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2014年7月19日 (土)

5年ぶりの「開店」

Title:Ken's Bar III
Musician:平井堅

アルバムのリリースがちょっとご無沙汰だった平井堅のニューアルバムは、おなじみカバーアルバムの第3弾。「Ken's Bar」シリーズとしては約5年ぶりとなる新作となりました。

基本的にアルバムの内容は以前の「Ken's Bar」シリーズから大きな変化はありません。最初、客入れのオープニングから開始して、「Ken's Bar」のテーマ「even if」のインストバージョンでスタート。途中、休憩のようなインターミッションが入り、最後はクロージングで終わるという、同タイトルのライブをそのままCDで再現することを意識した構成になっています。

今回も邦楽洋楽入り混じってのカバー。基本的に比較的誰もがしっているような有名曲が並んでいる一方、ジャンル的には福山雅治のようなJ-POPからジャミロクワイのようなアシッドジャズ、「切手のないおくりもの」のような童謡などバリエーションが豊富。ポップシンガー平井堅が様々なジャンルからの影響を受けていることを感じさせます。

アレンジに関してもいつものように非常にシンプルなアレンジ。基本的にピアノやアコースティックギターをベースに必要最小限な音に抑えており、あくまでも平井堅の歌を聴かせることに主眼を持ったアレンジになっています。そのため、今回のアルバムも楽曲がもともと持つメロディーの良さ、また平井堅のボーカルの魅力が存分に味わえる作品になっていたと思います。

本作では、かねてから平井堅が敬愛してやまないサザンオールスターズの「いとしのエリー」のカバーに挑戦。サザンからのカバーのセレクトとしては正直かなりベタなのですが、奇をてらわず有名曲を心をこめてカバーするあたり、逆にサザンに対する愛情もうかがえます。

一方ユニークなところではブラックビスケッツの「タイミング」のカバー。ブラックビスケッツはウッチャンナンチャンのバラエティー番組から登場したユニットで、この曲は当時100万枚を超える大ヒットを記録したナンバー。「企画モノ」的なイメージの強い曲をシンプルにファンキーなカバーしており、楽曲の魅力を再認識する意外なカバーになっていました。

ただ、この「タイミング」以外は原曲のイメージを大きく変えるようなカバーも少なく、基本的に意外性みたいなものは薄め。一方ではそれぞれの曲の良さはきちんと出ていた、非常にまじめで、丁寧なカバーに仕上げていたように感じます。そういう点でも、いままでの「Ken's Bar」同様、平井堅本人の人柄も感じられました。

平井堅のファンはもちろん、多くの音楽ファンが楽しめそうなカバーアルバム。久しぶりに、「Ken's Bar」のライブの方も行ってみたくなってきたな・・・。

評価:★★★★★

平井堅 過去の作品
FAKIN' POP
Ken's Bar II
Ken Hirai 15th Anniversary c/w Collection '95-'10 ”裏 歌バカ”
JAPANESE SINGER


ほかに聴いたアルバム

氷の世界-40th Anniversary Special Edition/井上陽水

井上陽水が1973年にリリースした、彼の代表する「名盤」が、40周年記念盤としてリマスターされリリースされまいた。これが当時売れに売れ、LPとしては日本の音楽史上最初のミリオンセラーを記録しています。ただ内容は、メロディーこそフォークの系譜を継ぐ、メロディアスで、かつ哀愁漂うメロディーがインパクトあるのですが、暗喩的要素を多分に含んだ歌詞は、難解とはいい難いものの決してわかりやすいものではなく、こういうアルバムがミリオンセラーを記録したという事実は驚くべきものを感じます。逆に言えば、今のJ-POPの一部に見られるような、薄っぺらい前向き応援歌やラブソングなんかではなくても、この日本では十分アルバムが売れる素地があるはず・・・ということなのでしょうが・・・。正直、フォーキーなサウンドはちょっと時代を感じる部分もあるのですが、それを差し引いても、今なお心をつかまされる名盤です。

評価:★★★★★

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