おかえり!コジマユ
Title:渚にて
Musician:小島麻由美
そういえば最近、すっかり名前を聴かなくなっちゃったなぁ・・・なんて漠然と思っていたのですが、前作「BLUE RONDO」から4年5ヶ月というインターバルの久々となるアルバムがリリースされました。公式サイトによる紹介文だと・・・
「超難関を突破して、この春めでたく乳飲み子が区立保育園に入園!」
・・・・・・・・・・・・・・・
ええ~~っっ!!
ってか、いつの間にお母さんに!ってか、いつの間に結婚していたの???
ということはこの約4年半のインターバルはいわゆる産休だったわけですね。いやはや、遅ればせながら、ご結婚&ご出産おめでとうございます(遅すぎ)。
そんな訳で久しぶりの新譜となった今回のアルバムは6曲入りでわずか19分という長さのミニアルバム。今回のアルバムはある意味、非常に小島麻由美らしいアルバムになっている、という印象を受けました。例えば記念すべき1曲目を飾る「泡となった恋」は彼女らしいレトロなポップに切ないラブソングの歌詞が光りますし、続く「月影のナポリ」も、森山加代子のカバーなのですが、軽快でちょっと懐かしさを感じるポップチューンに仕上げています。
活動休止前最後にリリースした「BLUE RONDO」に引き続き今作でもドラムスには元デキシード・ザ・エモンズの八馬義弘が参加。また1曲のみネタンダーズの菅沼雄太も参加していますが、そのため、サウンド的には「泡となった恋」や「ズキュン!」など、カラッとした雰囲気のガレージロック風な作風になっています。基本的な路線は、ここ最近の小島麻由美の方向性を引き継いだ感じになっており、4年半というブランクながらもその進むべき進路は変わっていないことを感じさせます。
産休明け一発目の作品ということで、純然たる新作というよりも活動開始のご挨拶というイメージが強い作品だったと思います。久しぶりにコジマユの作品を聴いたのですが、お母さんになってもガーリーな雰囲気は相変わらずですし、ある意味、安心できた作品でした。今後また、積極的な活動が期待できそうですね。次にリリースされるであろうフルアルバムにも期待!
評価:★★★★★
小島麻由美 過去の作品
a musical biography KOJIMA MAYUMI 2001-2007
ブルーロンド
ほかに聴いたアルバム
種の起源/空想委員会
最近話題の3人組ギターロックバンドの初のフルアルバム。恋愛敗者による歌・・・ということですが、正直、こういうタイプのミュージシャン、最近増えてきてしまって、残念ながら彼らの曲に他とは異なるような個性はさほど感じられません。メロディーはマイナーコード主体のちょっと歌謡曲の入ったようなメロディアスなもの。こちらも悪くはないのですが、最近のバンドによくありがちなパターン。概して、いろいろな意味で「今どきのバンド」なのですが、そのいまどきのバンドから一歩抜け出せるようなプラスアルファに乏しいような。もう一皮むけてほしいなぁ。
評価:★★★
Until The End/coldrain
前作「THE REVELATION」で初のベスト10ヒットを記録した5人組ハードコアバンド。デス声を使ったへヴィーなサウンドを聴かせつつ、サビではすっとひいて、ポップでメロディアスなメロディーを聴かせる抑揚をつけたメロディーがおもしろく感じます。ただその一方、このパターンの曲ばかりで6曲入りのミニアルバムながらももうちょっとバリエーションがほしく感じてしまいました。へヴィーな音に身をゆだねて気持ち良くなりたい、というのならうってつけな感じもしますが。
評価:★★★★
coldrain 過去の作品
THE REVELATION
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