカオワの映画で流れていた曲なんですね。

5位初登場は人気声優水樹奈々「禁断のレジスタンス」。アニメ「クロスアンジュ 天使と竜の輪舞」オープニング・テーマ。初動売上4万枚は前作「Vitalization」の6万1千枚(3位)よりダウン。ここ数作、7万5千枚→6万1千枚→4万枚と下落傾向が続いているのが気になります。楽曲はマイナーコードでちょっとメタリックなアップテンポチューンという、もはや「様式美」ともいえるいつものスタイル。

6位にはGLAY「百花繚乱」がランクイン。いつものGLAYのナンバーに比べてかなりパンキッシュな作風で、歌詞も社会風刺な内容になっているのが耳をひきます。初動3万6千枚は前作「BLEEZE」の4万5千枚(4位)よりダウン。

8位は韓流の4人組バンドFTISLAND「To The Light」が入ってきています。ミディアムテンポで、ノイジーなアレンジがスケール感を覚えるナンバー。初動2万1千枚は前作「未体験Future」の2万2千枚(5位)から微減。

9位は西野カナ「好き」が初登場でランクイン。初動1万6千枚は前作「Darling」の2万2千枚(6位)からアップ。前作に引き続きフジテレビ系「めざましテレビ」デイリーテーマソング。

初登場最後10位にはいきものがかり「熱情のスペクトラム」。TBSテレビ系アニメ「七つの大罪」オープニング・テーマ。上の水樹奈々と同じパターンの、いかにも最近のアニソンっぽい感じの曲。うーん、ここまでアニソンらしさにおもねらなくてもいいんじゃね?初動1万5千枚は前作「ラブソングはとまらないよ」(6位)から横バイ。


今週のアルバムチャート

http://www.oricon.co.jp/rank/ja/

正直、今週の1位はちょっと驚きました。

初登場1位はSlipknot「5:The Gray Chapter」。Slipknotはおどろおどろしいマスクをかぶりながら演奏をするアメリカのへヴィーロックバンド。本作は2008年の「ALL HOPE IS GONE」以来6年ぶりとなるニューアルバム。2010年にオリジナルメンバーのポール・グレイが急逝して、その後、新作のリリースがありませんでした。それだけに初登場1位というのは待ちわびたファンが多かった結果というところでしょう。

もっとも初動売上1万7千枚という数字は、この間リリースされたベストアルバム「Antennas to Hell」の9千枚(10位)は上回ったものの、6年前の「ALL HOPE IS GONE」の4万4千枚(2位)は大きく下回ってしまいました。ただ、6年のスパンということを考えると十分な結果と言えるようにも思います。

2位には韓流女性アイドルグループ、少女時代のベスト盤「THE BEST」がランクアップし、ベスト10に再登場。今年7月にリリースされたベスト盤ですが、今回、これに新曲などが加わった再編集盤が再リリースされた模様。先日、メンバーのジェシカが突然脱退し、8人組となった彼ら。韓流アイドルはこの手の話題が多いのですが、彼女たちの今後も前途多難か??

3位にはこちらは日本のアイドルグループDa-iCEのデビューアルバム「FIGHT BACK」がランクイン。初動売上は1万4千枚。直近のシングル「ハッシュ ハッシュ」が初動2万3千枚(8位)。シングルに比べてアルバムの売上が大幅に落ちるアイドル系としては妥当な売上水準といった感じか。

続いて4位以下の初登場ですが、今週、4位以下の初登場は1枚のみ。6位に「NHKおかあさんといっしょ 最新ベスト『みんなのリズム』」がランクイン。タイトル通り、NHKの子供向き番組「おかあさんといっしょ」で使われた曲を集めたアルバム。毎年10月にこのベストアルバムがリリースされています。初動売上5千枚は、昨年の「NHKおかあさんといっしょ 最新ベスト いえイェイ!!」の4千枚から若干アップ。おととし8位にランクインした「NHKおかあさんといっしょ 最新ベスト パンパパ・パン」以来のベスト10ヒットとなりました。

今週、1枚、ベスト10返り咲きが。8位にアメリカのロックバンドMAROON5「V」が、先週の16位からランクアップ。売上も4,028枚から4,787枚と若干のアップ。今月13日にフジテレビ系バラエティー「SMAP×SMAP」に出演した影響でしょうか。

今週のチャート評は以上。チャート評はまた来週の水曜日に!

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2014年10月21日 (火)

THE BOOMの歴史を振り返る

Title:THE BOOM HISTORY ALBUM 1989-2014~25 PEACETIME BOOM~
Musician:THE BOOM

今年3月、突然の解散を発表したTHE BOOM。デビューから25年、結成から28年目にしての突然の解散は、個人的にもかなり驚いたニュースでした。というのも彼ら、結成以来28年間、オリジナルメンバーによる活動を続けており、メンバーチェンジを全く行っていないという結束力の良さが感じられるバンドだったからです。かつ、事実上、宮沢和史のワンマンライブ的な側面も強く、このタイプのワンマンバンドというのは、例えばエレカシしかりミスチルしかり、滅多なことでは解散しない・・・という勝手なイメージを持っていたからです。

解散の明確な理由は例によって明らかになっていません。公式サイト上では「THE BOOMとしてやれることをすべてやりつくしたから」となっています。ただ一方では、宮沢和史や山川浩正の病気が解散の大きな理由ではないか、とネット上では噂されています。

ただ正直言って、確かにここ最近のアルバムを聴くと、THE BOOMとしてやりつくしたという感覚はなんとなくわかるような気がします。事実上のラストアルバムとなってしまった前作「世界でいちばん美しい島」は沖縄音楽をテーマとしながらも中途半端に沖縄民謡に手を出したような作品になっていましたし、その前作「よっちゃばれ」も日本民謡とロックの融合を目指していながらも、非常に中途半端な作品に終わってしまっていました。さらにその前の作品「四重奏」も決して良い出来の作品ではなく、ここ最近のTHE BOOMはどうもスランプ気味といった印象を強く持っていました。

だから、THE BOOMの解散というニュースは、非常に驚きだった反面、ここ最近の彼らのアルバムの内容を考え、冷静に振り返ると、さもありなんだったかな、という印象も受けます。それでもやはりTHE BOOMの解散はとても残念なニュースでした。それは彼らが、ワールドミュージックの要素を取り込みつつ、きちんとJ-POPという土俵で戦うことが出来るポップスを発表することが出来る、貴重なバンドだからです。

もともとデビュー当初の彼らは、このアルバムに収録されている「星のラブレター」のような軽快なスカを楽曲に取り入れていました。その後は「からたち野道」のような和太鼓も入れた和風な楽曲もあったり、「島唄」ではおなじみの沖縄民謡ですし、「風になりたい」のサンバ、「Call my name」ではレゲエなどなど、基本的に中南米、ブラジルあたりのラテンミュージックがメインなのですが、ワールドミュージック的な要素を楽曲に強く取り込んでいます。

そんなともすればマニアックになりがちな音楽性ながらも、一方では「島唄」がご存じの通り150万枚を超える大ヒットを記録。その後もこれほどの大ヒットはなかったものの、コンスタントにヒットを続け、一定以上の人気を保ってきました。その楽曲の作風は垢抜けており、J-POPという土俵の中で戦えるポピュラリティーを持ち合わせています。ワールドミュージック的な要素を楽曲に取り入れるミュージシャンは少なくありませんが、その中でJ-POPで枠組みで勝負できるミュージシャンといったらTHE BOOMくらいではないでしょうか。それだけに、彼らの解散というニュースは非常に残念に感じました。

本作は、そんな彼らの歴史を振り返ることが出来るベストアルバム。彼らの代表曲が並んでおり、いまさらながらTHE BOOMというバンドを知りたい、という方にはうってつけのアルバムでしょう。あらためて彼らの曲を聴くと、そのワールドミュージックという枠組みにとらわれなくても、例えば「中央線」「故郷になってください」などなど、本当に名曲が多いよなぁ、とあらためて感じます。以前のベスト盤のレビューでも書いたのですが、もっともっと売れてもいいバンドだと思うんですけどね。いや、もっともっと売れるべきバンドだったと思うんですけどね。あらためて、彼らの解散は非常に残念です。これからのメンバーそれぞれの活躍を切に願います。

評価:★★★★★

THE BOOM 過去の作品
89-09 THE BOOM COLLECTION 1989-2009
四重奏
よっちゃばれ
世界でいちばん美しい島

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2014年10月20日 (月)

なにをしても「YUKI」らしい

Tilte:FLY
Musician:YUKI

約3年ぶりとなるYUKIのニューアルバム。バイクに仰向けになっているジャケット写真がかなりセクシーで印象的なのですが、彼女、大変失礼ながらもう42歳なんですよね。全く見えない・・・このジャケットだけなら20代でも通用しそう・・・おそるべしです(^^;;

YUKIのアルバムは、毎回、様々なバリエーションの富んだ楽曲が収録されているのが大きな特徴となっています。本作もまた、様々なタイプのポップが収録されている点が大きな特徴。前半はシングルとなった「誰でもロンリー」をはじめとして、エレクトロアレンジのダンスポップが続きます。

「波乗り500マイル」ではラップユニットのKAKATOをゲストに迎えHIP HOPを取り入れ、中盤「It's like heaven」「ポートレイト」はAORやソウルの要素を取り入れた大人のポップス。「真夜中の恋人」ではホーンを取り入れてファンキーなリズムを聴かせてくれますし、「STARMANN」ではブルージーなギターが印象的。さらに「カ・リ・ス・マ in the dark」ではレゲエすら取り入れています。

今回のアルバム、一応コンセプトとしては「踊れるダンスアルバム」がコンセプトで、確かにエレクトロ、ファンク、レゲエ、ポップ、HIP HOPなど様々なタイプの踊れる曲が収録されています。ただ、アルバム全体として楽曲の統一性はありません。まあ、アレンジャーは統一されていますが、作家陣として様々なミュージシャンが参加しているので、それは仕方ないのかもしれません。

しかし、それにも関らず、アルバム全体としてちゃんと「YUKIのアルバム」としてまとまっているのが不思議なところ。全16曲67分というボリュームある内容ながらもアルバムがバラバラでまとまりがない、という印象は受けません。

それっておそらく楽曲自体よりもYUKIのキャラクター性によるところが大きいような気がします。要するに、どんな曲でもYUKIが歌えばYUKIの曲になる。相変わらずのかわいらしいロリータボイスながら、アラフォーの彼女らしい大人の魅力も所々に垣間見れるのが非常に印象的。とても独特な彼女のキャラクター性があるからこそ成り立っているそんなアルバムのような感じがします。

ソロデビューから12年目に突入した彼女。既にソロシンガーとしてもベテランの域に達してきた彼女ですが、まだまだ魅力的なアルバムをたくさんリリースしてくれそうです。

評価:★★★★★

YUKI 過去の作品
five-star
うれしくって抱きあうよ
megaphonic
POWERS OF TEN
BETWEEN THE TEN


ほかに聴いたアルバム

SHOUT/スターダストレビュー

スタレビの新作の個人的な注目ポイントは、なんとKANちゃんが共同プロデューサーとして参加している点!さらには何曲か、作詞、作曲、編曲にも参加していて、スタレビファンのみならずKANちゃんのファンにも注目のアルバムになっています。

ただ、基本的には予想以上には「KANちゃんらしさ」は出ておらず、ちゃんとスタレビのアルバムになっているのはさすが。KANが単独で作詞した「セガホ」あたりは、確かにこのユーモラスセンスはKANちゃんらしいなぁ、とは思うのですが・・・。アルバム全体的にはベテランらしい手堅い良質なポップチューン。前作「B.O.N.D」はアレンジ過多な部分が気になったのですが、本作ではロック、ポップ、アカペラ、ジャズなどの要素をうまく入れつつ、バラエティー豊かに上手くまとめあげていました。スタレビの良さがほどよく感じられる作品です。

評価:★★★★

スターダストレビュー 過去の作品
31
ALWAYS
BLUE STARDUST
RED STARDUST

太陽のめぐみ
B.O.N.D
Stage Bright~A Cappella & Acoustic Live~

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2014年10月19日 (日)

「軍歌」を通じて見えるもの

ちょっと、普段の私の嗜好からすると毛色の異なる書籍を読んでみました。

まだ20代ながらも、日本の軍歌研究家の第一人者として活躍されている辻田真佐憲氏による、日本の軍歌の歴史を追った「日本の軍歌」(幻冬舎文庫)を読んでみました。実はこの前に、彼と戦前のレコード文化史の研究家、保利透氏が監修した、代表的な軍歌30曲が収録されたCDが付いてくるムック本「日本の軍歌」(晋遊舎刊)が気になり、買って、読む/聴いてみたことから、この新書本も気になり、同時に読んでみました。

新書本「日本の軍歌」は、基本的に軍歌を通して日本の戦前史を眺めた本。ここで辻田氏が一貫して主張しているのが、一部でイメージされるような軍歌というのは、上からの押し付けで大衆が歌わされたのではなく、むしろ大衆の側から積極的に楽しんだ、戦前の一大エンタテイメントである、という事実。そのため、軍歌を通じた戦前史というのは、ちょっとした戦前の民衆史にもなっているのが興味深いところです。

ムック本でも、CDに収録された軍歌の解説などを辻田氏が書いているため、記載内容は重なる部分があります。そしてこちらでもあくまでも軍歌は一般大衆が楽しんだ「戦前のJ-POPである」という記載があります。

ともすれば一部の左寄りの側から、「太平洋戦争は一部の政治家や軍部の暴走によって引き起こされ、一般大衆はその犠牲者だった」的な主張がされることがあります。しかし、辻田氏の本を読むと、むしろ一般大衆こそが戦争に積極的だった、という姿が浮かんできます。でもこれって、非常に残念な話なのですが、ここ最近の日本の状況を鑑みると納得できてしまうんですよね。例えば中韓との問題にしても、日中韓の関係をネガティブにあおりたてて無責任に関係を悪化させようとしているのは週刊誌やネットなど一般大衆の側。安倍総理はじめ日本政府は、少なくとも現時点においては日中韓の関係改善に努力しています。

特に新書本の中で辻田氏が、戦前の軍歌と政治の関係を紐解く中で、「政治とエンタメのむすびつき」という視線での分析を行っているのですが、「あとがき」の中での結論が、今の日本の状況を鑑みると、とても印象に残ります。それは

「ひとたび民衆と企業と当局の『利益共同体』ができてしまうと、『これではまずい』と思っても誰も止められず、最後まで突き進んでしまう。戦前の日本はその結果として悲惨な結果を迎えてしまった」

という一文。今の日本は少々おかしな方向に舵が向きかけているように思いますが、この日本を暴走させるのは、決して政府だけではなく、むしろ私たちがそのアクセルを踏んでしまう危険性があることを、軍歌の歴史を通じて感じることが出来ます。

ただ一方、軍歌の歴史を眺めると決してネガティブな側面のみではなく、ポジティブな側面もあったりするのがおもしろいところで、特に興味深かったのが、日本の軍歌が替え歌になり、アジア諸国に流布していったという指摘。北朝鮮や中国ですら、日本の軍歌が替え歌となり歌われ、多くの人たちに親しまれているという事実がかかれています。要するに音楽自体には罪もなく、政治的な色はなく、良いメロディーは万人が良いと思うという事実。この話は読んでいて、音楽の力を感じ、純粋に音楽好きとしてはうれしくなりました。

そしてムック本「日本の軍歌」の方は、新書本を読んでいて「じゃあ実際に軍歌を聴いてみたい」と思った時にうってつけの内容。というか、監修者が同じなだけに、新書本の方に大きく取り上げられている軍歌が、ムック本の方でもきちんとCDに収録されています。

CDは2枚ついており、1枚は明治期の軍歌、もう1枚は昭和期の軍歌となっています。同じ軍歌といっても、明治期と昭和期で微妙に雰囲気が異なるのがおもしろいところ。明治期の軍歌はかなり勇ましい雰囲気で歌詞も漢文調。正直、今聴くと、非常によそよそしい感じを受けます。一方、昭和期の軍歌は、今で言うところの、例えば学校の校歌だったり、例えば六甲おろしだったりに近い雰囲気で、曲調は昔風ながらどこかなじみのある雰囲気。歌詞も勇ましい漢文調から、平易な和文調も増え、さらっと聞き流しただけなら軍歌と気が付かなさそうな曲も増えたように感じます。同じ軍歌といっても、時代時代によって曲調が異なるというのは、とても興味深く感じました。

ムック本は、軍歌の紹介のみならず、軍歌のCDの紹介や軍歌バーや同好会の紹介など、軍歌の楽しみ方も紹介しています。ただこちらに関しては、正直素直にお勧めはできません。軍歌をエンタメとして割り切った楽しみ方については、もちろん十分「アリ」だと思います。実際、勇ましい行進調の軍歌は、聴いていて魅力に感じる部分も多々ありました。ただその一方、今の基準でいうと少々差別的で、好戦的な軍歌の歌詞にドッブリはまると、そちらの方向に考え方すらもっていかれてしまう危険性はやはり否定できないと思います。確かに新書本の中で辻田氏は、現状の日本の軍歌の状況から、「日本の軍歌は死んだ」と結論づけていますし、私のそんな考え方は杞憂かもしれません。ただ、やはり軍歌趣味は、軍歌の中の世界と、実際の社会情勢を区別して楽しむことが出来るような「大人」にのみ許された特権のように思います。そういう意味でムック本の方は、無条件でお勧めできるか、と言われると微妙な部分もあります。

ただ一方、新書本を読んでいると、ともすれば音楽ファン、特にロックリスナーが陥りがちな「ロックをはじめとする大衆の音楽=民衆の心の叫び=反体制」のような単純な図式が、必ずしも正しくないことに気が付かされます。音楽というのは、私たちを必ずしも自由や平和といったポジティブな世界に導くだけではなく、一歩間違えると破滅へ導く可能性もあることを、心しなくてはいけないことを、強く考えさせられました。そういう意味で、新書本は強くお勧めします。特に、「ラブ&ピース」みたいにノー天気に叫んでいるような、軍歌というと無条件で忌避するような方にこそ読むべき1冊のように思いました。

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2014年10月18日 (土)

レイシズムに対する怒り

Title:アンダーグラウンド・レイルロード
Musician:ソウル・フラワー・ユニオン

途中、ミニアルバムのリリースはありましたが、フルアルバムとしては約4年ぶりとなるソウル・フラワー・ユニオンのニューアルバム。今回のアルバムタイトル「アンダーグラウンド・レイルロード」、邦訳すると「地下鉄道」という言葉は、3曲目に収録されている「地下鉄道の少年」のタイトルにもなっていますが、19世紀のアメリカ黒人奴隷を、奴隷制を認めていたアメリカ南部から、奴隷制を廃止していたアメリカ北部あるいはカナダへの逃走を手助けした秘密結社のこと。実際に鉄道を走らせていた訳ではなく、「停車駅」と呼ばれた拠点から拠点へと黒人奴隷の逃走を手助けし、また、隠語として自らを「車掌」等の鉄道組織になぞらえてお互いに呼び合ったことから「地下鉄道」と呼ばれたようです。

今回、彼らがこのアメリカの黒人奴隷制度の象徴ともいえる「地下鉄道」を冠した曲を作り、アルバムタイトルまでにしたのは明確。ここ最近の日本では、残念ながら在日韓国人に対して口汚くののしるヘイトスピーチが一種の社会問題になっていますが、19世紀のアメリカでの黒人差別を、今の日本のヘイトスピーチになぞらえています。他にも「残響の横丁」はヘイトスピーチに対するカウンターデモについて歌ったそうですし、また、「断末魔のレイシストが身悶えている」と歌った「踊れ!踊らさせる前に」が、今回のアルバムに再録されている点からも、このアルバムのテーマ性がはっきりしています。

ソウル・フラワーはこの問題にとどまらず、原発や沖縄の基地問題についても、デモに参加したりTwitterなどで積極的に発言したりしていますが、その中でアンチ・レイシズムをアルバム1枚のテーマにまでするところに、この問題に対して彼らの強い怒りを感じます。そして、個人的にも彼らのこの怒りには強く共感します。

ヘイトスピーチ、つまりレイシズムに関しての問題は、あきらかに他の社会問題とは一線を画します。例えば原発にしろ集団的自衛権の問題にしろ、今の日本で賛否がわかれる大きな問題ではありますが、必ずしもどちらの意見が正しく、どちらが誤っているという問題ではありません。それぞれにメリット、デメリットがあり、その両面のどちらをより強調するかの問題にすぎません。

しかし、特定の出自や民族、性別などに対して侮辱的な発言を行うレイシズムという行為は、現代社会においてはあきらかに誤りであると断言できます。それは本来、右翼左翼の主義主張とは関係ないはずです。韓国の反日政策や在日韓国人の特別永住者制度を持ち出してヘイトスピーチを正当化する発言をする人がいますが、差別を行う人は得てして何らかの理由をつけて差別を正当化します。しかし、どんな理由があっても差別は正当化されることはありません。反日政策うんぬん全く関係なく、レイシズムは許されない行為である、それ以上でもそれ以下でもない。そのことはより強く強調すべきでしょうし、そんな行為が平気で行われるような状況に対して、私も強い怒りを感じます。

ただちょっとおもしろいのは、今回の作品、レイシズムがテーマとはいえ、楽曲の中で声高に大上段に立って反差別を叫んでいるわけではありません。「地下鉄道の少年」にしても、黒人奴隷制をテーマとしながらも、楽曲はブラックミュージックの影響を感じられないフォーキーな作風になっていますし、歌詞も、おそらく「地下鉄道」という知識がなければ、普通の少年の成長談に受け取れるような歌詞になっています。

この、社会的なテーマを持ちながらも、真正面から取り上げず、微妙にずらしてくるスタイルは、例えば「改憲」や「秘密保持法」なんて言葉が飛び出す「これが自由というものか」にも感じられます。榎本健一が歌ったコミックソングをカバーしたこの曲も現在の日本社会を皮肉っている社会派な内容になっているものの、それを冗談めかした内容になっていて、政治的な堅苦しさよりもコミカルなユーモラスさが先に立った曲になっています。ここらへん、社会的な内容をテーマとしながらも、音楽は難しく考えて聴くものではなく、あくまでも楽しむものだ、ということが、彼らなりのスタンスのように感じました。

さて、そんな社会的なテーマ性が強い今回のアルバムですが、楽曲的にはいつものソウル・フラワーらしいロックナンバー。ただ、ライブで無条件で盛り上がりそうな、チンドン的な要素の強いナンバーよりも、「グラウンド・ゼロ」にしろ「風狂番外地」のような、ブラックミュージック的な要素を感じる、グルーヴィーなナンバーが目立ったように思います。他にもファンキーな「バクテリア・ロック」もそうですが、いつもよりもソウル・フラワーの中の「黒さ」が目立ったように思います。

逆に後半は「マレビトこぞりて」「これが自由というものか」のような日本の民謡、チンドン的な要素の強い、ライブで盛り上がりそうなナンバーが続きます。ミディアムテンポなナンバーが多く、前半はちょっと地味かも?とも感じていたのですが、後半になるとまさにアゲアゲなナンバーが続き、テンションもあがってきました。

そんな訳で、アンチ・レイシズム的な要素が強く、楽曲もソウル・フラワーの「黒い」部分が強調されている部分があるのですが、基本的には本作もちゃんとソウル・フラワー・ユニオンの魅力が存分につまった傑作になっていました。ただ、こういうアンチ・レイシズムという当たり前のことをわざわざアルバムテーマにしなくてはいけない事実には少々悲しくなってしまいます。次回作がリリースされるまでには、ヘイトスピーチなんてものは過去のものとなり、ソウル・フラワーの新作が、レイシズムなんてテーマにする必要性がないようになっていることを強く希望します。

評価:★★★★★

ソウル・フラワー・ユニオン 過去の作品
満月の夕~90's シングルズ
カンテ・ディアスポラ
アーリー・ソウル・フラワー・シングルズ(ニューエスト・モデル&メスカリン・ドライブ)
エグザイル・オン・メイン・ビーチ
キャンプ・バンゲア
キセキの渚
踊れ!踊らされる前に

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名古屋圏フェス・イベント情報2014 (10/18)

管理人の予定策定という実用を主目的とした、名古屋近辺の音楽イベント一覧。本格的なフェスシーズン到来し、続々と新情報が入ってきています。11月頃まで週1で更新予定です。

主な選定基準は

複数ミュージシャンが参加する野外ライブや、複数のイベント会場で同時に行われる、ライブサーキット的なイベント。

ジャンルはポップス全般。ジャズも含む。演歌、クラシックは除く。

場所は、名古屋から新幹線を使わず日帰り圏内。具体的には東海3県と、静岡の掛川あたりまで、長野の木曽地域、滋賀の米原、彦根、長浜あたりまで。

一応、それぞれのイベントに、「行きたい度」をつけました。

行きたい度 ★★★★★ ⇒是非とも行きたいイベント
行きたい度 ★★★★   ⇒出来れば行きたいイベント
行きたい度 ★★★    ⇒お金と時間に余裕があれば。
行きたい度 ★★      ⇒タダ券が手に入り、暇なら。
行きたい度        ⇒行きません。

「行きたい度」はあくまでも管理人の趣味・主観によるものです。そのため、イベント自体の良し悪しとは一切関係ありません。ご了承ください。

イベントについているタグの種類
形態・・・【野外】【屋内】【ライブサーキット】【街角ライブ】
ステージ・・・【複数ステージ】【単独ステージ】
【サブステージ制】→ひとつの会場でステージが2つあり、交互に演奏する形態
場所・・・【都市型】【郊外型】【山中】【海辺】
ジャンル・・・【Rock】【Pop】【Folk】【R&B/Soul】【Blues】【HIP HOP】【Punk】【Club】【Reggae】【Idol】【Jazz】【World】
その他出し物・・・【屋台】→食べ物の屋台の出店あり 【マーケット】→雑貨屋やフリマの出店あり
【非音楽イベント】→音楽以外のイベントあり
その他・・・【外タレ】【無料】【オールナイト】【キャンプ可】【キャンプ前提】

10/18更新
<開催決定>
PITFALL CIRCUIT 2014
<出演者追加>
Merry ROCK PARADE
<終了>
国際陶磁器フェスティバル美濃「食と器と音楽と」、やらまいかミュージックフェスティバルin浜松、TOYOTA ROCK FESTIVAL 2014、円頓寺秋のパリ祭、秘境フェス 大杉谷音楽祭、響の森CAMP2014、Mt.ENA ROCK FESTIVAL 2014

続きを読む "名古屋圏フェス・イベント情報2014 (10/18)"

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2014年10月17日 (金)

やっぱりこれが好き!

Title:Everything Will Be Alright in the End
Musician:WEEZER

今年でデビュー20周年を迎えたWEEZERの4年ぶりとなるニューアルバム。プロデューサーとしてデビューアルバムや3rdアルバムを手掛けたリック・オケイセックを迎えた本作は、原点回帰を目指したアルバム。ここ最近、WEEZERのイメージを大きく変えるような作品が続いていただけに、ここで一度、WEEZERとして初心に帰ろうという試みでしょう。

そしてこの原点回帰の試み、結果としては大成功していたと思います。まさに「そうそう、これがWEEZERだよ!」とうれしくなってくるような曲の連続。おそらくアルバムの冒頭「Ain't Got Nobody」の分厚いバンドサウンドがスタートしたところから、ファンの顔は思わずにやけるのではないでしょうか。そしてその後、キュートなメロディーがはじまったところでさらにうれしくなってくるはずです。その後も「Eulogy For a Rock Band」「Lonely Girl」のようなポップでキュートな曲の続いていきます。

基本的には収録曲はこの分厚いバンドサウンドにポップなメロディーという構成。ファンキーなサウンドでスタートする「I've Had It Up To Here」やアコースティックなイントロの「The British Are Coming」みたいな曲もありますが、サビになるとやっぱり分厚いサウンドにポップなメロというパターンに戻るのがおもしろいところ。やっぱり、WEEZERといったらこれだよね!といったお決まり感もある展開になっています。

思えばリヴァース・クオモは昨年、「スコットとリバース」というJ-POPのアルバムをリリースして話題になりました。この「スコットとリバース」はポップなメロがとても心地よかった傑作だったのですが、そこからの流れを考えると、リヴァースは今、また脂がのりだした、と考えられます。そんな勢いにのってリリースされたこのWEEZERの新作が悪いわけありません。

また、「スコットとリバース」がJ-POPという形態を取っているように、日本人女性と結婚して、日本との距離がグッと縮まったリヴァース。今回のアルバムの収録曲は、ひょっとしたらそんなJ-POPアルバムからの流れが影響するのか?なんて思う曲も。例えば「Eulogy For a Rock Band」の非常にわかりやすいメロディーはある種J-POP的ですし、「Cleopatra」などはJ-POPではよくありがちながら洋楽では珍しい「大サビ」の部分があったりして。「スコットとリバース」からWEEZERのアルバムへ逆流してきたような部分がアルバムの中でチラホラ感じられました。

そんなJ-POPからの流れは正直不明なのですが、そんな推測をしたくなるほど、わかりやすいメロディーがとてもキュートでポップなアルバムに仕上がっています。個人的には今年を代表する傑作レベルの作品かも。ちょっと不気味なジャケ写に負けず(笑)、要チェックの1枚です。

評価:★★★★★

WEEZER 過去の作品
WEEZER(Red Album)
RADITUDE
HURLEY
DEATH TO FALSE METAL

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2014年10月16日 (木)

こちらも低水準のチャート

今週のアルバムチャート

http://www.oricon.co.jp/rank/ja/

シングルチャートはわずか4千枚でベスト10入りという低水準のチャートとなりましたが、アルバムチャートもまた、売上枚数が低水準のチャートとなっています。

まず1位。ジャニーズ系アイドル、山下智久「YOU」が獲得しています。1位はソロデビューアルバム「SUPERGOOD, SUPERBAD」以来4作ぶり。ただし、初動売上は4万5千枚と前作「A NUDE」の6万3千枚からダウン。デビュー以来10万1千枚→8万枚→6万3千枚→4万5千枚と減少傾向が止まりません。

2位初登場は「機動戦士ガンダムUC COMPLETE BEST」。DVDや劇場版などでepisode7まで公開されたアニメ「機動戦士ガンダムUC」の主題歌や挿入歌を集めたベスト盤。BOOM BOOM SATELLITESの「BROKEN MIRROR」も収録されています。

3位はテレビ朝日系バラエティー「関ジャニの仕分け∞」のカラオケ対決や、映画「アナと雪の女王」の「Let It Go~ありのままで~」の日本語版主題歌を歌ったことでなにかと話題のMay J.のニューアルバム「Imperfection」がランクイン。初動売上は1万6千枚で、直近のカバーアルバム「Heartful Song Covers」の2万9千枚(6位)からダウン。オリジナルとして前作のミニアルバム「Love Ballad」の1万8千枚(6位)よりも若干のダウンとなりました。ちなみに「Let It Go」は英語でのカバーが収録されています。

続いて4位以下の初登場ですが、5位にCocco「プランC」が入ってきました。フルアルバムとしては約4年ぶりとなるニューアルバム。初動8千枚は直近のミニアルバム「パ・ド・ブレ」の7千枚(17位)よりアップ。ただし、4年前のフルアルバム「エメラルド」の2万1千枚(5位)からは大きく減少してしまいました。

6位初登場はSPECIAL OTHERS ACOUSTIC「LIGHT」がランクイン。人気のジャムバンド、SPECIAL OTHERSが、アコースティックでのプロジェクトを立ち上げ、こちらがそのデビューアルバムとなります。初動売上は7千枚。SPECIAL OTHERSとしてのオリジナルアルバムの前作「Have a Nice Day」の初動1万枚(8位)よりダウン。

7位に韓流。韓国の人気俳優イ・ミンホ「Song For You」がランクインです。これが2枚目となるアルバム。初動売上6千枚は前作「My Everything」の8千枚(11位)よりダウン。こちら発売日が10月10日の金曜日に設定されており、明らかにデイリーチャートでの1位狙い。結果、その狙いが決まり、10月9日付のデイリーチャートで1位を獲得しています。

そして最後10位には筋肉少女帯「THE SHOW MUST GO ON」が入ってきました。ご存じ、大槻ケンヂ率いるロックバンド。今年、レコードデビューからなんと30周年(!)を迎える彼ら。彼らの作品がベスト10入りするのは1994年の「レティクル座妄想」から約20年ぶりというから驚きです。ただし初動売上5千枚は、前作「蔦からまるQの惑星」(14位)から横バイ。わずか5千枚でのベスト10入りという、売上水準が低水準だった今週ならではのベスト10入り。とはいうものの、デビューから30年が経過しつつも間違いなく一定以上の人気を保ち続けており、その根強さはさすがといった感じでしょう。そういう意味では、やはり20年ぶりのベスト10返り咲きは、素直に賞賛に値する結果だと思います。

そんな訳でアルバムチャートも1万枚超えがわずか3枚。10位が5千枚という低水準のチャートとなりました。シングルアルバムチャートともに、CDというメディアの終わりを感じさせる結果に。そろそろオリコンチャートを参照にするのも考えた方がいいよなぁ、なんて考えさせられます。とはいえ、まだ来週も一応オリコンを使ってチャート評をする予定。また来週の水曜日に!

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2014年10月15日 (水)

ビックリするほど低水準のチャート

今週のシングルチャート

http://www.oricon.co.jp/rank/js/w/

今週はベスト10上位と下位の枚数が極端に異なるチャートとなっています。

まず今週1位はAKB48系。乃木坂46「何度目の青空か?」が1位獲得となりました。初動47万8千枚は前作「夏のFree&Easy」の42万1千枚(1位)よりアップ。ちなみにその「夏のFree&Easy」も、先週のベスト10圏外から7位に返り咲いており、2枚同時のランクインとなっています。

2位はジャニーズ系。ジャニーズWEST「ジパング・おおきに大作戦」がランクイン。関西ジャニーズJr.出身のグループの2作目。軽快でコミカルな雰囲気にちょっと和風のテイストを加味している曲調は前作から引き続き。初動11万枚はそのデビュー作「ええじゃないか」の26万2千枚(1位)から大幅ダウン。ただ前作はイベント組みまくり、プロモーションも大々的に行ったのに対して、本作のプロモーションは控えめ。CD販売形態も大幅に減少した影響が非常に強く表れた結果になっています。

3位初登場はL’Arc~en~CielのHYDEとOBLIVION DUSTのK.A.Zのユニット、VAMPS「VAMPIRE'S LOVE」。映画「ドラキュラZERO」の日本版イメージソング。まあ、ドラキュラの映画のイメージとしては、確かにミュージシャン名そのままVAMPSがピッタリ来そうですが。初動売上2万9千枚は前作「GET AWAY」の3万5千枚(3位)よりダウン。

そのまま4位以下初登場へ。4位初登場はAKB48の派生ユニットDiVA「DISCOVERY」が入ってきました。2年7ヶ月ぶりとアイドルユニットとしては異例の長いスパンでの新作。ただ、年内いっぱいでの解散が決定し、これがラストシングルだそうです。しかしラストシングルにも拘わらず初動売上2万6千枚は前作「Lost the way」の6万5千枚(3位)より大幅減となりました。前作は、小室系もどきの楽曲だったのですが、本作は正真正銘小室哲哉作詞作曲によるナンバー。序盤、唐突に転調するあたりが相変わらずの小室節です。

というわけで、今週、ここまでの売上はそこそこの売上枚数を記録していますが、5位以下でグッと落ち込みます。5位は先週1位のSexy Zone「男 never give up」なのですが、こちらは売上わずか8千枚と4位とは1万8千枚差の大差。以下、かなりの低水準の売上枚数となっています。

6位はヴィジュアル系バンドR指定「包帯男」。これが初のベスト10ヒットとなります。ただし初動売上7千枚は前作「病ンデル彼女」の9千枚(13位)よりダウン。ビートロックの楽曲がベタに「ヴィジュアル系」っぽい雰囲気の楽曲。

そして初登場ベスト10入り最後もヴィジュアル系。Angelo「SCARE」が10位初登場。元PIERROTのキリト、KOHTA、TAKEOによって結成されたバンドで、へヴィーなバンドサウンドが耳を惹きます。ベスト10入りは2010年にリリースされた「光の記憶」以来5作ぶり。ただし初動売上はわずか4千枚で、前作「OUTBRAKE」の5千枚(22位)からダウンしています。

そんな訳で、5位で1万枚切り、10位はわずか4千枚という低水準のチャートとなりました。直近では今年の7月14日付チャートで、10位がわずか3千8百枚という記録がありますが、この時は5位まで1万枚を超えていたし、7位まで8千枚を超えていたんですよね・・・ただ、CDがそろそろ絶滅の道を歩み始めている昨今、今後、こういうチャートも珍しくなくなるのかなぁ。アルバムチャートはまた明日!

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2014年10月14日 (火)

中津川THE SOLAR BUDOKAN 2014 その3

その2より

Solarbudokan5

↑REVOLUTION STAGEの様子

Dragon Ash@REVOLUTION STAGE

そして続いてはREVOLUTION STAGEでDragon Ashのステージ。時間は6時半。もうすっかり日も西に落ちてきました。ステージの前は後ろの方まで人でギッシリ。おそらくこの日一番の人の入りだったと思います。

そんな観客がライブスタートの1曲目、「The Show Must Go On」からいきなり盛り上がります。2曲目も「Trigger」と盛り上がるナンバーが続き、冒頭からいきなりの大盛況。ライブバンドとしてのDragon Ashとしての力を見せつけました。

その後は軽快な「Velvet Touch」を聴かせた後は、サポートベーシストのKenKenを紹介。カッコいいスラップ奏法でのベースを聴かせてくれた後、そのまま「The Live」へ突入。RiZEに続いての登場となるKenKenのベースが存分に暴れるナンバーでした。

ここで降谷が「みんなの力があれば美しい世界がつくれる」というMCとともに電気を消してみんなに携帯の明かりをつけ上にあげさせます。そんな客席の風景をステージ上から映し出すと携帯の明かりだけでとても美しい風景が・・・このライブでもっとも印象的な光景でした。

そしてそのまま「静かな日々の階段を」へ。歌詞に「中津川」という言葉を盛り込んだりするサービスがありつつ、しんみり聴かせます。そしてその後は一転、「百合の咲く場所へ」そして「ミクスチャーロックは好きですか!」の掛け声とともになだれこんだ「Fantasista」へ。この「百合の咲く場所へ」ではモッシュが発生。さらに「Fantasista」では大きな歓声があがるなど、この日一番盛り上がった瞬間でした。そして「Lily」、ラストは「Curtain Call」で締めくくり。最初から最後まで会場のテンションはハイのまま、約1時間弱のステージでした。

Dragon Ashのライブはいつ以来かなぁ、と過去にさかのぼってみたら、1999年の第1回目の「RISING SUN ROCK FESTIVAL」以来なんですね。すっごい久しぶりのステージでした。で、久しぶりに見て気が付いたのは・・・Dragon Ashって、今、ダンサーが2人いるんですね。でも・・・正直あまり必要性を感じなかった・・・(^^;;申し訳ないけど、むさい男性2人のダンスはあまり見ていて惹かれるものではありませんでした・・・。

ライブは比較的最近のナンバーをメインに、ほぼミクスチャーロックのナンバーばかりという点が、最近の降谷の興味のありかをしめしているよう。ライブは迫力はもちろんあったのですが、それ以上にベテランとしての安定感があり、なにより卒のないステージという印象を受けました。とはいえ、最初から最後まで、さすがに後ろでのんびり聴いていたのですが、それなりにのめりこみ、十分楽しめたステージ。その求心力あるDragon Ashの曲の魅力を再確認するとともに、ライブバンドとしての力も感じられたステージでした。

Solarbudokan6

↑会場に展示されていた光のモニュメント

仲井戸"CHABO"麗市&シアターブルック@REVOLUTION STAGE

この日最後はREVOLUTION STAGEで仲井戸"CHABO"麗市とシアターブルックのステージ。残念ながら若い観客層がDragon Ashで帰ってしまった人が少なくなく、後ろまでビッシリだったDragon Ashのステージと比べてちょっと寂しい印象はいなめなかったのですが・・・ただそれでも会場はチャボのステージを待ちわびる多くのファンがかけつけていました。

ステージは最初、RCサクセションの「よォーこそ」からスタート。おなじみのナンバーで観客を盛り上げます。この日のライブは特にメインステージではパンクやハードコア系のバンドがメインだったのですが、最後に締めくくる彼のステージはまさに大人のロックンロールといった雰囲気。派手さはないものの安定感あるステージで私たちを魅了します。

さらに「日本で一番有名なロックンロールナンバー」ということで「上を向いて歩こう」のカバーを披露。その後はニールヤングのカバー「Harvest Moon」、さらにストーンズのカバーで、ちょっと渋いセレクトの「Everything Is Turning To Gold」を披露。ここではゲストとしてCharが登場し、会場をさらにわかせていました。

ステージはその後、「雨上がりの夜空に」でこの日参加した多くのミュージシャンがゲストとして参加したそうですが・・・私は翌日に朝早くから予定があったので、この日は残念ながら最後まで見れず、ここで会場を後にしました。本当はもうちょっと見てから帰りたかったのですが・・・非常に残念です。

そんな訳で、昨年に引き続きの参加となった中津川THE SOLAR BUDOKAN。今年も去年に引き続き、実にロックフェスらしいロックフェスになっていたと思います。

ただ、不満らしい不満がほとんどなかった昨年に比べると、今年は観客の数が昨年から大幅に増加したことから、正直いくつかの点で不満点がありました。まず一番の不満は入場に非常に時間がかかったこと。結果、40分近く並ばされたのですが、リストバンドをひとりひとりスタッフが手にまいている上に、そのスタッフの数が少な目・・・。最近のこの手のフェスは、リストバンドをいちいちスタッフがまくと時間がかかるから、観客にリストバンドをわたして自分で手のまかせるというスタイルが主流だと思っていたのですが・・・。

また帰りのシャトルバスのチケットが5時過ぎに売り切れというアナウンスをしたのにも驚きました。いや、普通、シャトルバスは最後の一人まで乗せないか?まあ、行きに往復分のチケットを販売していないので大きな混乱はなかったと思いますが、これもちょっとやり方がまずいんじゃないかなぁ。

そんな感じでどうも運営側の不慣れな部分も感じてしまったのですが、とりあえず会場内では、昨年同様、概ね快適に過ごすことが出来ました。また、今年は土曜日のミュージシャンのセレクトが、なぜかパンク、ハードコア系がメイン。ここもバラエティー富んだ昨年に比べると、個人的にはちょっとマイナス要素だったのですが・・・ただ、それでもRIZEも10-FEETもDragon Ashも、とても良いステージを見せてくれ、楽しむことが出来ました。

そんな訳で、総じて去年の方がよかったなぁ、というのが素直な感想。ただもっとも今年も間違いなく充実した1日を過ごすことが出来た、とても楽しいロックフェスだったのは間違いありません。これから、秋口のロックフェスの定番となっていくのでしょうか?来年も是非開催してほしいですね!その時はまた足を運びたいです!!

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2014年10月13日 (月)

中津川THE SOLAR BUDOKAN 2014 その2

その1より

Solarbudokan3

↑REDEMPTION STAGEの全景

GOMA&The Jungle Rhythm Section@REDEMPTION STAGE

続いてはREDEMPTION STAGEでGOMA&The Jungle Rhythm Sectionのステージ。彼らのステージは今回がはじめて。どんな音楽を奏でるのか、ほとんど前情報もなくライブに挑みました。

バンドメンバーはパーカッション2人のドラムスが1人。プラス、GOMAという構成。このGOMAというミュージシャン、とても長い尺八のような楽器を吹いていて、これが「ブオッブオッ」とメロディーにもなっていない不思議な音色(?)を奏でていました。帰ってから調べてしったのですが、オーストラリア先住民族の、ディジュリドゥという管楽器なんだそうですね。今回、はじめて知りました。

そして彼らのステージ、パーカッション2人+ドラムスで奏でるグルーヴがとにかく圧巻。基本的にトライバルなサウンドながらも、楽曲によってはラテンの要素を入れてきたり、あるいはポップスさを感じられるようなリズムを入れてきたりと、迫力あるプレイを聴かせてくれました。これに重なるディジュリドゥの音はなんともいえない独特のサウンド。これもまた、ドラムスとパーカッションのリズムと一体となってグルーヴを作り出していました。

そのリズムにすっかりはまってしまったステージ。残念ながらこの日のライブの中ではちょっと観客は少な目だったのですが・・・また機会があれば、是非とも彼らのステージは体感したいです。

FLYING KIDS@RESPECT STAGE

そして再びRESPECT STAGEへ。こちらで今度はFLYING KIDSのステージを見てきました。正直、同じ時間帯のthe HIATUSのライブとどちらを見ようかかなり迷ったのですが・・・やはり彼らのファンキーな曲を一度ライブで見てみたく、FLYING KIDSのステージを選択しました。

ライブはまずタイトル通り非常に明るく楽しいナンバー「JOY!」で会場を盛り上げつつ、続く「毎日の日々」ではミディアムテンポなナンバーでしっかりと歌を聴かせます。そしてバンドのナンバー2曲に続いてはファンクバンドの彼らが届ける、日本のファンク名曲のメドレー。ボガンボスの「絶体絶命」、大滝詠一の「福生ストラット」、さらには井上陽水の「氷の世界」をファンキーにカバーしたかと思えば、おなじみのSUPER BUTTER DOG「ファンキー烏龍茶」へと続き、最後はFLYING KIDS本人の「我想う故に我あり」で締めくくり。どれも耳なじみのある名曲ばかりで会場はさらに盛り上がりました。

続く「激しい雨」では世の中の厳しい現実をそのまま歌った歌詞が非常に心に響きます。その後「心は言葉につつまれて」を挟み、彼らの代表曲「風の吹き抜ける場所へ」を披露。この曲ではサビを観客全員に唄わせ、会場を盛り上げていました。そしてラストもまた、彼らの代表曲「幸せであるように」で締めくくり。盛り上がった雰囲気から一転、メロウに聴かせるナンバーで、ベテランバンドらしく、聴かせるステージでライブを締めくくってくれました。

今回、はじめてFLYING KIDSのステージを見たのですが、期待していたとおり、とてもファンキーでとても楽しいステージ。the HIATUSを蹴ってこちらを選んで正解だったなぁ(もっともthe HIATUSも良かったのかもしれませんが)と感じられた内容でした。ただ、大所帯のメンバーと比べてステージがちょっと狭め。楽曲のスケールのある曲が多く、正直、メインステージの方が彼らの良さがもっと出たかも。その点だけはちょっと残念に感じました。

Solarbudokan4

↑フードコート。一番向うに見えるのがWELLCOME STAGE

ヤセイコレクティブ@WELLCOME STAGE

さて、FLYING KIDSから次に見ようと思ったCharまでちょっと時間が空いていて、フードコートに設置されていたWELLCOME STAGEではヤセイコレクティブというバンドのライブを演っていたので、ちょっとフードコートで腹ごしらえをしながらステージを見てみました。

これがほとんど期待していなかったのですが、意外と良いステージでした。エレピを中心に構成されたインストジャムバンドなのですが、ソウルやジャズなどの要素がエレピの音色にもピッタリあって、とても心地よいサウンドを聴かせてくれました。途中、エレクトロサウンドを取り入れた曲なんかもあって、インストバンドで、特にダンサナブルな感じでもないのですが思った以上に楽しかったステージ。また機会があれば見てみたいです。

Char@REDEMPTION STAGE

そして続いてはREDEMPTION STAGEでCharのライブ。正直ちょっと意外だったのですが、ステージ前は超満員。10-FEETやらthe HIATUSやら目当ての若いファンもかけつけていて、予想以上に熱狂的なステージとなっていました。

楽曲はまさに気持ちよいほどの王道のハードロック。ギュインギュイン奏でられるギターサウンドがダイナミックでカッコよく、これがロックだ、と主張するようなステージ。途中、ブルージーなナンバーで哀愁のギターサウンドを聴かせつつ、ライブを持ち上げていました。

本編が終わった後、REDEMPTION STAGEのトリということもあってアンコールが起こります。ただここはほぼすぐCharが再登場。最後に1曲披露となりました。ただある程度演奏した後、ギターをポイッと放り投げてステージからいきなり去っていきました。ちょっと怒ったようにも見えたのですが・・・どうしたのでしょうか?

その3

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2014年10月12日 (日)

今年も太陽の力で

中津川THE SOLAR BUDOKAN 2014

会場 中津川公園内特設ステージ 日時 2014年9月27日(土)

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シアターブルックの佐藤タイジ主催のロックフェス、「SOLAR BUDOKAN」。太陽光発電のみでライブフェスを行うこのフェス。1回目はその名前の通り武道館での開催だったのですが、2回目である昨年より、中津川での野外フェスという形態に。昨年、足を運び、その内容がとても素晴らしかっただけに、2回目である今年も、27日の土曜日1日のみですが参加してきました。

インディーズ電力@RESPECT STAGE

会場には10時20分くらいに到着したにも関わらず、入り口には大行列。結局、会場入りが11時になってしまい、そのままRESPECT STAGEに急ぎます。ただ、ライブはまだスタートしておらず、11時10分くらいにこのイベントの主催者、佐藤タイジがステージへあらわれ開会宣言をしました。この開会宣言では彼自身がこのフェスに掛ける思いを語り、会場をわかせます。

そしてRESPECT STAGE一組目のインディーズ電力。佐藤タイジと元ソウルフラワーユニオンのうつみようこ、ZIGZOの高野哲の3人組ユニット。アコースティックギターのみのステージで、3人それぞれがボーカルを取るスタイルのユニットでした。

楽曲は高野哲ボーカルでビートルズの「GET BACK」を「銭ゲバ」と読み替えて歌うカバーや、うつみようこボーカルでピストルズの「Anarchy in the U.K.」の日本語カバーなど、ユニークな自己流カバーを披露。また、「ビックヒット」という、社会事象を強烈に皮肉ったナンバーを歌ったり、最後はRCサクセションの「COVERS」に収録されている「世界が破滅するなんて嘘だろ」というサビが印象的な「明日なき世界」で締めくくるなど、全体的に現在の日本を痛烈に批判したようなナンバーが目立ちました。その一方、そういった曲をユーモアというオブラートで包んでいるのも印象的。

アコギのみのステージながらもそんな楽曲の連続にとてもパワフルさを感じたステージ。その一方で曲の合間のMCにはとてもゆる~いものを感じたりして。このイベントの最初を飾るにふさわしい、実力派3ミュージシャンによる、とても素晴らしいステージでした。

Solarbudokan2

↑RESPECT STAGE全景

その後、飲食店ゾーンの中にあるWELCOM STAGEへ。昼食を食べながら、ジャーナリスト津田大介氏、企業のCSR活動のコンサル事業を手掛けている市瀬慎太郎氏、そしてこのフェスの実行委員長で、蓄電池を提供している会社の社長である三尾泰一郎氏の3名によるトークショーを聴いていました。テーマは代替エネルギーの世界比較・・・だったのですが、その次のRIZEのステージがせまっており、ほとんど自己紹介のみを聴いて会場を離れました。具体的なテーマについてはほとんどお話が聞けなかったのは残念・・・。

RIZE@REVOLUTION STAGE

続いてはREVOLUTION STAGEでRIZEのライブ。彼らのステージを見るのはかなり久しぶり。過去ログを探ったら、2001年に日比谷野音のイベントで見た以来のようです。

ステージはまだ太陽が高く昇り暑い日差しが差し込む中、それに負けないハードで熱いステージをみせてくれました。序盤は「KAMI」からスタートし、「get the mic」などで盛り上げます。「RESPECT」や新曲などを挟みつつ、最後は「gun shot」そして「カミナリ」で締めくくり。最後はおそらく昔のライブでも聴いたであろう懐かしいナンバーが飛び出したのでちょっとうれしくなりました。

さてそんなRIZEのステージですが、私がイメージしていたよりもかなりヘビネスさが増していたように感じました。かなり重厚で強烈なバンドサウンドが印象的。なによりもへヴィーなギターサウンドを、KenKenのベースと金子ノブアキのドラムスでしっかりと支え、グルーヴィーなサウンドを作り出しているのが印象的。予想以上にカッコいいステージで、正直ちょっと驚いてしまいました

途中、「REVOLUTION STAGEなんですが、今日から革命を起こすつもりはないです。毎日革命を起こしているんで」というMCがあったり、「今日は娘も来ています。みんなSEXして子供つくれよ!」なんていうMCがあったり、どこか青臭い部分を感じさせるのは相変わらず(苦笑)。そんなMCを軽く受け流しつつ、ただへヴィーなサウンドを身体いっぱいに味わいつつ、楽しめたステージでした。

続いてREDEMPTION STAGEでSOIL&"PIMP"SESSIONSのステージだったのですが・・・芝生で横になっているうちにうつらうつら(笑)。朝早く家を出てきたことと、昼食に飲んだビールがうまいこと身体にまわってきたこともあり、寝てしまいました(^^;;

10-FEET@REVOLUTION STAGE

そして続いては10-FEETのステージへ。今回、彼らのライブは正真正銘の初体験です。この日、いろいろなミュージシャンやライブのTシャツを着た人たちがいたのですが、その中で一番目立ったのは10-FEET主催の「京都大作戦」のTシャツ。やはり10-FEET目当てが多かったのでしょうか、ステージ前にもかなりの人が集まっていました。

ライブは「VIBES BY VIBES」でスタート。楽曲は王道のメロコアといった感じで、ライブスタート直後から大盛り上がりのステージとなります。中盤の「RIVER」では、歌詞の一部を「木曽川」と歌いかえるサービス(?)も。さらに会場後方にもサークルピットが出現し、さらにファンの盛り上がりはヒートアップしていきました。

後半は「蜃気楼」でポップに聴かせたり、「その向こうへ」で盛り上がりつつ、ラストは「goes on」で締めくくり。最初から最後まで盛り上がりまくったステージでした。

で、はじめて見た10-FEETのライブの感想ですが、確かにこれは若い世代に受けそうだな、といった印象でした。実にメロコアらしいハードなサウンドに、適度にラップやレゲエの要素を加えたサウンド。へヴィーなサウンドを楽しみつつ、ラップやレゲエのリズムもいいとこどりしているような印象(悪い意味ではないですよ)で、彼らのことを詳しく知らなくても、最初のライブでいきなり楽しめそうなポピュラリティーがありました。さすがに私自身ははまれる感じではなかったのですが、それでも十分に楽しめたステージでした。

その2

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2014年10月11日 (土)

時雨からのソロ2作

今回紹介するのは、3ピースバンド凛として時雨のうち、ボーカルTKとドラムのピエール中野によるソロアルバム2作。11月に凛として時雨としての久々の作品がリリースされる予定ですが、それに先駆けてリリースされました。

Title:Fantastic Magic
Musician:TK from 凛として時雨

まずはボーカリストTK from 凛として時雨のソロ新作。これでソロとしてフルアルバムでは2作目となります。ただ、基本的な楽曲はいつものパターン。悲しげなファルセットボイスに、これでもかと織り込まれるバンドサウンドにピアノ、ストリングスの音色が、非常に狂おしい雰囲気で奏でられます。

楽曲は簡単に言ってしまえばインパクトの塊といっていい内容だと思います。なにより情報量を詰め込んで、ハイテンションのまま展開するサウンドは間違いなく耳を惹きます。

ただ正直言ってしまうと今回のアルバム、全体的に似たパターンの曲がならんでいる点が気になりました。確かに、それなりのバリエーションはあります。「Shinkiro」ではCharaとのデゥオを披露。またラテン風のリズムも入れてきていますし、「Spiral Parade」ではエレクトロサウンドを導入しています。

とはいえ、楽曲の大半は冒頭に書いたようなパターンの曲ですし、このパターンはいままでのソロアルバムと同様。そういう意味ではそろそろマンネリ気味なのが気にかかります。もっともインパクトが非常に強い曲だけに、マンネリ気味でも勢いで聴ききれてしまい、そういう意味では「大いなるマンネリ」路線に突入できそうなパターンではあるとは思うのですが。

評価:★★★★

TK from 凛として時雨 過去の作品
flowering
contrast

Title:Chaotic Vibes Orchestra
Musician:ピエール中野

で、こちらはドラムス、ピエール中野の初となるソロアルバム。ドラマーのアルバム、といったイメージで聴くと、ちょっと期待はずれの作品かもしれません。というのも、あまりドラムスを前面に押し出したような作品ではないからです。

1曲目「Animus」こそ分厚いドラムのリズムを楽しめますが、続く「SORA」はドラムスよりもデス声が目立つハードコアのナンバーですし、さらに「チョコレイト・ディスコ」はご存じPerfumeの曲の人力カバー(これはおもしろかった)、「double pendulum」はポストロック風のインストナンバーですし、ラストの「T.A.M.A NETWORK」とラップを取り入れたコミックソングと全曲雰囲気はバラバラ。ただ、基本的にドラムスが主人公ではない、という点で共通しています。

ドラマーとしてドラムスのアルバムを作りたかった、というよりもドラムに関係なく、自分のやりたい音楽をやってみたアルバムといった感じ。ドラマーのアルバムということで重厚なリズムが鳴り響くアルバムを期待していると、ちょっと肩すかしをくらうかも。またアルバム全体として統一感がないというのも善し悪しな感じがします。

まあただ、やってみたかった曲をやってみたということで、変な力が入っておらず、素直に楽しめたアルバムであることは間違いないかも。この音楽的嗜好が、凛として時雨にも反映されたらおもしろいと思うのですが。

評価:★★★★

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名古屋圏フェス・イベント情報2014 (10/11)

管理人の予定策定という実用を主目的とした、名古屋近辺の音楽イベント一覧。本格的なフェスシーズン到来し、続々と新情報が入ってきています。11月頃まで週1で更新予定です。

主な選定基準は

複数ミュージシャンが参加する野外ライブや、複数のイベント会場で同時に行われる、ライブサーキット的なイベント。

ジャンルはポップス全般。ジャズも含む。演歌、クラシックは除く。

場所は、名古屋から新幹線を使わず日帰り圏内。具体的には東海3県と、静岡の掛川あたりまで、長野の木曽地域、滋賀の米原、彦根、長浜あたりまで。

一応、それぞれのイベントに、「行きたい度」をつけました。

行きたい度 ★★★★★ ⇒是非とも行きたいイベント
行きたい度 ★★★★   ⇒出来れば行きたいイベント
行きたい度 ★★★    ⇒お金と時間に余裕があれば。
行きたい度 ★★      ⇒タダ券が手に入り、暇なら。
行きたい度        ⇒行きません。

「行きたい度」はあくまでも管理人の趣味・主観によるものです。そのため、イベント自体の良し悪しとは一切関係ありません。ご了承ください。

イベントについているタグの種類
形態・・・【野外】【屋内】【ライブサーキット】【街角ライブ】
ステージ・・・【複数ステージ】【単独ステージ】
【サブステージ制】→ひとつの会場でステージが2つあり、交互に演奏する形態
場所・・・【都市型】【郊外型】【山中】【海辺】
ジャンル・・・【Rock】【Pop】【Folk】【R&B/Soul】【Blues】【HIP HOP】【Punk】【Club】【Reggae】【Idol】【Jazz】【World】
その他出し物・・・【屋台】→食べ物の屋台の出店あり 【マーケット】→雑貨屋やフリマの出店あり
【非音楽イベント】→音楽以外のイベントあり
その他・・・【外タレ】【無料】【オールナイト】【キャンプ可】【キャンプ前提】

10/11更新
<開催決定>
秘境フェス 大杉谷音楽祭、響の森CAMP2014、さなるこ音楽祭、Idol wave 2014DX
<出演者追加>
NAGO-STEP 2014
<終了>
OTONOTANI2014、ZIP AUTUMN SQUARE、M.O.S.H.2014、Eccentrip Journey-Open Air Party 2014-、大橋裕之ロックフェスティバル '14(荒天中止)

続きを読む "名古屋圏フェス・イベント情報2014 (10/11)"

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2014年10月10日 (金)

まさかの復活!

Title:Hurt
Musician:Syrup16g

Syrup16g、まさかの復活!2000年代初頭、その独特の歌詞の世界で、一部に熱烈な支持を得た3ピースロックバンドSyrup16g。2008年にセルフタイトルのアルバムと、その後の日本武道館ライブを最後に惜しまれつつ解散したものの、昨年、メンバー3人が揃いライブを行い、そして今年に入り、まさかの復活。約6年ぶりとなるニューアルバムリリースとなりました。

私もインディーズ時代から大好きだったバンドなだけにこの復活劇は大喜びだった反面、どこか不安もあったのも事実。ただ、アルバムを聴き「Share the light」の狂おしいようなへヴィーなギターサウンドを聴いただけで、思わず笑みがこぼれました。Syrup16gが帰ってきた、と。

基本的にはへヴィーなバンドサウンドの、比較的シンプルなスタイルのオルタナ系ロックバンド。今回のアルバムではかなり分厚い重厚な音を聴かせてくれるような曲も多く、「あれ、Syrup16gってこんなへヴィーなバンドだったっけ?」とすら思ったほど。バンドとしての実力もしっかり発揮しており、五十嵐隆ワンマンではなく、ちゃんとSyrup16gというバンドなんだ、ということを強調しています。

ただバンドサウンドについてはそれほどバリエーションがあるわけではありません。どちらかというとシンプルでストレートなのが大きな魅力。「メビウスゲート」みたいにちょっとファンキーな作風な曲が入っていたりしておもしろかったりもするのですが、凝ったサウンドをいろいろと展開、というスタイルではありません。

やはりSyrup16gの最大の魅力はその歌詞。その点は復帰後のアルバムも全く変わっていませんでした。「Stop brain」では、充たされない日常の中で「思考停止が唯一の希望」というサビのフレーズはグサリと来るものがありますし、

「まだ見ぬ明日は 遠ざかり
ありきたりな今日は もう終わり」
「いつも痛みは 空っぽで
呆れるくらい 他人事で」

(「(You will)never dance tonight」より 作詞 五十嵐隆)

と歌われる「(You will)never dance tonight」もとても印象的。それで歌われているのはみたされない現実を容赦なく提示して切り裂く歌詞。ここ最近のJ-POPでありがちな安易な前向きの希望はここでは歌われていません。

しかし、そんな彼らの曲でも最後「旅立ちの歌」では

「残念の中で 落胆の雨でも
勇敢な姿を 誰かがずっと見ている
最低な中で 最高は輝く
もうあり得ないほど 嫌になったら
逃げ出してしまえばいい」

(「旅立ちの歌」より 作詞 五十嵐隆)

と厳しい現実の中でのかすかな希望を歌います。そんなSyrup16gの歌は、変に無責任に前向きソングを歌う歌よりも、よっぽど心に響いてくるような「希望」を歌いあげています。

ただ、とはいえ彼らみたいに厳しい現実とその向こうの希望という歌詞を歌うミュージシャン、決して珍しいわけではなく、Syrup16gがシーンの中で孤高の存在、といった感じでもありません。そんな中でSyrup16g五十嵐隆が素晴らしいのは、グサっとくるようなインパクトあるワンフレーズを歌詞の中に織り込んでくる手法。前述の「Stop brain」の「思考停止が唯一の希望」という一節もそうですし、タイトルそのものがインパクトある「生きているよりマシさ」なんて曲も登場したりします。

また歌詞の内容も必要以上の小難しさがなく、比較的テーマの理解は容易。インパクトあるフレーズとあわせて、決して歌詞カードで読み込まなくても、音楽を聴いていてその歌詞のテーマがきちんと頭に入ってくる点もSyrup16gの大きな魅力に感じます。

今回のニューアルバムは、そんなSyrup16gの魅力がきちんと織り込まれた傑作で、待ちに待ったファンには文句なく満足できる「Syrup16gを聴いた!」という満腹感あるアルバムになっていたと思います。これからもコンスタントに作品をリリースしてくれるのでしょうか。Syrup16gはまだまだ傑作を産み続けそうです。

評価:★★★★★

Syrup16g 過去の作品
Syrup16g

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2014年10月 9日 (木)

今週も洋楽が目立つ

今週のアルバムチャート

http://www.oricon.co.jp/rank/ja/

先週に引き続き今週も、洋楽が目立つチャートとなっています。

ただし上位は邦楽。初登場1位はavexの男女混成ダンスグループAAA「GOLD SYMPHONY」がランクインです。アルバム初の1位獲得となった前作「Eighth Wonder」に続く1位獲得。初動5万9千枚も、前作の4万6千枚からアップしています。

2位にはナオト・インティライミ「Viva The World!」がランクイン。これで4作連続ベスト3入りと、なにげにアルバムでは好調な順位をキープしています。ただ初動2万枚は前作「Nice catch the moment!」の4万枚(2位)から半減という厳しい結果になっています。

3位は竹内まりや「TRAD」。先週2位からワンランクダウン。まだまだロングヒットが続きそうな勢いです。

続いて4位以下の初登場です。4位初登場は布袋寅泰「New Beginning」。ロンドンで録音された本作は、ソロ以降続けていた歌を封印し、ギターとサウンドメイキングに徹した作品だとか。初動売上1万1千枚は前作「COME RAIN COME SHINE」の1万7千枚(5位)からダウン。ちょっと厳しい「新たなはじまり」となりました。

5位にはluz「tWoluz」がランクイン。ニコニコ動画の人気コーナー「歌ってみた」で人気を博した歌い手だそうです。これがデビューアルバムでいきなりのベスト10ヒットとなりました。

そして6位以下には洋楽アルバムがズラリと並んでいます。そんな中でも特に目立つのがアメリカの人気ミュージシャンPrinceが2枚同時リリースしたアルバム。「Art Official Age」が6位に、バックバンドである3rdeyegirlとの共同名義となるPrince and 3rdeyegirl「Plectrumelectrum」が10位にそれぞれランクインしています。Princeといえばデビュー以来ほぼ毎年のようにアルバムをリリースする多作なミュージシャンとして知られていますが、本作は意外なことに約4年ぶりと、ちょっとインターバルを置いてのリリースとなった作品。そのインターバルを埋めるかのような2作同時リリースとなりました。

ちなみにPrince、前作「20Ten」はイギリスやドイツの新聞や雑誌のおまけとしてのリリース、前々作「Lotusflow3r / MPLSound」はアメリカの量販店限定発売と、かなりひねくれた売り方を続けていて、通常の形態でのリリースは2007年の「Planet Earth」となります。初動売上はそれぞれ8千枚と6千枚。その2007年の「Planet Earth」は初動1万3千枚(13位)。久々の通常形態での発売としては・・・順調かなぁ??ベスト10ヒットは1996年の「Emancipation」以来、約19年ぶりとなります。

今週は他にも7位にAriana Grande「MY EVERYTHING」、8位にTONY BENNETT&LADY GAGA「CHEEK TO CHEEK」と、ベスト10入り。特にAriana Grandeはロングヒットを継続中。あのキュートなルックスが日本人好みなんでしょうね。

そんな洋楽勢にかこまれて、孤軍奮闘(?)9位初登場が華原朋美「MEMORIES 2-Kahara All Time Covers-」。カバーアルバムの第2弾。GLAYの「HOWEVER」やLUNA SEAの「ROSIER」から辛島美登里の「サイレント・イヴ」、山口百恵「いい日旅立ち」、さらに坂本九「見上げてごらん夜の星を」など、バラエティーに富んだ(統一性のない?)邦楽カバーが並んでいます。前作「MEMORIES-KAHARA COVERS-」に続きのベスト10入りなのですが、初動売上は6千枚と、前作の1万2千枚(10位)から半減という厳しい結果となりました。

今週のアルバムチャートは以上。チャート評はまた来週の水曜日に!

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2014年10月 8日 (水)

アイドル、アニメ系入り乱れ

今週のシングルチャート

http://www.oricon.co.jp/rank/js/w/

今週はアイドル、アニメ系が入り乱れる、ある意味「今のシングルチャート」らしいチャートになりました。

そんな中1位を獲得したのがジャニーズ系。Sexy Zone「男 never give up」。いままで5人組だった彼らですが、本作からメンバーのうち中島健人、菊池風磨、佐藤勝利の3人が固定メンバーとなり、残りのメンバーは流動的な活動になる体制となったそうです。この体制にファンからは相当の反発があったようで、初動売上12万5千枚は前作「King&Queen&Joker」の14万4千枚(1位)より大きくダウンとなりました。ただ曲自体も、タイトルがすべてを語っているような陳腐な前向き応援歌的な歌詞で、ジャニーズ系としてはいまひとつの出来のやっつけな印象が。その影響もあるのかも???

2位はAKB48の派生ユニットフレンチ・キス「思い出せない花」。アコースティックな70年代フォークど真ん中の曲風。前作「ロマンス・プライバシー」から約2年3か月ぶりとアイドル系としては珍しく長いスパンでのリリースとなりましたが、そのため初動売上も8万5千枚(2位)から3万7千枚に大きくダウンしています。

3位初登場は、昨年の紅白に出演し、一気に知名度を上げたRevoのソロプロジェクトSound Horizonの1年ぶりとなるシングル「ヴァニシング・スターライト」がランクイン。初動売上は3万7千枚で、前作「ハロウィンと夜の物語」の4万6千枚(3位)よりダウン。紅白出場後、初となるCDリリースとなりましたが、その効果はいまひとつだった模様です。

続いて4位以下の初登場。まず例のごとく、女性アイドルグループが目立ちます。4位にはハロプロ系女性アイドルグループJuice=Juice「背伸び」が、9位にLuce Twinkle Wink☆「刹那ハレーション」がそれぞれ初登場でランクイン。Juice=Juiceは王道アイドル歌謡曲路線に今風エレクトロなアレンジがハロプロ系らしいといった印象。初動2万9千枚は前作「ブラックバタフライ」の3万7千枚(4位)からダウン。Luce Twinkle Wink☆はアイドルグループ愛乙女★DOLLから派生的に結成されたユニットでこれがデビューシングル。楽曲はいかにも90年代J-POPそのままで、特に面白味はありません。ちなみに今週、このほかにもSKE48「不器用太陽」が先週の33位から返り咲いて7位にランクアップ。通販分の売上がまとめて計上された模様です。

一方アニメ系では5位にアニメキャラによるアイドルプロジェクトμ's「Shangri-La Shower」が、6位に人気男性声優諏訪部順一、鳥海浩輔フェロ☆メン「抱きよせてTONIGHT」がそれぞれランクインです。アニメ系といってもどちらもアイドル系に近い企画なのが特徴的。楽曲は下手なアイドルソングよりアイドルソングらしいのも共通しています。初動売上はμ'sが2万7千枚で前作「KiRa-KiRa Sensation!」の4万9千枚(3位)から大幅ダウン。フェロ☆メンが1万1千枚で、前作「IMMORAL WEDDING」の1万3千枚(8位)から、こちらもダウンしています。

初登場はあと1曲。8位にGackt「暁月夜-DAY BREAKERS-」がランクイン。ゲーム「3594e-三国志英歌-」主題歌。哀愁たっぷりに聴かせるバラードナンバー。ベスト10入りは前々作「WHITE LOVERS -幸せなトキ-」以来2作ぶり。ただし、初動売上1万枚は、前作「P.S. I LOVE U」の1万3千枚(12位)よりダウンしています。

今週のシングルチャートは以上。アルバムチャートはまた明日に!

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2014年10月 7日 (火)

リアルタイムのトム・ヨーク

Title:Tomorrow's Modern Boxes
Musician:Thom Yorke

Tom

かなり突然のニュースだったので驚かれた方も多いでしょう。RADIOHEADのThom Yorkeが突然のソロアルバムリリースを発表しました。

参考サイト:トム・ヨーク、ソロ新作『Tomorrow's Modern Boxes』を突如リリース
http://ro69.jp/news/detail/110576

アルバムリリースももちろん話題になったのですが、それ以上に話題となったのはそのリリース方法。今回のアルバムは公式サイトからのダウンロードによる販売なのですが、「BitTorrent」というP2Pソフトを介しての配布というスタイルになります。それなので公式サイトからダウンロードしようとすると、この「BitTorrent」のソフトが勝手にダウンロード&インストールされます。なので、「良く分からないソフトが勝手にインストールされるのは・・・」という方は、ファイルのダウンロードが終わったら、速攻でソフトをアンインストールすればよいかと。

そしてその肝心の楽曲はというと、ミニマルなベースミュージック。いかにもここ最近のトムらしい嗜好の作風といったイメージがあります。全体的にはかなりシンプルで静かなサウンドに、トムのファルセットのボーカルで、ちょっと悲しげに聴かせるような印象。

そんなサウンドは凝ったというよりはかなりラフな印象があり、彼自身、今持っている興味、今頭に鳴り響いたサウンドをそのままアルバムに落とした、といった印象も受けました。だからこそダウンロードという形で急きょのリリースだったのでしょうか。そういう意味では、トム・ヨークのリアルタイムをそのまま聴けるアルバム、といっていいかもしれません。

すごい斬新なサウンドで驚いた・・・という印象は正直ない一方、アルバム全体にメロディアスさを感じて意外と「ポップなアルバム」として楽しめるのも大きな特徴ですし、トム・ヨークらしいといえるのかも。全40分のミニアルバム的な内容なのですが、そのサウンドにみじろぎして釘づけというよりも、トムの新作としてポップに楽しめるアルバムだと思います。

ちなみにダウンロードの特設サイトはこちらから
http://tomorrowsmodernboxes.com/

残念ながら円安傾向なのでお値段はちょっとお高めなのですが、その価値は十分にあるアルバムだと思います。英語サイトですが購入までは比較的容易なので、クレジットカード片手に是非。

評価:★★★★★

Thom Yorke 過去の作品
The Eraser Rmx


ほかに聴いたアルバム

The Electric Lady/Janelle Monae

前作「Archandroid」が大きな話題となり一躍注目を集めたアメリカのR&Bシンガー、ジャネール・モネイの新作。実は本作ではじめて彼女のアルバムを聴いたのですが、これが非常に楽しい作品で一気にはまってしまいました。全体的に80年代っぽいポップな作風が並ぶ中、ディスコやアーバンソウル、R&BやHIP HOPなど、様々なジャンルを取り入れた楽曲が並びます。途中のインターリュードがラジオの番組風になっているため、アルバム全体でラジオを楽しんでいるような感覚にも。どこか「古き良きポップソング」を体現化した、難しいこと抜きに素直に楽しめるような、そんなポップソングが並んだとても楽しいアルバムでした。

評価:★★★★★

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2014年10月 6日 (月)

郷愁誘うメロディーが魅力

Title:beside
Musician:荒井岳史

the band apartのギターボーカル、荒井岳史のソロデビューアルバム。the band apartは個人的に大好きなバンドなのですが、最近はちょっとマンネリも感じ、一時期ほどははまっていない状況になっていました。そんな中リリースされたソロアルバム。それだけにさほど期待していなかったのが正直なところなのですが・・・しかし、このアルバムが予想外に素晴らしい出来になっておりビックリしてしまいました。

このアルバム、まず印象に残ったのは郷愁を誘うメロディーと歌詞。特に歌詞ではどこか懐かしさを感じる風景描写が印象的。ジャケットもどこか郷愁をさそう図柄ですが、まさにこのイメージがアルバムの大きな特徴となっていました。

例えば典型的なのはアルバムの1曲目を飾る「次の朝」。メロディーも非常に郷愁を誘うものなのですが、歌詞もまた印象的。

空の色かすむ頃
誰かが呼んでいる声が聞こえる
夕焼け小焼けの日は落ちて
次の朝まではさようなら

(「次の朝」より 作詞 荒井岳史)

と、小学生の頃、太陽が沈むまで友達と遊んだあの日の事を思い起こさせます。他にも「マボロシ」「街のどこかで」など郷愁を誘うメロディーと歌詞の曲が並んでいて、聴いていてとても暖かく、懐かしい気分になります。

そんな楽曲を彩るサウンドも、アコースティックテイストの暖かいもの。□□□のベース、村田シゲ、ASPARAGUS/the HIATUSの一瀬正和がドラムで参加していますが、基本的にはアコースティックベースのサウンドが郷愁感をかりたてます。そんな中、「マボロシ」のようなエレクトロサウンドを取り入れた楽曲が入ってくるのもユニークなのですが、そんな電子音ですら、どこか暖かみを帯びたサウンドとなっているのが印象的でした。

楽曲のジャンル的にはジャズやファンクの要素を取り入れたポップスで基本的にはthe band apartの楽曲と同じ要素を取り込んだ楽曲になっています。そういう意味では間違いなくthe band apartファンなら気に入るアルバムでしょう。ただエッジの効いたバンドサウンドが主眼だったバンアパと比べ、こちらは暖かいメロディーが主体。the band apartとは一風変わった荒井岳史ワールドを楽しむことが出来ます。

ここ最近、ちょっとマンネリ気味を感じるthe band apartよりもむしろこちらの方がいいのでは?とすら思うアルバム。決して強いインパクトがあるわけではないのですが、そっと心に入ってくるようなやさしさと暖かさを感じる傑作でした。

評価:★★★★★


ほかに聴いたアルバム

rain falls/畠山美由紀

畠山美由紀のニューアルバムは「雨」をテーマとした作品。ブルースロックやジャズ、フォーク、あるいはクラシカルな曲まで様々なタイプのジャンルをうまく取り込みつつ、全体的には彼女の優しく包容力ある歌声を聴かせるような曲がメイン。「雨」というテーマらしい、しっとりとして聴かせるナンバーが並んでいました。

評価:★★★★

畠山美由紀 過去の作品
わたしのうた(畠山美由紀withASA-CHANG&ブルーハッツ)
わが美しき故郷よ

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2014年10月 5日 (日)

5組のミュージシャンとがっつり組み合う

Title:VXV
Musician:OKAMOTO'S

デビュー5周年を迎えたOKAMOTO'Sがリリースした新作は、「5.5作目」と称したミニアルバム。そのアルバムは彼らが尊敬する5組のミュージシャンとコラボしたミニアルバム。その5組とは、RIP SLYME、スカパラ、THE BAWDIESのROY、奥田民生、そして黒猫チェルシーの5組。それぞれが個性を出しつつ、OKAMOTO'Sと正面から対峙した見事なコラボ作をつくりあげています。

RIP SLYMEとのコラボ「Wanna?」はラップとギターロックが見事に絡んだミクスチャーロック風のパーティーチューン。スカパラとのコラボ「Heart On Fire」はお祭り風のビートが楽しいにぎやかなナンバー。そしてROYとのコラボはまさに夢の組み合わせ。THE BAWDIESとOKAMOTO'Sは、バンドとして近い立ち位置を感じていただけに、両者のコラボに全く違和感がありません。

奥田民生とのコラボ「答えはMaybe」は民生らしいメロディーにOKAMOTO'Sの奏でる分厚いバンドサウンドがからむのが非常におもしろいナンバーで、民生ソロともユニコーンとも違った雰囲気に仕上がっています。黒猫チェルシーとのコラボは無難なギターロックと言った感じで、この5曲の中ではちょっとインパクト薄だったかな?

そんな5曲のコラボ曲ですが、なによりも個性的なミュージシャンとのコラボを後ろでガッチリと支えるOKAMOTO'Sのバンドとしての仕事ぶりの見事さが際立ちました。RIP SLYMEにしろスカパラにしろ民生にしろ、あれだけ個性的なナンバーでありながらも、OKAMOTO'Sのバンドサウンドが加わることにより、それぞれの楽曲とも異なる楽曲に仕上がっていました。特にスカパラなど、彼らのバンドサウンドにも定評があるだけに、そこに十分と対抗していたのはさすがOKAMOTO'Sといった感じでしょうか。

ただ一方でバンドとしての弱点を感じる部分もありました。それはいままでのOKAMOTO'Sの作品でも感じていたオカモトショウのボーカルの弱さ。OKAMOTO'Sとしての作品では、最近、比較的個性としてうまくカバーしており、本作でもOKAMOTO'S単体のナンバー「SAD SUNDAY」ではほとんど気にならなかったのですが、他のミュージシャンとのコラボだとどうしても気になってしまいました。特にROYとのコラボではROYのボーカルと対比される形になってしまい、さらに目立ってしまった感も。

そんな気になる点もありつつも、アルバム全体としてはOKAMOTO'Sとしての今後も感じられるような非常におもしろいコラボ作だったと思います。今回のコラボがどのように彼ら自身の活動につながってくるのか・・・6枚目のアルバムを楽しいにしていたいと思います。

評価:★★★★

OKAMOTO'S 過去の作品
10'S
オカモトズに夢中
欲望
OKAMOTO'S
Let It V

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2014年10月 4日 (土)

まさかの13年ぶりの新作

Title:Syro
Musician:Aphex Twin

ついに出た!2001年のアルバム「drukqs」以降13年ぶりとなるAphex Twin名義のアルバムがリリースされました。かなり長いスパンの上、突然のリリースとなったので驚いた方も多いのではないでしょうか。リリース前には、Aphex Twinのロゴの入った飛行船が空を飛んだり、ロゴのステッカーが街角で貼られたりというゲリラ的な、ある意味彼らしい広告宣伝手法も話題となりました。

そんな久しぶりの新譜となった本作。聴いてみてまず感じるのは、非常に聴きやすいという印象でした。アルバムの冒頭を飾る「minipops67」「XMAS_EVET10」と、彼にしてはシンプルなテンポよいリズムの聴きやすいナンバーが並んでおり、13年ぶりの新作として、まずこれがはじめてのAphex Twinというリスナーの耳もギュッとつかむような、そんな作品からスタートしています。

そんな中、いかにもAphex Twinらしいと感じるナンバーが「CIRCLONT6A」「CIRCLONT14」あたりでしょうか。複雑にからみあう強烈で硬度の高いビートが印象的なナンバー。ただ、Aphex Twinらしい楽曲とはいえ、次々と展開していく音の世界と、その根底に実は感じられるある種のメロディーセンスに思わず聴き入ってしまう曲になっています。決して「目新しさ」はないかもしれませんが、いまなお凡百のエレクトロミュージシャンとの格の違いを見せつける、非常に惹きこまれる楽曲に仕上がっています。

さて今回、Aphex Twinのアルバムリリースとともに話題となったのが、この13年間のAphex TwinことRichard D. Jamesのプライベイト。なんと彼、この間に結婚し、子供が2人も誕生したとか。「aisatsana」は妻に捧げた曲らしいのですが、とても優しい雰囲気のピアノ曲になっており、「PAPAT4」もAphex Twinらしい複雑なビートの中に優しいメロディーを感じられるなど、アルバム全体として攻撃性みたいな部分が薄れ、やさしさすら感じられる内容になっています。それはやはりRichard D. Jamesが良き夫であり良き父親となったから、でしょうか?

また今回のアルバム、目新しさを感じる曲はないのですが、それが逆に、変に革新的な曲をつくってやろう、という気負いを感じさせず、素直なAphex Twinらしさが出た、という意味でとてもプラスに働いたように感じられます。ある種の余裕すら感じられた、といってもいいかもしれません。

そんな訳で、斬新さを求めるとちょっと肩すかしをくらうかもしれないAphex Twin13年ぶりの新作。実に彼らしい作品でしたし、それが決してアルバム評価のマイナスとなっていない部分に、彼の才能のすごさをあらためて感じます。この13年間、様々なエレクトロのミュージシャンが登場し話題となりましたが、その中でも今なお彼が孤高の存在であることを知らしめたアルバムでした。

評価:★★★★★

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名古屋圏フェス・イベント情報2014 (10/4)

管理人の予定策定という実用を主目的とした、名古屋近辺の音楽イベント一覧。本格的なフェスシーズン到来し、続々と新情報が入ってきています。11月頃まで週1で更新予定です。

主な選定基準は

複数ミュージシャンが参加する野外ライブや、複数のイベント会場で同時に行われる、ライブサーキット的なイベント。

ジャンルはポップス全般。ジャズも含む。演歌、クラシックは除く。

場所は、名古屋から新幹線を使わず日帰り圏内。具体的には東海3県と、静岡の掛川あたりまで、長野の木曽地域、滋賀の米原、彦根、長浜あたりまで。

一応、それぞれのイベントに、「行きたい度」をつけました。

行きたい度 ★★★★★ ⇒是非とも行きたいイベント
行きたい度 ★★★★   ⇒出来れば行きたいイベント
行きたい度 ★★★    ⇒お金と時間に余裕があれば。
行きたい度 ★★      ⇒タダ券が手に入り、暇なら。
行きたい度        ⇒行きません。

「行きたい度」はあくまでも管理人の趣味・主観によるものです。そのため、イベント自体の良し悪しとは一切関係ありません。ご了承ください。

イベントについているタグの種類
形態・・・【野外】【屋内】【ライブサーキット】【街角ライブ】
ステージ・・・【複数ステージ】【単独ステージ】
【サブステージ制】→ひとつの会場でステージが2つあり、交互に演奏する形態
場所・・・【都市型】【郊外型】【山中】【海辺】
ジャンル・・・【Rock】【Pop】【Folk】【R&B/Soul】【Blues】【HIP HOP】【Punk】【Club】【Reggae】【Idol】【Jazz】【World】
その他出し物・・・【屋台】→食べ物の屋台の出店あり 【マーケット】→雑貨屋やフリマの出店あり
【非音楽イベント】→音楽以外のイベントあり
その他・・・【外タレ】【無料】【オールナイト】【キャンプ可】【キャンプ前提】

10/4更新
<出演者追加>
NAGO-STEP 2014、リゾームビルディング
<AreaMap公開>
円頓寺秋のパリ祭
<Timetable公開>
M.O.S.H.2014、やらまいかミュージックフェスティバルin浜松、TOYOTA ROCK FESTIVAL 2014、円頓寺秋のパリ祭、NAGO-STEP 2014
<終了>
中津川THE SOLAR BUDOKAN 2014

続きを読む "名古屋圏フェス・イベント情報2014 (10/4)"

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2014年10月 3日 (金)

人生を変えたアルバム

Title:(WHAT'S THE STORY)MORNING GLORY?(Remasterd)(Deluxe)
Musician:oasis

自分にとって最も重要なアルバム。もし私がそんな質問をされたら、洋楽では間違いなくこのアルバムをあげると思います。1995年にリリースされ、全世界セールスが2,300万枚に達したというoasisの2ndアルバム。なぜ私にとって重要か、それは私はこのアルバムで音楽に対する「聴き方」が変わったからです。

それまでの私は、洋楽を聴くことがあってもBON JOVIやらエアロスミスやら、当時高校生界隈ではやっていたミュージシャンをチラリと聴いて「ふーん、これが洋楽か」と聴く程度でした。しかし「Don't Look Back In Anger」が気に入って聴いてみた本作にはまり、その後、一気に洋楽のミュージシャンも積極的に聴くようになったのです。なによりこのアルバムで私の音楽の聴き方がかわったのはバンドサウンドのカッコよさに気が付いたという点。いままではメロディーと歌詞だけを聴いて楽しむという典型的なヒットチャート王道系の聴き方をしていた私ですが、このアルバムではじめてロックという音楽のカッコよさに気が付きました。そしてそれは、これ以降、メロディーや歌詞だけではなくサウンドも含めて音楽なんだという当たり前のことに気が付き、音楽の聴き方が変わり、一気に音楽の世界が広がった、そんなアルバム。結果、音楽好きとしていろいろな楽曲を聴きまくっているだけに、おおげさかもしれませんが「人生を変えたアルバム」ともいえるかもしれません。

今回、デビュー20周年のリマスター企画の第2弾としてリリースされた本作。あらためて聴きなおして・・・と言いたいところなのですが、今でも時々、聴いていたりするので「あらためて」ではないのですが・・・強く感じたのはとてもわかりやすいアルバムだ、ということでした。

そのインパクトが強く一発で憶えられるようなメロディーもさることながら、わかりやすさを感じるのはその楽曲構成。例えば私がはまったきっかけとなった「Don't Look Back In Anger」では、最初抑え気味でメロディーを聴かせるAメロからスタートし、「So I start a revolution from my bed」から徐々に盛り上がっていき、そしてサビで一気に盛り上がる。このAメロ、Bメロ、サビがはっきりとわかれているわかりやすい構成にはある種のベタさを感じますし、「Roll With It」に至っては、いきなりサビスタートで、楽曲タイトルを連呼する構成。ここらへんの楽曲構成は、ある種J-POP的なわかりやすさを感じますし、だからこそ、昔ほとんど邦楽しか聴いていなかった私でも、すんなりとこのアルバムにはまることが出来たのでしょう。

私がこのアルバムでその良さに目覚めた「バンドサウンド」に関しても、今聴くと決して特筆するほどのものではありません。ただ、非常にシンプルかつダイナミック。手っ取り早く、そしてわかりやすくロックという音楽の良さを伝えてくれています。

そんなメロにしろサウンドにしろ、ある種シンプルでかつわかりやすいアルバムである本作。ただ、このシンプルでわかりやすいというのは、ロックという音楽が持つ重要な要素なのではないでしょうか。ロックに限らずともすれば音楽というのは、複雑だったり難しかったりすればするほどありがたがる傾向がなきにしもあらずです。ただ、本来のロックというのはもっとみんなを楽しませて踊らせる、シンプルなポピュラーミュージックのはず。このアルバムは、そんなロックという音楽の持つ、本来の楽しさを体現化したアルバムだと思います。だからこそ間違いなくこのアルバムはロックの名盤として歴史に残るべきアルバムだと思っています。

今回私が聴いたのはデラックス・エディションで、DISC2ではその当時のカップリング曲が、DISC3ではデモ音源やライブ音源が収録されています。DISC2のカップリング曲については98年にリリースされたB面集の「The Masterplan」にも多く収録されていますが、前作「Definity Maybe」の時ど同様、今聴いても、カップリングという扱いにも関わらず名曲揃いということに驚かされます。いかにあの時代のノエルが、脂にのりまくっていたかがとてもよくわかります。

DISC3ではデモ音源はアコースティックによりシンプルになった楽曲の素の姿を知ることが出来ますし、ライブでは、CD音源より、よりグルーヴィーになった彼らの作品を楽しむことが出来ます。特にライブ音源に関しては迫力ある内容が多く、その当時の彼らは、まさにライブでも脂に乗りまくっていた、まさに「向かうところ敵なし」の状況を感じることが出来ます。

繰り返しになりますが、このアルバムがロックの歴史に残る名盤なのは間違いないでしょう。もしロックが好きでこのアルバムを聴いていないのならば、人生の半分は損しています(笑)。ま、それは大げさでも、まだ聴いたことない方はこれを機に是非。

評価:★★★★★

oasis 過去の作品
DIG OUT YOUR SOUL
Time Flies 1994-2009
Original 1993 Demos
Definitely Maybe (Remastered) (Deluxe)

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2014年10月 2日 (木)

洋楽だらけ

今週のアルバムチャート

http://www.oricon.co.jp/rank/ja/

今週のアルバムチャートはズラリ洋楽のアルバムが並びました。

まず1位は韓流男性アイドルグループ、SHINee「I'm Your Boy」がランクイン。まあ、これも広い意味では「洋楽」ですね。日本での3枚目のアルバムにして初の1位獲得。ただし、初動売上4万5千枚は前作「Boys Meet U」の5万6千枚(2位)よりダウンしています。

2位は竹内まりや「TRAD」が先週の1位よりダウンしているものの根強い人気を見せてベスト3をキープしています。

3位は人気声優谷山紀章(KISHOW)とギタリスト飯塚昌明(e-ZUKA)の2人組ロックユニットGRANRODEO「カルマとラビリンス」がランクイン。初動売上2万1千枚は前作「CRACK STAR FLASH」の2万枚(3位)から微増で、2作連続のベスト3ヒットとなりました。

さて4位以下の初登場ですが、こちらに洋楽勢がズラリと並んでいます。6位にMR.BIG「...The Story We Could Tell」、7位にTONY BENNETT&LADY GAGA「CHEEK TO CHEEK」、8位にAphex Twin「Syro」がそれぞれ初登場でランクイン。またAriana Grande「MY EVERYTHING」も先週の8位から5位にランクアップしてベスト10入りをキープしています。ただ洋楽とはいっても、おそらくこの4枚のアルバムを同時に聴いている人は皆無だろうなぁ・・・と感じさせるほどジャンル的にはバラバラな面子が並んでいます。

MR.BIGはアメリカのハードロックバンド。本国アメリカより日本で人気があるバンドで「ビッグ・イン・ジャパン」の代表格として語られがちなバンド。初動売上1万2千枚は前作「What If...」の2万1千枚(7位)よりダウンしましたが、それでもベスト10ヒットをキープしており、根強い人気を感じます。

7位にランクインしたトニー・ベネットは1950年代から活動を続ける御年88歳になるアメリカの大御所中の大御所のシンガー。今回、あのLADY GAGAとのコラボ作をリリースし、日本でも見事ベスト10入りです。これ、日本に例えれば北島三郎ときゃりーぱみゅぱみゅが組んでアルバムをリリースしたようなものでしょうか。ちなみにトニー・ベネットは以前にもアルバム「Duet」でLADY GAGAとのデゥオ曲を発表しているため、このアルバムはその延長線上ということでしょうか。初動売上は1万1千枚。さすがにLADY GAGAの前作「ARTPOP」の初動5万8千枚(1位)からは大きく下回ってしまいましたが、トニー・ベネットの前作「VIVA DUET」は最高位105位なので、それを考えると相変わらずのLADY GAGAを感じさせる結果となりました。

そして一番驚いたのはAphex Twin。13年ぶりの新作として話題となったエレクトロニカのミュージシャン。正直、決して「ポップで聴きやすい」ミュージシャンではないため、ベスト10入りというのはかなり驚きです。もちろんこれが初のベスト10ヒット。ただ、前作「drukqs」も最高位22位までは入り込んでいるので、なんだかんだいってもそれなりに人気はあったということなのでしょうが。

他のベスト10入りは・・・まず4位にザ・クロマニヨンズ「GUMBO INFERNO」がランクイン。ご存じヒロト&マーシーのバンドの新作。ここ最近、ベスト盤やらライブ盤やらのリリースが相次いでおり、オリジナルとしては1年7か月ぶりとなる新作となりました。初動1万6千枚は前作「YETI vs CROMAGNON」の1万7千枚(4位)より微減。

9位には、先週最終回を迎えた、フジテレビ系バラエティー「テラスハウス」で使用された楽曲を集めた「TERRACE HOUSE TUNES-We are best friends forever」がランクイン。ちなみにワーナーとソニーから同時リリースとなっており、こちらは「友情」をテーマとして選挙区されたソニー盤。恋愛をテーマとしたワーナー盤「TERRACE HOUSE TUNES- We were once in love」は惜しくも初登場13位となりました。テレビ番組自体はともかく、こちらの選曲はなかなかの名曲揃い。七尾旅人の「湘南が遠くなっていく」やらRADIOHEADの「No Surprises」など、フジテレビのバラエティー番組で使われたの?と思うような選曲もチラホラあります。ちなみに「テラスハウス」の楽曲を集めたオムニバスは以前も「TERRACE HOUSE TUNES」が今年5月にリリースされており、本作の初動1万枚は、その5月のアルバムの初動2万2千枚(5位)より大きくダウンしています。

最後10位にはへヴィーメタルバンド陰陽座「風神界逅」がランクインです。「雷神創世」と2枚同時リリースとなったオリジナルアルバム。残念ながら「雷神創世」は11位にとどまり、1枚だけがベスト10ヒットとなりました。ベスト10入りは2008年の「魑魅魍魎」以来6年ぶり2作目。初動売上1万枚は、前作「鬼子母神」の1万1千枚(13位)から若干のダウンとなりました。

今週のアルバムチャートは以上。チャート評はまた来週の水曜日に!

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2014年10月 1日 (水)

女性アイドルだらけ

今週のシングルチャート

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今週のシングルチャートは女性アイドルグループの新譜が目立つチャートとなりました。

まず1位は博多を中心に活動するAKB48系のアイドルグループHKT48「控えめI love you!」が獲得しました。初動27万7千枚は前作「桜、みんなで食べた」の27万6千枚(1位)から微増。前々作も初動26万枚なので、一応売上は伸びているものの伸び悩んでいる感が。

2位は男装の女性アイドルグループ風男塾「BE HERO」がランクイン。初動3万2千枚は前作「チェンメン天国」の2万枚(4位)よりアップで2位は自己最高位。こちらは「女性アイドルグループ」といっても、ファン層は女性をターゲットにしている感じか。

そして3位はK-POP。先週2位の2PM「ミダレテミナ」がワンランクダウンでベスト3をキープ。

さて、4位以下にも女性アイドルグループが並んでいます。5位にHR「希望の蕾」、6位にLinQ「ウェッサイ!!ガッサイ!!」、7位放課後プリンセス「真夏の夜の夢」と並んでいます。また10位には、先週13位だった乃木坂46「夏のFree&Easy」がランクアップしベスト10に返り咲いています。

特にこのうち、1位HKT48、5位HR、6位LinQはいずれも福岡を拠点とするアイドルグループだそうで、その3組が同時発売という点でも話題となりました。HRは初動1万3千枚で前作「エボリューションだ」の1万1千枚(6位)からアップ。LinQは初動1万2千枚で前作「ナツコイ」の2万4千枚(8位)から大幅減。結果、HKT48>HR>LinQとなりました。楽曲的にはファンキーなベースと凝った展開が印象的なLinQが楽曲的には一番凝っているのですが、比較的王道のアイドルソングを歌う2組が上位に。まあでもアイドルのようなエンタテイメントはシンプルで広い層に売れる歌で勝負した方が健全だと思うよ。

放課後プリンセスは「着せ替え」をコンセプトとしたアイドルグループ。初動1万1千枚は前作「サムはフユい!」(これをシングルとして売ろう、と決定した担当者をクビにしたくなるほど痛いタイトルだな・・・)の6千枚(26位)より大幅増で初のベスト10ヒットとなりました。

他のベスト10初登場は・・・4位にビジュアル系バンドBugLug「JUGEMU」がランクイン。初動売上1万3千枚は前作「骨」の1万4千枚(4位)から微減。

そして初登場最後は8位徳永英明「さよならの向う側」。1980年に山口百恵がリリースした楽曲のカバー。日本武道館のファイナルコンサートの最後で歌われ、この後、ステージにマイクを置いて、静かにステージから去って行ったのがこの曲です。初動1万枚は前作「STATEMENT」の5千枚(18位)からアップ。シングルのベスト10入りは2011年の「黄昏を止めて」以来、約3年ぶり、4作ぶりのヒットに。徳永英明といえば「VOCALIST」シリーズで女性シンガーの曲をカバーし大ヒットを記録しましたが、これはその流れということでしょうか。ただいつまでもこのカバーに頼っていては・・・という印象も受けてしまうのですが。

そんな感じで今週のシングルチャートは以上。アルバムチャートは明日に!

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