スカよ、永遠に
Title:SKA ME FOREVER
Musician:東京スカパラダイスオーケストラ
今年デビュー25周年を記念してリリースされたスカパラのニューアルバム。「SKA ME FOREVER」=「スカよ、永遠に」というタイトルをアルバムにつけるあたり、彼らのこのアルバムにかける意気込みを感じます。また、そんな意気込みはこのアルバムの1曲目にもあらわれています。このアルバムの1曲目「ペドラーズ2014」は、スカパラのデビューアルバム「スカパラ登場」の1曲目に登場するロシア民謡のカバー。25年を経て、あらたな一歩を踏み出す、という一種の決意も感じます。
ただそんな25周年の記念盤は、原点回帰といった感じでも新たな一歩を踏み出しといった感じでもありません。基本的にはここ最近のスカパラの延長線上の作品。プロデューサーに亀田誠治を起用したこともあり、ポップで聴きやすく、まとまりを感じさせるアルバムになっています。
そんな中、ひとつ大きな特徴だったのが今回のアルバム、ロックテイストの強い作品だった、という点。今回の作品では、10-FEET、MONGOL800、ASIAN KUNG-FU GERENATIONとのコラボ作を収録しています。それがまたロックを感じさせる大きな要因。さらにスカパラ単独の作品でも「One Way Punk」のようなパンキッシュな作品も収録されています。
ロッキンな楽曲がアルバムの主軸となっていたこともあり今回の作品、非常にライブ映えしそうな作品にも感じました。ロックな作品のほかにもFPMをフューチャーした「Damned」も打ち込みのリズムのダンスチューンが楽しめますし、「For the GOAL」などもラテン調の軽快なナンバーでライブで盛り上がりそう。さらに「Can't Take Me Eyes Off Of You」のカバーなども(ちょっとベタな選曲だとも思うのですが)、軽快でポップなナンバーが楽しめます。
ライブに定評のある彼らですが、そんなライブの楽しさをそのままパッケージしたアルバムのようにも感じた本作。その一方では「Horizon」などちょっとジャジーに聴かせるナンバーなども収録されており、その面でも卒がありません。25周年のベテランバンドらしいある種の安定感もこのアルバムからは感じることが出来ました。
個人的にはここ何作のアルバムの中でもっとも勢いと感じ、ライブ感を楽しめたアルバムでした。まさにスカパラの楽しさ、ひいてはスカという音楽の楽しさを存分に味わえるアルバム。まさにタイトル通り「スカよ、永遠に」、そう感じられる作品でした。
評価:★★★★★
東京スカパラダイスオーケストラ 過去の作品
Perfect Future
PARADISE BLUE
WILD SKA SYMPHONY
Goldfingers
HEROES
Sunny Side of the Street
on the remix
Walkin'
欲望
Diamond In Your Heart
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