サイケポップがとても楽しい
Title:Supermodel
Musician:Foster the People
前作「Torches」が話題となったアメリカの3人組インディーロックバンドの2枚目。3年ぶりとなるニューアルバムで、個人的にはこの間出てきた新人バンドというイメージだったので、前作からもう3年もたつのがビックリしたくらいで・・・。
前作は隙間のあるシンセポップで軽快なポップソングを聴かせてくれた彼らですが、本作では雰囲気がちょっと異なります。80年代のニューウェーヴな雰囲気はそのままなのですが、ノイジーなサウンドが全面に出てきたサイケポップな雰囲気が強くなっています。
ただ、そんな彼らの最新作は、サイケポップな雰囲気がとても楽しい雰囲気を醸し出しています。様々な音が入った、まるでポップのおもちゃ箱のよう。「Are You What You Want to Be?」や「Pseudologia Fantastica」あたりはそんなポップな雰囲気が魅力的なメロディアスな曲になっています。
一方では「Coming of Age」や「Nevermind」などはどこか憂いを帯びたようなメロディーが魅力的。今回のアルバムはバンドとしてのグルーヴ感よりも、ポップなメロディーを楽しんでもらおうというスタンスが感じられるアルバムになっていました。
かと思えば「Best Friend」では80年代のブラックミュージックを思わせるような軽快でファンキーなリズムがとても楽しいナンバーに。これらの作品、聴いていて共通するのは、どれもわくわくするようなポップソングに仕上がっているという点。若干インパクトが弱い面もあり、前作の方が好評のむきがあるようですが、個人的にはちょっと良くありがちなインディーバンドだった前作よりも、こちらの方が好きかも。
ちょっと残念なのは、後半に関してはいまひとつ特徴もなく中盤までのワクワク感がなくなってしまった点がマイナスポイント。ただ、アルバム全体としては、ポップソングとしての魅力をちゃんと伝えてくれるとても楽しい作品と思いました。
評価:★★★★★
Foster the People 過去の作品
Torches
ほかに聴いたアルバム
The Next Day/DAVID BOWIE
デヴィッド・ボウイのニューアルバムは10年ぶりとなる新作。77年にリリースし名盤の誉れ高い「Heroes」を白い四角で覆い隠したジャケットも話題になりました。肝心の内容も、デヴィッド・ボウイ完全復活という高い評価を得ているようです。
アルバムはちょっと物悲しさも感じさせるメロディアスなポップがとても印象的。サウンドは今のスタイルにアップデイトした、というよりもどちらかというと80年代的な雰囲気もあり、デヴィッド・ボウイらしさの本領発揮といった感じでしょうか。個人的にはいいアルバムだと思うけど、そこまでかなぁ・・・という印象も抱いたのですが、やはり昔からの熱烈ファンにとっては大満足といった感じになるのでしょうか。
評価:★★★★
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コメント
ゆういち様
デヴィッドボウイの新作は
リリース直後の熱狂(10年ほったらかされていたので)を含めての評価だったように思えます。90年以降のものとしてはなかなか、くらいの出来でした。
やはり70年代〜80年代初期のものこそ
最高です!
投稿: GAOHEWGII | 2014年5月 3日 (土) 17時12分
>GAOHEWGIIさん
デヴィット・ボウイについてはちょうど先日、ベルリン三部作の「ロウ」を聴きましたが、こちらは文句なしの傑作!でした。確かにそういう意味では90年代以降の作品としては、という前提付での傑作評価なんでしょうね・・・。
投稿: ゆういち | 2014年5月 8日 (木) 00時32分