心地よいギタポにはまります
Title:Days Of Abandon
Musician:The Pains of Being Pure at Heart
セルフタイトルのデビューアルバムが大きな話題となったアメリカのインディーバンドの3作目。前作「Belong」も名作だったのですが、そこから3年。待望のニューアルバムがリリースされました。
前作「Belong」はマイブラ直系の王道シューゲイザー。個人的に壺にはまったサウンドとメロディーがとても心地よかった作品。それだけに本作も楽しみにしていたのですが、本作もまた、しっかり私の壺にはまった傑作になっていました。
ただし、その音楽の方向性は前作とはちょっと異なる作品になっています。1曲目「Art Smock」ではアコースティックなサウンドに美しいメロディーが鳴り響いています。続く「Simple And Sure」な軽快なポップソング。基本、美しいギターノイズが鳴り響くのではなく、シンプルなアコースティックテイストの強いギターポップを楽しむことが出来ます。特に前半、ネオアコからの影響を強く感じました。
もっとも楽曲の根本に流れているのは前作同様、マイブラやらジザメリ、あるいはTEENAGE FANCLUBからの影響。もともと彼らの楽曲もノイジーなギターサウンドにのっているもののメロディー自体は非常にポップでキュート。一方でPBPH(この略し方でいいのかな?)の作品の方も、どこか80年代っぽさが漂うサウンド。そういう意味でも、今出てきたミュージシャンたちのファンなら間違いなく気に入りそう。ってか、私がそうですが(笑)。
一方「Kelly」や「Life After Life」などでは女性ボーカルがもだえそうになるほどクリアで美しいポップソング(笑)。ちょっとモータウンビートが入ったような「Kelly」など、80年代っぽいメロの軽快なポップソングが、まるで80年代のアイドルソングみたいにすら感じるキュートなナンバーに仕上がっています。
ネオアコ路線の強かった前半に比べて後半ではバンドサウンドもちゃんと表に出てきており、シューゲイザー路線を期待していた方も楽しむことが出来ます。特に「Until The Sun Explodes」ではギターノイズがもろシューゲイザーな作品。ここらへんの路線も個人的には壺だよなぁ。
アルバムの最初から最後まで、美しくキュートなメロディーラインのギタポが続いており、本当に私の壺をつきまくるような傑作(笑)。もちろん、私個人の感じ方以上に間違いなくポップなメロを楽しめる傑作のギターポップアルバムだと思います。今年のベスト盤候補クラスの傑作。これはしばらくはまりそう・・・。
評価:★★★★★
The Pains of Being Pure at Heart 過去の作品
Belong
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